チケット販売サービスの手数料をチケットサイトごとに比較しても、税込・税抜や別立て費用の書き方がバラバラで、結局どこが安いのか判断しきれない主催者が多くいます。

手数料の型は大きく2つに分かれます。セルフサーブ型は初期費用・月額0円で、販売額の5〜10%が中心です。委託型は公演ごとの登録料に加えて販売額8〜10%が乗り、購入者側にもシステム利用料・発券手数料が別途かかります。チケミーはセルフサーブ型と委託代行の両方を提供し、セルフなら有料公演5%・無料イベント0%・初期費用0円、委託なら主催者5%と購入者5%の合計10%です。

選び方の入口は、次の3パターンで大きく分かれます。

主催のタイプ向いているサービス手数料の目安
自主イベント・ライブで費用を抑えたいチケミー・LivePocket(5%)/ TIGET(5.5%)初期費用・月額0円
コンビニ発券や大手の集客力が必要チケットぴあ・イープラス(8〜10%)別途初期費用あり
無料イベント・コミュニティ運営Peatix・チケミー(無料イベントは0%)0円で開始

チケットラボは、チケット販売プラットフォーム「チケミー」を運営する株式会社チケミーのメディアです。手数料体系を自社で設計・運用している立場から、各社を横並びで確認し、集客規模や来場者属性に合うサービスを絞り込める構成にしています。

チケミー資料請求バナー

全13社のチケット販売手数料早見表

サービス名手数料(主催者 / 購入者)タイプ初期/月額主な特徴
チケミー5%(無料イベント0%) / 5%(負担割合は調整可)セルフサーブ型0円ブロックチェーン基盤の電子チケットで転売対策・入場/販売管理・出金は翌日申請、着金は最短5営業日
チケミー5%(売上300万円未満は最低10万円) / 5%(合計10%・負担割合は調整可)委託型0円当日運営・問い合わせ対応まで代行・LINEミニアプリ対応
チケットぴあ自由席8%・指定席10% / 330円+発券165円/枚委託型指定席1万円(自由席無料)/ 月額非公開コンビニ発券・抽選販売・知名度上位
イープラスライト8%・スタンダード8〜10% / スマチケ0円・店頭発券165円/枚委託型5,000円から / 月額非公開会員メルマガ告知・大規模公演実績
ローソンチケット非公開 / 330円+Loppi発券165円/枚委託型あり / 月額非公開Loppi発券・コンビニ店頭網
楽天チケット4.9%(購入者負担切替で0%も可) / 330円+決済330円+発券165円/枚委託型非公開楽天会員への告知・セルフ登録可
TIGET5.5%(購入者負担切替可) / 数百円/枚セルフサーブ型0円抽選・公式リセール・グッズ販売対応
LivePocket5%(無料イベント0%) / 数百円/枚セルフサーブ型0円KDDI運営・音楽イベントに強い
teket自由席8%・指定席10% / 公式記載を要確認セルフサーブ型0円座席指定に強い・ホール公演向き
Peatix4.9%+99円/枚(無料イベント0円) / なしセルフサーブ型0円コミュニティ型イベントに強い
ZAIKO選択制(購入者負担が初期設定) / 旧目安10%+50円/枚・要確認セルフサーブ型0円ライブ配信・海外ファン対応
ticket board非公開 / 非公開委託型相当不明会員990万人超・公式リセール機能あり
LINKET(旧チケットfor LINE Hybrid)非公開 / 0円セルフサーブ型不明LINE内で購入から入場まで完結
EventRegist8% / 0円セルフサーブ型0円BtoB向け・参加者管理・多言語対応

候補が数社に絞れたら、次は自分の枚数と単価を入れた総額です。チケミーの委託は主催者と購入者で同率ずつ、合計10%です。

委託型の主催者向け手数料は、公式サイトで非公開のところが多くあります。ticket boardやLINKETも同じく要問い合わせです。セルフサーブ型は各社公式ページの税抜き最安値を記載しており、プランや決済方法によって変わります。

購入者側の負担は会社ごとにまちまちです。ぴあ・ローソンチケット・楽天チケットの委託3社は、購入者がシステム利用料330円+発券手数料165円(紙発券時)前後を負担する水準でほぼ揃っています。

