• 更新日: 2026-03-19

行けなくなったライブのチケットを手放したい、あるいは完売した公演のチケットを探しているときに頼りになるのがチケット売買サイトです。

サイトごとに手数料の仕組みや安全性の水準がまったく違います。

手数料だけで選ぶと、公演中止時に返金されなかったり、知らないうちに法律に触れる転売をしてしまうおそれがあります。

国内の主要6サイトと国外2サイトを手数料・安全性・返金対応の3軸で比較しました。

なお、本記事はチケットの高額転売を推奨する内容ではありません。

定価でのリセールや、完売公演のチケットを安全に購入する方法を案内しています。

チケミー 資料請求

チケット売買サイト8社の手数料と特徴を比較

!ライブ会場でチケットを手に楽しむ観客

売り手なら手数料率と出品条件、買い手なら在庫の多さと返金対応が判断の軸です。

売るならチケプラトレードやRELIEF Ticketのような定価リセールが候補です。

買うならチケジャムやチケット流通センターのように出品数が多いサイトから探すと効率がよいです。

8社の手数料体系は以下のとおりです。

サイト名種別売り手手数料買い手手数料定価限定特徴
チケジャム個人間売買5.5% + 出金380円5.5% + 決済3.96%×利用者数多い・価格自由設定
チケット流通センター個人間売買297円〜10.45%(価格帯別)297円〜3.3%(価格帯別)×1999年開始の老舗・広範対応
チケプラトレード公式リセール550〜660円/枚330円/枚電子チケット専門・公式採用多数
RELIEF Ticket公式リセール10% + 送金275円15% + 決済3%STARTO公式・定価リセール
チケミー公式リセール5%5%NFT技術・主催者還元型
チケットシェアリング主催者公認10% + システム550円特定公演向け定価取引
viagogo国外プラットフォーム15% + 決済手数料別途加算×消費者庁注意喚起あり
StubHub国外プラットフォーム15%別途加算×国外公演・スポーツに強い

