イベント入場管理システムを探すと、製品ごとに機能表が並ぶだけで「自分のイベントに合うのはどれか」が判断できないまま終わります。QRコード受付・MA連携・チケット販売連携と書いてあっても、自社のイベント形態(コンサート・展示会・BtoBカンファレンス)のどれに対応しているのかが一覧表ではわかりません。
市場に出回っている製品は、機能の系統が3つに分かれています。電子チケット販売と入場管理を一気通貫で扱う販売連携型、Salesforce・HubSpotと連携してBtoBイベントの商談化を支援するMA連携型、展示会の高速受付に特化した受付特化型の3カテゴリです。この3つは対象とするイベント形態が異なるため、カテゴリをまたいで比較しても意味のある比較にならないのが選びにくさの原因です。
この記事では13製品を3カテゴリに分類し、自社のイベント形態と規模から候補を2〜3製品に絞り込めるよう整理しています。代表製品・料金・選定時の注意点を確認して、導入候補を絞り込んでみてください。
イベント入場管理システムとは?
参加者50名程度のセミナーであれば、Excelの名簿でもまだ運営は回ります。ところが、100名を超えるイベントや複数回の定期開催になると、手作業の名簿管理は限界を迎えます。
国内で「イベント入場管理システム」と呼ばれるツールは10数製品が並びますが、機能の重なり方が大きく、製品名だけ並べても判断軸は見えません。役割で分けると、販売連携型・MA連携型・受付特化型に整理できます。この軸で逆引きすれば、候補は2〜3製品に絞り込めます。
販売連携型
コンサート・フェス・有料セミナーで二重運用の悩みを抱える主催者向けです。
販売連携型は、電子チケット販売プラットフォームとしてイベント告知・チケット販売・来場者管理を同じ管理画面で完結させます。
たとえばPeatixは初期・月額費用ゼロで告知サイトの開設から当日のQRコード受付までをカバーし(有料イベントは販売手数料4.9%+99円/枚)、EventRegistはBasic無料・Premiumはチケット販売手数料8%という構成です。チケミーも電子チケット販売と来場者管理を組み合わせた電子チケットサービスとして同カテゴリに入ります。
もっとも、施設運用とチケット販売を一気通貫にしたい場合の選択肢はCLOUD PASS(クラウドパス)。フリープランは月額0円・発券手数料220円〜/枚で導入でき、券売機や入場ゲートでの販売もまとめて扱えます。テーマパーク・観光施設での運用実績があり、初音ミクPROMISE-16歳の約束では日時指定チケット販売と来場管理、売上管理を1つのサービスで完結させた事例も公表されています。
販売連携型を検討している場合、チケット販売方法の選択肢(紙・電子の違いと選び方)を先に確認しておくと、どのシステムカテゴリが自社に合うか判断しやすくなります。
▶ イベントチケットの販売方法を比較!紙と電子の選び方も解説
MA連携型
BtoB展示会・カンファレンスの成果指標は、参加者の滞在時間・参加セッション・アンケート回答からHOTリードを特定し、商談化までつなげる地点に置かれます。受付効率化はゴールではなく途中工程です。
そのため選定基準はSalesforce(Account Engagement)・Marketo・HubSpotとのネイティブ連携の有無に絞られます。EventHubはこれら主要MA/SFAのネイティブ連携に加え、1,000以上の外部ツールとAPI連携。SHANON MARKETING PLATFORMはMA機能と来場者管理を統合し、行動データをリードスコアリングやメール配信に引き渡せます。
一方eventosはノーコードでイベントサイトを立ち上げられ、EXPOLINEは数千人規模で安定稼働します。
こうした製品を稟議に通す際のROI試算は、人件費削減額・データ入力工数削減時間・商談化率改善幅の3項目を数値化するのが定石です。
受付特化型
受付処理のスピードがそのまま製品価値になるカテゴリです。
たとえば紙の名簿や手入力での受付確認は1人あたり30秒〜1分。ところが、ALL STAR SAAS FUNDが開催した大規模イベントでは、QRコード電子チケットとは?使い方・入場の流れ・デメリットなど解説!により1人あたり約3秒で受付が完了しています。数千人規模の展示会で複数の入場ゲートを並べる運営にとって、この処理時間差が当日の動線設計に直接響きます。
代表製品はQ-PASS・展示会受付.com・イーべ!。QRコード・ICカード・バーコード・顔認証の各受付方式に対応し、オフライン環境での動作や1秒あたり処理件数といった現場仕様で選ばれます。販売機能やMA連携を持たない分、受付端末のセットアップから当日オペレーションまでをワンストップでサポートする座組みが整っています。
電子チケットのQRコード受付がどのような仕組みで動くかは、下記で詳しく解説しています。当日の運用イメージを固めてから製品選定に入ると、受付処理速度やオフライン対応の必要性を正確に判断できます。
▶ もぎりとは?意味・仕事内容・電子チケットでの変化など解説!