イープラスはスマチケ利用なら購入者負担0円、店頭発券のみなら165円/枚で内訳が異なります。TIGET・LivePocketも購入者に数百円/枚の実費がかかる一方、EventRegistやLINKETは購入者負担0円です。チケミーは購入者側が購入手数料5%で、主催者との負担割合は調整できます。

あわせて、チケットの受け渡し方法も確認しておきます。電子チケットには各社すべてが対応しており、紙のチケット(コンビニ・店頭発券)への対応で差が出ます。

サービス名電子チケット紙チケット(コンビニ・店頭発券)
チケットぴあ○○(セブン-イレブン・ファミリーマート発券165円/枚)
イープラス○(スマチケ)○(店頭発券165円/枚)
ローソンチケット○○(ローソン・ミニストップのLoppi発券165円/枚)
楽天チケット○○(コンビニ引取り・発券165円/枚)
チケミー○(QRコード・発券手数料なし)―(未対応)
TIGET○(スマホQRで入場完結)―(コンビニ発券なし)
LivePocket○―(電子チケット専業)
teket○(PDF発行)△(コンビニ発券はなし・PDFの自宅印刷は可)
Peatix○(アプリQR)―(コンビニ発券なし)
ZAIKO○(配信・電子)―(電子・配信専業)
ticket board○―(電子チケット専業・スマホが入場券)
LINKET○(LINE内表示)―(公式記載を確認できず)
EventRegist○―(公式記載を確認できず)

コンビニや店頭で紙のチケットを発券できるのは、委託型の大手4社に集中しています。teketはコンビニ対応こそないものの、PDFチケットを自宅で印刷すれば紙として使えます。

電子チケット自体の仕組みや入場の流れは、以下で確認できます。

▶ 電子チケットとは?メリット・デメリットと使い方・入場の流れを解説!

1000枚売ったとき手数料の総額はどれだけ違うのか

比較の条件を1000枚・単価3000円に固定します。売上は300万円。ここに各社の料率と別立ての固定費を当て、主催者が払う分だけを数えます。購入者が払う上乗せ分は同じ枠に入れません。

主催者が払う手数料の総額

計算には、販売手数料と初期費用の両方を公開している社だけを載せています。手数料を購入者負担へ切り替えない標準設定で数えると、最安は料率5%の社で150,000円、最高は指定席10%に公演登録料10,000円が乗る社で310,000円です。中間にあたる各社の金額は、下のグラフで確認できます。

料率だけ見ると最も低い4.9%のPeatixは、1枚99円の枚数課金を足すと自由席8%の社と同じ240,000円台に並ぶという逆転です。もっとも、料率を公開していても初期費用を出していない社と、料率そのものを非公開の社はこの計算から外しています。月額が非公開の社は、月額を含めない金額です。

チケミーの委託代行は、主催者負担が5%なので同じ条件で150,000円です。ただし購入者側にも5%が乗るため、客が払う分まで合わせた総額は300,000円になります。売上が300万円に満たない公演では主催者側の委託手数料に最低10万円が適用されます。たとえば300枚・単価3,000円(売上90万円)なら、5%換算の45,000円ではなく100,000円です。委託は売上見込み300万円以上が対象で、それ未満の規模はセルフサーブ型の5%(45,000円)で運用するほうが合います。

1,000枚・単価3,000円で総額はどれだけ違うか。料率5%の150,000円から、指定席型10%+登録料10,000円の310,000円まで、最安と最高の差は160,000円

購入者が払う手数料の上乗せ分

決済画面で客が払う金額は、ここまでの計算に入っていません。早見表ではスラッシュの右側に示した分です。チケットぴあやイープラスのような委託型では、システム利用料330円と紙発券165円前後が購入者側に乗り、定価3,000円のチケットが決済画面では3,000円を超えて表示される仕組みです。

一方、EventRegistのように購入者負担が0円の社も同じ表に並んでいます。チケミーはセルフサーブ型・委託代行のどちらも購入者側が5%で、主催者との負担割合を調整できます。購入者負担は各社とも設定や券種で動くため、ここで挙げた水準は目安にとどまります。主催者負担だけで比べるのか、客の支払総額まで含めて比べるのかで、並び順は変わります。