※手数料は各社公式サイトの情報をもとに記載(2026年3月時点)。変更される場合があるため、利用前に公式サイトで最新の料金をチェックしてください。

手数料率だけ見ると安く見えるサイトでも、出金手数料や決済手数料が別途かかります。

ここからは各サイトの実質コストと使い勝手を掘り下げます。

チケジャム

完売したライブのチケットをいま探しているなら、まず見るべきはチケジャムです。

国内のチケット売買サイトの中でも知名度が高く、買い手がつきやすいのが特徴です。

公式サイトによると、出品は無料で、チケットが売れた時点で販売価格の5.5%が引かれます。

さらに売上金の出金時に380円がかかります。

この手数料率で計算すると、5,000円のチケットを1枚売った場合の手取りは約4,345円です。

同じく公式サイトの情報では、買い手側は商品代金に加えて5.5%の手数料と、決済手段に応じた3.96%の決済手数料を負担します。

同サイトの計算例では、5,000円のチケットなら合計約5,473円の支払いです。

価格は出品者が自由に設定できるため、人気公演では定価を大きく超える出品も見られます。

定価超えの転売はチケット不正転売禁止法に抵触するおそれがあり、2019年の施行以降は摘発事例も出ています。

公式FAQによるとキャンセル料が取引額の20%と高く、出品後の取り消しも気軽にはできません。

チケット流通センター

1999年に開始した老舗です。紙チケットにも対応しています。

公式サイトの料金表によると、手数料は価格帯で3段階に分かれます。

売り手は3,000円以下なら297円、3,001〜8,000円は836円、8,001円以上は販売額の10.45%です。

同料金表では、買い手の事務手数料も価格帯別です。

3,000円以下は297円、3,001〜10,000円が440円、10,001〜30,000円は770円、30,001円以上は取引額の3.3%です。

高額チケットになるほど手数料率が重くなります。

上記の料金表で計算すると、10,000円のチケットを売った場合の手数料は1,045円です。

買い手側も440円が上乗せされます。

上記の料金表のとおり、3,000円までなら定額297円で割安ですが、同表で8,001円を超える公演を見るとチケジャムより手数料が高くなることがあります。

チケプラトレード

定価で安全に売りたい。そう考える売り手に最も適しているのがチケプラトレードです。

電子チケット専門の公式リセールで、主催者側がリセールを許可した公演だけが対象です。

公式サイトの案内によると、出品手数料は1枚あたり550〜660円、購入手数料は1枚あたり330円の定額制です。

定価でしか出品できないため、転売で法律に触れる心配がありません。

手数料が枚数単位の固定額なので、チケット価格が高いほど手数料率が下がります。

同じ定額制にあてはめると、12,000円の公演なら出品手数料は約5%ですが、3,000円の公演では約22%です。

紙チケットには対応しておらず、電子チケット限定です。

チケプラの公式サイトで対応公演を確認できますが、未対応の公演もあります。

自分のチケットがリセールに出せるかどうか、まずアプリで確認してください。

RELIEF Ticket

STARTO ENTERTAINMENT(旧ジャニーズ事務所)の公式リセールで、2025年に開始しました。

公式サイトの決済案内によると、売り手の手数料はチケット金額の10%で、4,000円未満は一律400円です。

加えて売上送金時に275円かかります。

同じ案内によると、買い手はチケット金額の15%に決済システム手数料3%が加算されます。

4,000円未満の場合は一律600円です。

上記の手数料率にあてはめると、8,000円のチケットを売買した場合、売り手の負担は計1,075円、買い手は計1,440円です。

8社の中では高い部類に入ります。

リセール期間は公演5日前から2日前までです。

この期間を逃すとリセールできません。

STARTO所属アーティストの公演に限られる点も制約です。

それでも、チケットの正規性が公式に保証される安心感は他にはありません。

チケミー

手数料をとにかく抑えたいなら選択肢に入るサイトです。

公式サイトの料金ページによると、販売手数料5%、購入手数料5%と、8社の中では手数料率が低い水準です。

NFT技術を使ったチケット発行・二次流通プラットフォームで、チケット自体がブロックチェーン上で管理されます。

他のサイトとの違いは、二次流通で発生した差額の一部が主催者に還元される仕組みです。

公式の説明では還元率は5〜90%の範囲で主催者が設定でき、二次流通が主催者の収益にもなる構造になっています。

チケミーで発行されたチケットだけが出品の対象です。

他のサイトやプレイガイドで購入したチケットは出品できません。

導入しているイベント主催者がまだ限定的なので、利用できる公演の幅は他の大手サイトより狭いのが現状です。

主催者側の視点で販売方法を検討している場合は「イベントチケットの販売方法を比較」も参照してください。

チケットシェアリング

主催者公認の額面取引プラットフォームで、SEVENTEEN、TWSなどK-POP系アーティストの公演を中心に対応しています。

売り手の手数料はチケット金額の10%にシステム利用料550円が加算されます。

同サイトの料金にあてはめると、8,000円のチケットなら手数料は1,350円です。

定価でのリセールに限定されているため、転売で法律に触れる心配はありません。

扱っている公演は限定的で、メジャーな公演でも未対応のことが少なくありません。

自分のチケットが出品できるかどうか、事前にサイトで確認してください。

ここからは日本国外のチケット売買サイト2社を紹介します。

国内公演なら上の6社で十分ですが、国外の公演を探す場合に候補になります。

viagogo

国内の6サイトと違い、viagogoは日本での利用に注意が要るサイトです。

出品画面によると売り手手数料は約15%に決済手数料が加算されます。

買い手にも別途手数料がかかります。

消費者庁が2019年にviagogo AGに対して注意喚起を出しています。

表示価格と最終支払額の差が大きい点や、返金対応の難しさが指摘されました。

日本国外の公演チケットで他に選択肢がない場合を除き、国内の公演で使う理由は見当たりません。