イベント入場管理システムのカテゴリ別13選
13製品は、販売連携型・MA連携型・受付特化型の3カテゴリに分かれます。各製品について対応形式・主な機能・料金体系・代表的な導入場面を確認できます。販売連携型は、コンサート・有料セミナー・小規模イベントなど「チケットを販売するところから入場管理まで」を1本でつなぎたい用途に向くカテゴリです。
チケミー
チケット販売から入場管理まで1つの管理画面で完結し、2次流通で取引された場合は定価との差額の5%〜90%が主催者に還元されます。コンサート・フェス・有料セミナーで自分で設定した価格をオンライン販売し、当日はQRコードで入場処理するところまでを一本でつなぐかたちです。料金は要問い合わせ。
なお、1次販売後に転売が発生した場合でも運営側に差額の一部が入る仕組みは、販売連携型の他製品にはありません。NFTチケット発行にも対応しており、ライブやイベント参加者にデジタルコレクションを組み合わせると、入場記録そのものがファンとの接点として手元に残るかたちで使えます。海外参加者にも24時間オンラインで販売でき、海外プレイガイドでは届きにくい層へリーチできます。
個人〜小規模団体向けで、企業の大規模カンファレンスよりもコンサート・フェス・有料セミナーの個人主催シーンに向きます。
Peatix・CLOUD PASS・EventRegist・Doorkeeper
販売連携型の残り4製品は、対応形式・料金体系・想定されるイベント規模で守備範囲が分かれます。Peatixは無料イベントが完全無料で、有料イベントは4.9%+99円の販売手数料制。CLOUD PASSはスタンダードが月額50,000円〜、フリーは0円で220円/枚の発券手数料、無料販売プランは初期50,000円〜。
EventRegistはBasicが無料で、Premiumはチケット販売手数料8%。Doorkeeperはコミュニティ管理に特化した会費制プラットフォームです。
たとえばPeatixは、SNS連携機能を備えており、コミュニティイベントの告知から申込受付・当日の受付までを単一のプラットフォーム上で完結できます。利用層はコミュニティイベントや小規模セミナーが中心で、直感的なUIで主催者側の運営コストが抑えられます。地域コミュニティ系の有料セミナーやファンミーティングなど、参加者数百名規模での運用が広く見られます。
CLOUD PASSはテーマパーク・観光施設・フェスなど、QRコードや顔認証での入場処理が必要な大型イベント向け。初音ミクPROMISEの公演(主催:株式会社丹青社)では、各地日時指定でのチケット販売と来場管理・売上管理を同じサービス上に集約し、入場処理の効率が150%向上したと公表されています。
EventRegistはビジネスイベント向けで、日本食糧新聞社の事例のように管理画面の視認性が高く、不慣れな担当者でもチケットデザインの変更が現場で行える点が強み。Doorkeeperは開発者・コミュニティ向けで、connpass的な定期勉強会・小規模ミートアップの会員管理に向きます。
EventHub・SHANON・eventos・EXPOLINE・Cvent
EventHub・SHANON・eventos・EXPOLINE・Cventの5製品は、Salesforce・Marketo・HubSpot等のMA/SFAツールとのネイティブ連携の有無で選ばれるカテゴリです。BtoBのカンファレンス・展示会・ウェビナーで来場者データを商談化まで活用したい企業向けで、対応形式はオフライン・オンライン・ハイブリッドをカバーします。料金はいずれも要問い合わせ。
たとえばEventHubはウェビナーから大規模カンファレンスまで対応するイベントマーケティングプラットフォームで、1000以上のAPI連携と、Salesforce・Marketo・HubSpotとのネイティブ連携を備えています。
NTTデータ イントラマートの大型カンファレンスでは、開催準備の工数50%削減と管理運用の工数30%削減を実現し、申込者数は前年比129%(3,061→3,948人)まで伸びたという公表値も出ています。マネーフォワード(ME)の大規模オフラインEXPOでも、事前予約とQRコード受付の組み合わせで当日の受付業務が短縮されました。
SHANON MARKETING PLATFORMは、MA機能と来場者管理を統合した国産プラットフォームで、累計導入実績は3,000社以上。サイボウズ株式会社の事例では、登録セッションの視聴URLとスポンサー資料一覧ページのURLを併載し、イベント運営からその後のリードナーチャリングまでを同じ基盤で回しています。
eventosはノーコードでイベントサイトとアプリを作れる点が特徴で、自社にエンジニアを抱えていない運営チームでもイベント専用サイトを立ち上げられます。
EXPOLINEは数千人規模の大規模カンファレンスや展示会向けで、参加者管理・セッション管理・展示ブース管理・スポンサー管理まで一気通貫で扱えます。Cventはグローバルイベント管理に対応する多言語プラットフォームで、海外拠点を含むグローバルカンファレンスを開催する大企業が対象です。
Q-PASS・展示会受付.com・イーべ!