チケット手数料の種類

売上がゼロでも、出ていくお金があります。

イベント登録料

1公演あたり数千円から数万円。委託型のサービスは、公演を登録する時点でこの前払いが確定します。チケットぴあは指定席で10,000円、自由席は無料。イープラスは初期費用5,000円からの設定です。

一方、セルフサーブ型に登録料はありません。この費目は販売の結果と切り離されていて、チケットが1枚も売れなくても登録料は戻りません。各社が並べている料率の一覧にも出てこないため、比較表を見ているだけでは金額に気づけない位置にあります。

販売手数料

販売額の5%から10%が料率の中心的な水準です。セルフサーブ型が下限に近く、チケミーは有料公演5%、無料イベントは0%です。委託型は上限側に並びます。

とはいえ、同じ料率でも支払う側は設定で変わります。主催者が負担すれば売上から引かれ、購入者に転嫁すれば決済画面の金額に乗ります。料率の数字が同じでも、手取りが減るのか販売価格が上がるのかで意味は別です。見積もりを取るときに確認する項目は、料率と、その料率をどちら側に寄せる設定になっているかの2つです。

システム利用料

1枚あたり220円から330円。コンビニ発券は1枚165円、コンビニ払いは1件330円が別に乗ります(各社公式の料金ページ・2026年8月時点)。コンビニ発券網を持つチケットぴあやローソンチケットなどの社に見られる費目です。

費目そのものの内訳はチケット販売のシステム利用料とは?手数料の種類・相場と抑え方を解説で扱っています。この固定額の負担先は、社によって購入者への上乗せか主催者側の精算からの差し引きかに分かれます。

振込手数料

出金1回あたり0円から550円。実額はチケミー145円、EventRegist160円、Peatix 210円、teket 220円、LivePocket500円(税抜)、TIGET550円(税込)です。

申請の回数が効いてきます。公演ごとに出金するスタイルなら、1回あたりの額が回数分だけ積み上がる計算です。月にまとめて出金すれば発生は1回で済み、同じサービスでも運用の仕方で金額が変わります。料率が最安の社でも、申請回数によっては支払い合計の順位が入れ替わることがあります。

枚数に比例して増える費目があるか

主催者が負担する費目を数えると、2項目の社と3項目の社に分かれます(内訳は下図)。チケミーはセルフサーブ利用時の2項目が販売手数料5%中心、ぴあ・イープラスの3項目は販売手数料8〜10%に加えて登録料と振込手数料が乗ります。委託を使う場合、チケミーは購入者側にも同率が加わり合計10%です。料率が非公開の社は費目自体が公表されておらず、この数え方では並べられません。

主催者が負担する費目数を比較。チケミー(セルフ)は販売手数料と振込手数料の2項目、チケットぴあとイープラスは公演登録料を含めた3項目

数が少ないほうが安いとは限りません。課金単位を見る必要があります。振込手数料は出金申請1回あたりで、枚数が増えるほど1枚あたりの重みは薄まります。

一方、システム利用料330円や発券手数料165円は1枚あたりで、売れた枚数だけ積み上がります。購入者負担の495円/枚は単価1000円なら49.5%相当、単価3000円なら16.5%相当、単価10000円なら4.95%相当。低単価の公演ほど効きやすく、単価1万円帯では料率の差のほうが大きくなります。

委託型とセルフサーブ型の手数料はどう違うのか

チケットの代金は、売れた時点で主催者の口座に入るわけではありません。委託型では購入代金がいったん販売側にプールされ、主催者への入金は公演が終わった後になります。在庫リスクを負わないまま、発売日から公演日までの数か月間、代金を手元に置いているのは販売側です。この立場の差が、そのまま料率の水準に表れています。

委託型の手数料水準

委託型は、音楽業界のなかで小売にあたる位置にあります。在庫リスクを負わずにチケットを仕入れて売る立場で、この型にあたるのがチケットぴあ、イープラス、ローソンチケットです。販売手数料は8%前後が中心で、指定席にはさらに数%が乗ります。購入者が払う側も、システム利用料や発券の費用まで足すと1枚あたり495円から660円程度に膨らみます。

この水準は、長年積み上げてきた会員基盤と、公演を告知する枠に対応する対価です。自前の集客チャネルを持たない主催者ほど、この型を選ぶ理由が立ちます。逆に主催者側の規模が小さいほど、料率は高めに置かれやすくなります。

▶ チケット委託販売とは?費用・メリットデメリット・選び方など解説!