StubHub

米国発のチケット売買サイトで、MLB・NBAなどスポーツの試合チケットに強みがあります。

公式の出品ページによると売り手手数料は15%で、viagogoと同水準です。

日本国内の公演は取扱数が限られ、日本語サポートも手薄です。

海外アーティストのワールドツアーやスポーツの試合チケットを探すときに使うサイトで、国内公演の売買には向いていません。

イベント主催者としてチケットの二次流通を管理したい場合は、主催者への収益還元機能があるチケミーも候補に入ります。

ここまでで各サイトの手数料と特徴はつかめたはずです。

次に、サイトを決める前に知っておきたい法律面・安全面の注意点を見ていきます。

チケット売買で失敗しないための注意点

!キーボード上の南京錠とクレジットカード

手数料の安さだけでサイトを選ぶと、法律違反や入場拒否といった取り返しのつかない失敗を招きます。

売買の前にチェックすべきリスクは、サイト選びの段階では見落としやすいものばかりです。

定価を超える転売は法律違反になる

2019年6月に施行されたチケット不正転売禁止法は、定価を超える価格での転売を禁止しています。

禁止の対象は「特定興行入場券」と呼ばれるチケットです。

購入者の氏名や連絡先を記録し、転売禁止の記載があり、日時・座席を指定しているものが該当します。

同法の罰則規定では、違反すると1年以下の懲役または100万円以下の罰金、もしくはその両方が科されます。

2025年12月には、宝塚歌劇のチケットを高額転売した2名が書類送検されました。

個人間の取引でも、定価を超えて繰り返し売れば摘発されることがあります。

フリマアプリやSNSでの個人間取引まで警察が追いきれているかというと、現状は追いついていません。

「バレないだろう」と考える人がいるのも事実です。

ただし、STARTO ENTERTAINMENTのRELIEF Ticket導入のように、主催者側がチケットの流通を管理する動きは広がっています。

主催者がリセール自体を禁止しているケースがある

入場ゲートでチケットを見せたら「このチケットは無効です」と止められた。

SNS上にはそんな報告があります。

主催者の利用規約で「いかなる譲渡も禁止」としている公演では、法律をクリアしていても入場を拒否されることがあります。

公式リセール以外のサイトで買ったチケットは、たとえ定価以下でも入場拒否の可能性が残ります。

公演ごとに規約が異なるため、購入前に公式サイトでリセールの可否を確認してください。

公演中止時の返金対応はサイトによって異なる

公式リセールサイトで購入したチケットなら、公演中止時は主催者が返金対応してくれます。

非公式の個人間取引では事情が違います。

売り手との直接交渉になるため、相手が応じなければ泣き寝入りになりかねません。

返金保証をうたうサイトでも、適用条件は「公演の完全中止のみ」「一部変更は対象外」など限定されていることがあります。

購入前に返金ポリシーの細かい条件まで目を通してください。

電子チケットと紙チケットで出品先が変わる

電子チケットはチケプラなど対応サイトでしかリセールできません。

紙チケットのほうがサイトの選択肢は多いものの、郵送中の紛失や届かないトラブルのリスクが残ります。

電子チケットを分配機能で譲る場合、受け取り側にも専用アプリの登録が求められます。

「送ったのに届かない」というトラブルは、この登録が済んでいないことが原因になりがちです。

なお、公演当日に本人確認を求められるケースも増えています。

対処法は「ライブの本人確認ガイド」で解説しています。

注意点を踏まえたうえで、よくある疑問をもう少し見ておきます。

チケット売買でよくある疑問

!ネオンのクエスチョンマーク

手数料やリセールの条件は、各サイトの説明を読んでも比較しづらいところがあります。

利用前によく聞かれる2つの疑問に答えます。

売るのと買うのはどちらが手数料が高い?

売り手のほうが高くなるケースがほとんどです。

チケジャムの公式サイトでは、売り手が売上の5.5%+380円を負担します。

買い手の手数料は5.5%+決済3.96%です。

チケット流通センターの場合は、公式サイトによると価格帯で売り手手数料が297円〜10.45%まで変動します。

チケットの値段が安いほど負担感が大きくなる構造です。

一方でチケプラトレードは定価のみの取引なので体系が異なります。

公式サイトによると売り手は550〜660円/枚、買い手は330円/枚の事務手数料で済みます。

サイトごとに手数料の「取り方」が違うため、利率だけを横並びにしても正確な比較にはなりません。

詳しくは「チケット販売のシステム利用料とは」も参考にしてください。

売るつもりなら手数料率が明示されたサイトを選ぶと手取りの見通しが立ちます。

買う側は総額表示のサイトのほうが予算オーバーを防げます。

個人間取引と公式リセールの違いは何か

公式リセールは主催者が認めた制度で、定価での取引のみ受け付けます。

席番号は再発行されるため本物保証があり、入場拒否のリスクもありません。

個人間取引は出品価格を自由に設定できます。

ただし定価を超えた価格はチケット不正転売禁止法に抵触するおそれがあります。

保証の範囲もサイトごとに差があります。

偽造チケットや入場トラブルへの補償が手薄なケースも残っています。

公式リセールが用意されている公演なら、まず公式をチェックするのが安全です。

公式リセール自体がない公演も多いため、その場合はチケジャムやチケット流通センターなど補償制度のあるサイトが選択肢に入ります。

まとめ

8社を並べると、手数料率が低いサイトほど返金保証が弱く、安全性の高い公式リセールほど手数料が高い傾向が見えてきます。

手数料の安さだけでなく、返金対応や本人確認の有無まで見ておくと、トラブルの大半は避けられます。

定価で手放したいならチケプラトレードやRELIEF Ticketが手続きもシンプルです。

完売チケットを探すならチケジャムやチケット流通センターが補償制度を備えています。

どのサイトを使う場合でも、チケット不正転売禁止法に該当する取引や、主催者規約で譲渡が禁止されている公演には気をつけてください。

イベント主催者としてチケットの二次流通を仕組みごと管理したい場合は、主催者への収益還元機能があるチケミーもチェックしてみてください。