3製品はいずれも受付処理に機能を絞った受付特化型です。Q-PASSはコプロシステムが提供するオンラインセミナー特化型。
展示会受付.comはシステムフォワードのQRコード受付サービスで基本システム110,000円・月額22,000円。イーべ!は料金が要問い合わせで、セミナー・研修向けに最小限の設定で使える構成です。
Q-PASSはクローズドセミナーでの視聴ログ分析や資料ダウンロード分析に強く、商談化を狙う運営者に向きます。展示会受付.comは建設工業製品の見本市の事例のように、Web申し込み時にQRコードを送り、受付時にQRコードをスキャンして来場受付を行う運用に特化。イーべ!はセミナー・研修・ウェビナーなど小規模イベントをシンプルに管理する想定で、QRコード受付と来場者データ出力を最小限のUIで扱えます。
イベント入場管理システム比較表
主要13製品を、対応形式・受付方式・MA連携・料金体系の4軸で横並びに並べました。表の下にカテゴリ別の読み方を置いているので、自社イベントの種類に合わせて参照する列だけを比べてみてください。
13製品の機能横並び比較表
| 製品名 | 対応形式 | 受付方式 | MA/SFA連携 | 料金体系 |
|---|---|---|---|---|
| チケミー | オフライン・オンライン | QRコード | API連携 | 販売手数料制 |
| Peatix | オフライン・オンライン | QRコード | なし(CSV出力) | 手数料4.9%+99円/枚 |
| CLOUD PASS | オフライン | QRコード・顔認証 | API連携 | 月額50,000円〜 |
| EventRegist | オフライン・オンライン | QRコード | API連携 | 販売手数料8% |
| Doorkeeper | オフライン・オンライン | QRコード | なし(CSV出力) | 月額固定制 |
| EventHub | オフライン・オンライン・ハイブリッド | QRコード | Salesforce・Marketo・HubSpot | 要問い合わせ |
| SHANON | オフライン・オンライン・ハイブリッド | QRコード | 自社MA/Salesforce連携 | 要問い合わせ |
| eventos | オフライン・オンライン・ハイブリッド | QRコード | API連携 | 要問い合わせ |
| EXPOLINE | オフライン・オンライン・ハイブリッド | QRコード | API連携 | 要問い合わせ |
| Cvent | オフライン・オンライン・ハイブリッド | QRコード | Salesforce・Marketo等 | 要問い合わせ |
| Q-PASS | オフライン | QRコード・ICカード | CSV出力 | 要問い合わせ |
| 展示会受付.com | オフライン | QRコード | CSV出力 | 基本110,000円+月額22,000円 |
| イーべ! | オフライン | QRコード | CSV出力 | 要問い合わせ |
比較表の読み方
表を縦に13製品ぶん追いかける必要はありません。まず自社イベントが販売連携型・MA連携型・受付特化型のどれに当たるかを判定し、そのうえで該当する列だけに目を通すと候補が一気に絞れるはずです。
販売連携型のイベントで見るべき列は料金体系と対応チケット販売の有無。たとえばBtoCイベントや興行系であれば手数料率と販売連携の対応有無、商談化を重視するBtoBカンファレンスならSalesforce・Marketo・HubSpotとの連携可否が中心になります。受付特化型の展示会では、QRコード・ICカード・顔認証のいずれに対応するかと、初期費用込みの料金が決め手でしょう。
参加者規模別のイベント入場管理システムの選び方
参加者規模50〜100名が、手作業管理の限界ラインです。100名を超えるあたりから、Excelや紙の名簿だけでは当日の受付がさばけません。規模が変われば推奨される製品カテゴリも変わります。ここでは参加者数を50〜100名・100〜500名・500名以上の3段階に分け、それぞれで候補に挙がるカテゴリを示します。
50〜100名(手作業管理の限界手前で導入を検討する規模)
申込みフォームの転記・受付名簿の照合・アンケート集約が当日のオペレーションを圧迫し始める規模です。
そのため、この規模で候補に挙がるのが、チケミーやPeatixのような販売連携型プラットフォームです。電子チケットの販売とQRコードによる入場管理が一体になっており、有料コンサートや有料セミナーで参加者が50名を超えた直後から、販売・入場・参加者管理を分断せず運用できます。