セルフサーブ型の手数料水準

では、安い側は何と引き換えに安いのか。セルフサーブ型の販売手数料は5%台からが相場で、初期費用と月額は0円が中心です。固定費を先に払わずに販売を始められます。

料金の設定から販売ページの公開、購入者への案内までを、主催者が一つの管理画面で進めます。販売状況の確認も同じ画面で完結します。TIGETやLivePocketがこの型にあたり、自社のチケミーも同じ型で、有料公演は5%、無料イベントは0%です。

もっとも、会員基盤と告知枠は付いてきません。告知はSNSと手元の顧客リストで賄う前提になります。

料率に何が含まれているかは社ごとに違います。チケミーの5%に含まれる機能は資料で確認できます。

チケット販売サービス13社の手数料詳細

ここからは1社ずつ、料率と別立て費用を同じ項目で見ていきます。委託型・セルフサーブ型・両対応のどれにあたるかは、各社の表のタイプ欄に記載しました。

数字を見るときは、改定の動きにも注意が要ります。委託型は2024年から2025年にかけて、各社が発券・システム利用料を110円/220円帯から165円/330円帯へ改定しました。率が非公開の会社も残るため、最終的には見積もりで確かめる前提で読み進めてください。

  • チケミー
  • チケットぴあ
  • イープラス
  • ローソンチケット
  • 楽天チケット
  • ticket board
  • TIGET
  • LivePocket
  • teket
  • Peatix
  • ZAIKO
  • LINKET
  • EventRegist

チケミー

チケミーロゴ
項目内容
タイプセルフ・委託両対応
公式サイトhttps://lp.ticketme.co.jp/
販売手数料(セルフ)5%(無料イベント0%)
販売手数料(委託)主催者5%+購入者5%(合計10%)。主催者側は売上300万円未満で最低10万円
初期費用・登録料0円
月額費用0円
購入者側の手数料購入手数料5%(主催者との負担割合は調整可)
振込手数料145円/回

チケミーの販売手数料は、セルフサーブ型なら5%、無料イベントは0%で、初期費用・月額費用は0円です。委託代行を使う場合は主催者の委託手数料5%に購入者の購入手数料5%を合わせた10%です。販売ページ制作から当日運営・問い合わせ対応までの代行分が主催者側の5%にあたり、購入者側の5%はセルフサーブ型と同じ購入手数料です。委託は売上見込み300万円以上が対象で、300万円未満では主催者側に最低10万円が適用されるため、小規模公演はセルフサーブ型のほうが合います。

セルフサーブ型の5%に含まれる範囲も判断材料になります。9言語表示・195カ国以上の海外カード決済、ブロックチェーン基盤の電子チケットによる転売対策、入場管理までが追加料金なしで同じ料率に収まります。

公式リセールで定価との差額の5〜90%が主催者に還元されるため、転売を防ぐだけでなく収益に変えられます。2024年6月には、ぴあ・ローソンチケット・イープラスも参加するチケット適正流通協議会への、事業者として初めての採択実績です。

LINEミニアプリにも対応しており、委託ではファンがLINEの画面のまま購入から入場まで完結できます。パスワード入力なしの自動ログインと、発券・抽選結果・前日リマインドの通知が届くため、LINE公式アカウントでファンとつながっている主催者にとっては告知から購入までの導線が1本です。

資金繰りの面では、セルフサーブ型なら出金を公演終了日の翌日午前中から申請でき、振り込みまでは申請後5営業日が目処です。売上が月末締めで翌月に入る形と比べると、次の公演の会場費や制作費に早く回せます。導入実績はULTRA JAPANのような大型フェスから劇場公演、ライブハウスまで広がっています。

一方で、機能ごとの料金内訳は公開されていないため、機能単位の価格で他社と横並びに比べたい主催者には向きません。委託で任せる範囲は公演の規模や構成で変わるため、自分の条件を伝えて相談するのが確実です。

チケットぴあ

チケットぴあロゴ
項目内容
タイプ委託型
公式サイトhttps://t.pia.jp/
販売手数料(主催者)自由席8% / 指定席10%
初期費用・登録料指定席10,000円 / 自由席無料
月額費用非公開
購入者側の手数料システム利用料330円/枚+発券手数料165円/枚(コンビニ払いは別途330円/件)
振込手数料非公開

チケットぴあの料率は自由席が8%、指定席が10%を基準にしており、この席種には登録料が1万円別途かかります。さらに発券まわりでもシステム利用料が330円/枚、発券料が165円/枚と積み上がるため、手数料の数字だけでなく1枚あたりの固定費まで含めた総額で見る必要があります。

一方で、強みは全国約38000店のコンビニ発券網です。抽選や先行受付にも対応するため、知名度の高さもあり、紙のチケット需要が残る大規模公演や、プレミア感を出したい興行と方向が合います。

この指定席料率は他社より高めに映るものの、来場が見込める集客力と発券インフラを込みで判断すると、率の高さだけで敬遠する話ではありません。

イープラス

イープラスロゴ
項目内容
タイプ委託型
公式サイトhttps://eplus.jp/
販売手数料(主催者)ライト8% / スタンダード8〜10%
初期費用・登録料5,000円から
月額費用非公開
購入者側の手数料スマチケ0円 / 店頭発券165円/枚
振込手数料スマチケ運用なら0円

イープラスはライトプランとスタンダードプランの2段構成で、料率は8%台から10%台まで、登録料は5000円から始まります。スマチケの電子発券を使えば、店頭発券料が0円、振込手数料も0円に収まります。音楽・スポーツ・演劇と販路が広く、会員メルマガやお気に入り公演の自動配信で告知を回せる点が持ち味です。

購入者の属性や決済データを分析できるため、どの層が買ったかを追い、次回公演の改善につなげたい興行に向きます。スマチケ中心の運用にすれば紙の在庫や当日引き換えの手間も減り、当日オペレーションが軽くなります。率は最安ではないものの、発券コストを電子で圧縮でき、集客と分析をひとつのプランでまかなえる作りになっています。

ローソンチケット

ローソンチケットロゴ
項目内容
タイプ委託型
公式サイトhttps://l-tike.com/
販売手数料(主催者)非公開(要問い合わせ)
初期費用・登録料あり(非公開)
月額費用非公開
購入者側の手数料システム利用料330円/枚+Loppi発券手数料165円/枚
振込手数料非公開

ローソンチケットは販売手数料を公開しておらず、料率は問い合わせで確認する形です。店頭受け取りはLoppiで165円/枚、システム利用料が330円/枚で、Lコード発券が定着しています。大型ライブやスポーツ、舞台の実績が厚く、複雑な席割りにも対応できる運営体制を持ちます。

ローソンやミニストップでの店頭受け取りを前提とする観客層を抱える公演なら、発券網の広さは弱点になりません。スマートフォンでの電子チケットにも対応するため、店頭発券と電子発券を観客層に応じて使い分けられます。実績と店頭網の厚みを重視する主催者には有力な候補です。

楽天チケット

楽天チケットロゴ
項目内容
タイプ委託型
公式サイトhttps://mini.ticket.rakuten.co.jp/
販売手数料(主催者)4.9%(購入者負担切替で0%も可)
初期費用・登録料非公開
月額費用非公開
購入者側の手数料システム利用料330円/枚+決済手数料330円/枚+発券手数料165円/枚
振込手数料非公開

楽天チケットの料率は4.9%で、購入者負担に切り替えれば主催者側を0%に設定することも選べます。購入者側のシステム利用料・決済手数料は330円/枚、発券手数料は165円/枚で、2024年12月の改定で引き上げられました。

楽天会員1億人超へのリーチとポイント連携で、既存のECユーザーへ告知が届きます。セルフ登録での即時販売開始にも対応し、小規模でも代理店を通さず販売を立ち上げられます。委託4社のなかでは料率も最も低い水準です。

一方で発券網や電子チケットの作り込みは委託型の大手ほど厚くないため、複雑な席割りや紙前提の大規模公演では別社のほうが向いています。ネット通販に慣れた新規層を取り込みたい公演では、集客チャネルとしての楽天の会員規模が効いてきます。

ticket board

ticket boardロゴ
項目内容
タイプ委託型
公式サイトhttps://ticket.tickebo.jp/
販売手数料(主催者)非公開(要問い合わせ)
初期費用・登録料非公開
月額費用非公開
購入者側の手数料非公開
振込手数料非公開

ticket boardは料率を公開しておらず、公演ごとに条件が異なるため、比較の軸は数字ではなく機能側に移ります。会員数は990万人超で、他社と比べると発券網の広さよりも会員規模とリセール機能が前面に出ます。