無料イベント中心であれば、EventRegistの無料プランも選択肢に入ります。
100〜500名(システム導入の標準ライン)
この規模では、目的によって推奨カテゴリが分かれます。MA連携型と販売連携型のどちらを選ぶかが、参加者100〜500名ゾーンの最初の分岐点です。
BtoB展示会やカンファレンスで、参加者の行動データをHOTリード特定やナーチャリングに使いたい場合は、EventHubやSHANONなどMA連携型が向いています。EventHubの導入事例では、JIPテクノサイエンスの年次カンファレンスで参加者目標1,000名超を達成し、別の事例では申込者数が前年比129%まで伸びました。
Salesforce・Marketo・HubSpot等との連携で、来場後のフォロー設計まで一気通貫で組めるのが特徴です。
一方で、フェスや大型有料イベントでチケット販売と入場管理を主軸に置きたい場合は、CLOUD PASSやEventRegistといった販売連携型が候補になります。
CLOUD PASSはQRコードに加えて顔認証にも対応し、テーマパークや観光施設からフェス・展示会まで活用実績を積んでいます。リード育成より販売から入場までの運営フローを優先したいなら、CLOUD PASSやEventRegistが候補です。
500名〜1000名以上(1秒あたり処理件数とオフライン動作が選定軸)
500名を超える規模では、1秒あたりの処理件数とオフライン環境での動作可否が選定軸の中心に来ます。
冒頭H2「受付特化型」で触れた受付時間差(手入力 vs QRコード受付)を、1,000名規模に当てはめると数時間と数十分の差に膨らみます。受付ゲートが1か所だけならまだ吸収できますが、複数の入場ゲートを並べる構成では各端末がオフラインでも動作するかが当日の安定運用を分けます。会場のWi-Fiが混雑して通信が落ちる場面では、オンライン前提の端末から先に止まるためです。
そのため、このゾーンで受付処理速度を最優先にするなら、Q-PASSや展示会受付.com・イーべ!といった受付特化型が候補です。Q-PASSはQRコード・ICカード・バーコードに加えて顔認証にも対応し、受付端末のセットアップから当日オペレーションまでをワンストップで提供しています。大規模カンファレンスでMA連携まで必要なら、EXPOLINEやEventHub・Cventも視野に入ります。
イベント入場管理システム導入のデメリット・注意点と対策
イベント入場管理システムの導入には、固定費・習熟期間・連携工数の3種類の負担が伴います。月額固定型を契約すれば毎月の費用が発生し、操作の定着には複数回のイベント運営が必要になり、CRMやMAツールとのデータ連携にも追加の工数がかかります。
月額固定費が開催頻度に見合わないリスク
年1〜2回しかイベントを開催しない企業が月額固定型のシステムを契約すると、開催のない月にも費用が発生し続け、1回あたりの実質コストは膨らんでいく一方です。多機能なエンタープライズ向けでは月額数十万円規模になるため、稼働していない期間が長いほど費用対効果は悪化します。
対策の中心は、料金体系の選び直し。たとえばPeatixのように販売手数料制で動く従量課金型や、イーべ!のようなスポット利用向けプランを選べば、開催のない月に固定費を払い続ける負担は回避できます。導入前に年間のイベント開催回数と1回あたりの参加者数を洗い出し、月額固定型と従量課金型のどちらが総コストで有利かを試算しておくと安全でしょう。
操作習得に1〜2回分のイベントサイクルが必要
担当者全員が操作に慣れるまでには、1〜2回分のイベントサイクルが必要になります。これまでExcelや紙の名簿で運営してきた現場ほど、初回のオンライン申込受付・QRコード受付・データ集計の流れに戸惑い、本番中に細かい操作ミスが発生しやすくなるためです。
そこで効くのが、トレーニング期間の事前確保です。ベンダーのオンボーディング支援やサポート体制の充実度を確認したうえで本番前にリハーサルを1回挟むだけでも、2回目以降の運用安定度は大きく変わるでしょう。無料トライアルが用意されている製品は、契約前の段階で受付スタッフが画面に触れておくとミスマッチを減らせます。
MA/SFA連携の設定工数とデータ移行コスト
Salesforce(Account Engagement)・Marketo・HubSpotといったMA/SFAツールとの連携には、ネイティブ連携でも標準コネクタの設定とテストに相応の準備期間がかかります。CRM側のフィールドマッピングや、過去の参加者データのクリーニング・取り込みまで含めると、IT部門の協力なしには進められない作業内容です。