最大の特徴は公式の定価トレードで、リセールを一元管理できる点です。この仕組みを通した売買だけが正規ルートになるため、高額転売を締め出しやすく、ファンが定価で買い直せる導線も損なわれません。率が見えないぶん、ぴあや楽天のように料率で並べる比較はできませんが、定価流通を主催者側で握れる点は他社にない強みです。

TIGET

TIGETロゴ
項目内容
タイプセルフサーブ型
公式サイトhttps://tiget.net/
販売手数料(主催者)5.5%(購入者負担0円切替も可)
初期費用・登録料0円
月額費用0円
購入者側の手数料数百円/枚の実費
振込手数料550円/回(税込)

TIGETの販売手数料は5.5%で、初期費用・月額費用はどちらも0円です。さらに抽選、公式リセール、グッズ販売を同一の管理画面で完結でき、複数の売り方を1つのサービスにまとめたい主催者が扱いやすい作りになっています。手数料は購入者負担0円への切り替えも可能です。

そのため、ライブハウス規模のバンド公演や、抽選とリセールを多用するアイドルの物販込みの現場に向いています。物販の運用まで踏み込んで比較したい場合は、グッズ販売サービス側の選び方も参考になります。

▶ イベントグッズ販売サービスの選び方!当日の物販運用まで含めて主催者向けに比較解説

LivePocket

LivePocketロゴ
項目内容
タイプセルフサーブ型
公式サイトhttps://livepocket.jp/
販売手数料(主催者)5%(無料イベント0%)
初期費用・登録料0円
月額費用0円
購入者側の手数料数百円/枚の実費
振込手数料500円/回(税抜)

LivePocketの販売手数料は5%、無料イベントなら0%で、初期費用と月額費用はかかりません。LivePocket株式会社は2024年3月に設立され、同年6月にKDDIが全株式を取得して完全子会社化しました。現在の運営はKDDI傘下のLivePocket株式会社です。購入者は累計1200万人を超え、登録事業者は6万件に達します。

審査なしで即日販売を始められ、先着、抽選、会員限定など売り方の選択肢も広く用意されています。入金は月2回、振込は1回500円です。そのため毎月コンスタントに主催する側ほど、この入金サイクルは資金繰りの計画を立てやすくなります。開催が急に決まった公演でも、審査を待たずにそのまま販売へ進められる身軽さがあります。

teket

teketロゴ
項目内容
タイプセルフサーブ型
公式サイトhttps://teket.jp/
販売手数料(主催者)自由席8% / 指定席10%
初期費用・登録料0円
月額費用0円
購入者側の手数料公式記載を要確認
振込手数料220円/回

全国400カ所以上のホールの座席表があらかじめ登録されており、ホール名を選ぶだけで指定席公演を最短5分で販売開始できる手軽さがあります。座席データを一から作り込む必要がありません。販売手数料は自由席が8%、指定席が10%と席の形式で分かれ、振込手数料は1回220円です。LINEとの連携にも対応します。

クラシックや吹奏楽のように座席指定が前提の公演では、座席表の準備の速さと指定席対応がそのまま使い勝手の良さになります。ただし自由席中心の催しでは、数字だけを見ると他社のほうが軽く収まるケースが多くあります。

Peatix

Peatixロゴ
項目内容
タイプセルフサーブ型
公式サイトhttps://peatix.com/
販売手数料(主催者)4.9%+99円/枚(無料イベント0円)
初期費用・登録料0円
月額費用0円
購入者側の手数料原則なし(主催者負担型)
振込手数料210円/回

Peatixの販売手数料は1枚あたり4.9%+99円で、無料イベントなら0円です。対応言語は22言語に及び、Zoom連携でオンラインとオフラインを混ぜたハイブリッド開催にも使えます。勉強会やミートアップといったコミュニティ型の催しで広く使われてきました。

少人数の会を連続して開くケースや、参加者どうしのつながりを重視する集まりに向いています。定員数十人の回を毎月重ねるなら、1枚99円の固定額が単価に占める割合は無視できません。チケット価格2000円なら4.9%と合わせて実質約9.9%相当まで上がる計算です。

ZAIKO

ZAIKOロゴ
項目内容
タイプセルフサーブ型
公式サイトhttps://zaiko.io/
販売手数料(主催者)購入者負担がデフォルト(負担割合は選択制)
初期費用・登録料0円
月額費用0円
購入者側の手数料購入手数料(旧目安10%+50円/枚・要確認)
振込手数料公式記載を要確認

ZAIKOはここまでの各社と違い、手数料の初期設定が購入者負担の「購入手数料」です。主催者は①購入者が全額負担②主催者と折半③主催者が全額負担、の3パターンから選べる仕組みで、①のままなら主催者側の実質負担はゼロになります。

旧料金の目安は10%+50円/枚でした。2026年4月14日以降に新規販売開始したチケットから購入手数料が改定されており、公式サイトも具体額を明示せず「購入時に確認」としているため、最新の料率はZAIKOへの問い合わせで必ず確認してください。

また、ライブ配信やアーカイブ販売の標準対応、Alipayなど多通貨での決済も扱える点が強みです。会場公演に配信を併設したり、海外の観客を越境で集めたりする公演では動かしやすい一方、枚数課金が加わる分、単価が低いチケットほど率換算では割高に出ます。500円のワンコイン配信チケットなら、実質20%相当の負担になります。

LINKET(旧チケットfor LINE Hybrid)

LINKETロゴ
項目内容
タイプセルフサーブ型
公式サイトhttps://linket.jp/
販売手数料(主催者)非公開(要問い合わせ)
初期費用・登録料非公開
月額費用非公開
購入者側の手数料0円
振込手数料非公開

株式会社ICの「チケット for LINE Hybrid」と「HINORI」が統合し、現在は「LINKET」として提供されています。LINE連携のチケット発行・管理システムで、購入者に専用アプリは不要、ふだん使うLINEの画面のまま購入から入場まで手続きを終えられます。

すでにLINE公式アカウントで顧客とつながっている主催者なら、その基盤をそのまま集客と販売に使える点が強みです。既存のフォロワーに告知を流してそのまま購入まで運べるので、新しい経路を一から作るより立ち上がりが速くなります。

EventRegist

EventRegistロゴ
項目内容
タイプセルフサーブ型
公式サイトhttps://eventregist.com/
販売手数料(主催者)8%
初期費用・登録料0円
月額費用0円
購入者側の手数料0円
振込手数料160円/回(振込額3万円以上は250円)

EventRegistは、参加者管理や入場処理、アンケートを標準機能でまかなうイベント運営サービスです。販売手数料は8%で、多言語表示や請求書払いにも対応します。

来場者の属性管理と事後アンケートが重要になるBtoB系のカンファレンスやセミナーに向いています。名刺情報に近い参加者データを集め、終了後に満足度や商談意向を回収する流れが、追加ツールなしで1つのサービスに収まる設計です。海外拠点との合同カンファレンスなど、多言語表示や請求書払いが前提の取引先が多い催しでは、この点だけで候補から外れずに済みます。

目的別チケット販売サービスの選び方

重視する条件を1つ決めると、残る候補は一気に絞れます。集客・転売対策・海外対応・データ活用・入金のタイミング・総額——優先順位が変われば最適解も入れ替わります。

集客を任せたいとき

委託は本来、販売ページ制作や当日の入場管理・精算といった運営実務を代行してもらう仕組みです。チケミーの委託代行はこの運営代行が中心で、集客そのものは主催者側の告知が前提になります。

大手プレイガイド(ぴあ・イープラス・ローソンチケット)は同じ運営代行に加えて会員基盤への露出も持ちますが、それだけで満席になる保証はなく、規模の大きい公演では別途広告費を組む主催者もいます。自分の顧客リストで数百枚が埋まるなら、セルフサーブ型で足ります。

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転売対策を標準機能で持たせる場合

チケミーはブロックチェーン基盤の電子チケットによる転売対策が、セルフサーブ利用時の5%に追加料金なしで含まれます。TIGETとticket boardは公式リセール機能を持ち、行けなくなった人の券を公式の枠内で買い手に回せます。後から対策を足す形だと、料率が同じでも払う額の合計では上回ります。