API連携を選ぶケースでは、さらに自社の開発リソースまで動員する負担が上乗せされる場合もあります。標準コネクタでつながらない範囲を埋めるためにiPaaSツールを併用したり、自社エンジニアが連携用のスクリプトを組んだりする工数が発生するためです。
製品選定の段階で、ネイティブ連携で対応するMA/SFAの範囲と、API連携が必要となる連携項目を仕様書で確認しておけば、後から発生する想定外の開発負担は避けられます。
IT導入補助金で初期負担を軽減する選択肢
中小企業・小規模事業者であれば、IT導入補助金で初期費用の一部を賄える場合があります。クラウドパスのようにベンダー側で申請サポートを提供している製品もあり、書類作成や事業計画書のレビューを伴走してもらえる体制が整っているケースも見受けられます。
ただし、補助金を申請するにはIT導入支援事業者として国に登録されたベンダーから製品を購入するのが条件です。検討中の製品が登録事業者リストに含まれているか、対象となる経費の範囲はどこまでかを、補助金の公募要領で確認したうえで導入計画を立ててください。
イベント入場管理システムのよくある質問
検討段階で繰り返し挙がる質問を3項目まとめました。導入を検討すべき参加者規模、費用の相場、既存のCRMやMAツールとの連携方法です。それぞれに数字で答えます。
参加者何名から導入を検討すべきか
50名程度の小規模セミナーであればExcel管理でも対応できます。
ただし、有料イベントで50名を超えた直後から、入場時の本人確認・領収書発行・座席案内といった手作業が一気に増えてきます。100名を超えるイベントや複数回の定期開催になると、システム導入を検討すべき規模に入ります。
費用の相場はどれくらいか
料金体系は無料プラン提供型と月額固定型の2タイプに大きく分かれ、判断軸は「開催のない月に費用が出ていくか」にあります。
無料プラン提供型は、Peatix・EventRegist・イーべ!のように、開催のない月はゼロ円で寝かせておけるタイプです。販売手数料制や有料プラン切替時のチケット販売手数料で稼働月だけコストが乗るため、年1〜2回の開催ペースとも相性が取れます。
一方の月額固定型は、CLOUD PASSや展示会受付.comに代表される、初期費用+月額利用料が常時走るタイプです。開催月以外もシステム利用料が発生する代わりに、機能の作り込みやサポート体制で稼働中の負担を下げる発想に立ちます。各製品の料金は本文H2「カテゴリ別13選」と比較表を参照してください。
既存のCRM・MAツールとどう連携させるか
連携方法はAPI連携とCSV出力の2択です。
Salesforce(Account Engagement)・Marketo・HubSpotといった主要MAツールに対しては、EventHub・SHANON・Cventなどがネイティブ連携に対応しています。たとえばEventHubは1,000以上のAPI連携機能を備え、CRM・MA・SFAを一元管理できます。
ネイティブ連携の選択肢がないツールを使う場合は、来場者データをCSVエクスポートして既存のCRMにインポートする方法で対応できます。
まとめ
13製品は販売連携型・MA連携型・受付特化型の3カテゴリに分かれます。自社のイベント形態と参加者規模から逆引きすれば、候補は2〜3製品まで絞り込めます。3カテゴリで迷ったときに最初に確認するのは、電子チケット販売の有無とMA/SFA連携の必要性です。
イベント形態と参加者規模で逆引きする選定フロー
最初の分岐は、電子チケット販売を伴うかどうかに置かれます。コンサート・フェス・有料セミナーのように来場者から代金を受け取る形式なら、販売連携型から選ぶのが基本です。チケミー・Peatix・CLOUD PASS・EventRegist・Doorkeeperの5製品が候補です。
次の分岐は、Salesforce・Marketo・HubSpotといったMA/SFAとのデータ連携が前提になるかどうかに置かれます。BtoB展示会やカンファレンスで来場者データを商談化まで活用したい場合は、MA連携型に進みます。この帯にはEventHub・SHANON・eventos・EXPOLINE・Cventの5製品が並びます。
一方で、販売もMA連携も必要なく、数百〜数千名規模の受付処理スピードだけを最優先したい場合は、受付特化型から選ぶのが基本です。Q-PASS・展示会受付.com・イーべ!の3製品が、QRコード・ICカード・顔認証の各方式に対応します。
コンサート・フェス・有料セミナーで販売から入場までを1つの管理画面でまとめたい場合は、チケミーへ問い合わせるのが最初のステップです。