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海外の観客に売るケース

チケミーは9言語195カ国のカード決済に追加料金なしで対応します。ZAIKOは配信と海外ファン向けの販売、EventRegistは多言語対応が標準です。

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来場者データを自社に残したい場合

委託型は購入者データが主催者の手元に残りにくく、セルフサーブ型は自社の管理画面に購入者情報が入るため、次回公演の告知先として使えます。

入金を公演前に受けられるか

委託型は入金が公演終了後になりますが、チケミーはセルフサーブ型なら出金を翌日申請でき、着金は最短5営業日です。会場費や機材費の支払いが公演前に来る構成なら、この日数差が決め手になります(申請可否・日数はプランと審査状況で変わるため契約前に確認してください)。

総額を最小にする組み合わせ

無料イベントなら手数料0%で運用できる社があります。有料公演の下限は料率5%・初期費用0円・月額0円で、これに振込手数料の実額と出金回数を足した額が実際の支払いです。

チケット手数料に関するよくある質問

チケット手数料はどこが安いのか

料率の低さだけで見れば、Peatixの4.9%とチケミーやLivePocketの5%が下限帯です。ただしPeatixは1枚99円が別に乗るため、枚数が多い公演では順位が入れ替わります。実際の順位は、自分の枚数と単価を早見表に入れて出した支払い額で決まります。

イープラスの手数料は高いのか

セルフサーブ型と並べれば高い側です。ライトプランで8%、スタンダードプランで8〜10%と、セルフサーブ型の相場のほぼ2倍ですが、この差は会員基盤への露出という集客チャネルの対価にあたります。

手数料が無料のサービスはあるのか

無料イベントなら0円で運用できる社があります(チケミー・Peatixとも0%)。有料公演で主催者の負担を0円にするには購入者負担への切り替えが必要で、TIGETと楽天チケットはこの負担先を選べます。

購入者が払う手数料を主催者が負担できるのか

負担先を選べる社なら可能です。セルフサーブ型の一部は主催者負担と購入者負担を選べ、チケミーはセルフ・委託のどちらも主催者と購入者の負担割合を調整できます。一方、委託型プレイガイド(ぴあ・イープラス・ローソンチケット)は購入者側の固定額があらかじめ決まっており、主催者側で消せません。

手数料の安いサービスを選ぶとき注意すべきことは

料率の外側にある費目(1枚ごとの固定手数料・振込手数料・イベント登録料)を数え落とすことです。単価の低いチケットほど実質の負担率が跳ね上がるため、単価によって選ぶべき社が変わります。

導入から販売開始まで何日かかるのか

セルフサーブ型(TIGET・LivePocket・Peatix・チケミー等)は初期費用0円で当日から販売ページを作れます。委託型は登録手続きが入り当日開始はできず、チケミーの委託代行は最短2週間です。

PassMarketが終了した後の乗り換え先は

PassMarketは2026年6月末で終了し、料率3.564%のセルフサーブ型は現在残っていません。次に近い水準はチケミーとLivePocketの5%帯、TIGETの5.5%、Peatixの4.9%+99円/枚です。

まとめ

1,000枚・単価3,000円の公演で、最安と最高の総額差は16万円です。差を作るのは料率の小数点以下ではありません。登録料と枚数課金、購入者負担の前提が社ごとに違うためです。

委託型は8〜10%が中心で、公演を登録する時点で数千円から数万円の前払いが乗ります。セルフサーブ型は登録料と月額が0円で、最安帯はチケミーとLivePocketの料率です。もっとも、料率を公開していない社も候補には残ります。同じ枚数と単価を渡して見積もりを取れば、非公開のままでも同じ条件で比べられます。

総額が近い社が並んだあとは、売上が口座に届く日数を見ます。チケミーはセルフサーブ型なら出金の申請が翌日から可能で、着金は最短5営業日。公演前に資金を動かせるかどうかは、数%の料率差より効く場面があります。

チケット販売プラットフォーム「チケミー」を自社で設計・運用する株式会社チケミー事業開発チームの監修のもと、チケットラボ編集部が各社公開情報と実運用の知見をもとに整理しました。

執筆: チケットラボ編集部 監修: 株式会社チケミー 事業開発チーム