• 更新日: 2026-03-16

イベントのチケットをどうやって販売するか。初めて主催する人にとって、ここが最初のハードルになります。

チケット単価、客層、会場の通信環境、運営体制——考えることは多いです。全部同時に決めようとすると進まないので、まず単価と客層だけ見て紙か電子かを決め、残りはそのあと考えるほうが進みます。

オンラインチケットとは

オンラインチケットという言葉はよく見かけるのに、主催者として何をすればいいのかが分かりにくい。

仕組み自体は複雑ではないです。

購入から入場までの流れ

チケット販売サービスに登録して、管理画面からイベント名・日時・定員・価格を入力します。公開設定をすると販売ページのURLが発行されます。

あとはそのURLをSNSや告知サイトに貼るだけです。参加者がスマートフォンから決済を済ませると、QRコードが参加者の端末に届きます。

当日の入場確認は、そのQRコードをアプリで読み取って終わりです。

主催者の作業はページ作成と当日のQR読み取りです。印刷・郵送・代金回収は不要ですが、定員の増減や販売期間の延長など、販売開始後に管理画面を触る場面は出てきます。

本番前にイベントページを1つ試しに作っておくと、管理画面の操作に慣れておけます。

販売にかかる費用の目安

オンラインでのチケット販売に初期費用はかかりません。チケットが売れたときだけ手数料が発生する仕組みが大半です。

手数料率は5〜10%の範囲が多いです。2025年時点ではPeatixが4.9%+99円/枚、LivePocketが5.0%、teketが座席タイプで8〜10%です。

手数料率は改定されることがあるため、申し込み前に最新の料金ページを見ておいてください。

各社の手数料体系を詳しく比較したい場合は「チケット販売手数料比較12選」も参考になります。

ここで見落としやすいのが、手数料を主催者と購入者のどちらが負担するかの設定です。

手数料の種類や内訳は「チケット販売のシステム利用料とは?」で詳しく解説しています。

主催者負担にすると参加者は表示価格のまま購入しますが、手取りが減ります。購入者負担なら支払額に手数料が上乗せされるので、設定場所を登録後すぐにチェックしておいてください。

紙チケットと電子チケットはどっちがいい?

紙のほうが安心だという声は、初めてイベントを主催する人からよく出てきます。自分も最初はそう思っていました。手に取れるものがあったほうが確実だろう、と。

コストを計算してみると話が変わってきます。

どっちが安い?届け方とコストの違い

紙チケットのコストは、届け方で大きく振れます。

コンビニ発券や当日窓口なら、印刷費と代行手数料だけで済みます。印刷費は枚数やデザインで変わりますが、ネット印刷で100枚なら数千円が目安です。この経路なら紙のほうが安いです。

郵送が入ると跳ね上がります。2024年10月の郵便料金改定で定形郵便は1通110円。100通で11,000円です。

印刷代と合わせて13,000〜14,000円が販売前にかかります。

電子チケットは印刷も郵送もないですが、手数料は必ずかかります。Peatixで3,000円のチケットを売ると手数料は246円(4.9%+99円)です。

購入者負担にすれば主催者の出費は消えますが、500円のチケットだと手数料124円で支払額が約25%膨らみます。ワンコインのイベントでこの上乗せは目立ちます。

「紙が高い」のは郵送する場合の話です。コンビニ発券なら電子より安くつくことは普通にあります。

逆に電子が安いのは、購入者に手数料を転嫁できるチケット単価のときだけです。

当日の運営では電子のほうが人手は減ります。紙だともぎりに1〜2人は要ります。

電子でもWi-Fiが不安定な会場だとQR読み取りがもたつくので、会場の環境次第で手間が戻ってくることはあります。

不正転売にはどう対策する?

転売対策は電子チケットが強いです。ここは正直、紙では太刀打ちしにくい。

ワンタイムQRコードに対応したサービスなら、入場時にQRが読み取られた時点でコードが無効化されます。スクリーンショットを転送しても使えません。

顔認証まで入れればさらに堅いですが、対応しているサービスは少ないです。

電子にすれば転売が消えるわけでもないです。ワンタイムQRに対応しているのは一部で、固定QRのままだとスクショ転送は防げません。

「電子チケット=転売対策済み」は言い過ぎです。QRコード型の仕組みは「QRコード電子チケットとは?」で詳しく解説しています。

紙チケットにはホログラムや特殊印刷という手段がありますが、枚数が少ないと1枚あたりのコストが高くつきます。大規模公演なら選択肢に入りますが、小〜中規模のイベントで採用している例は多くないです。

転売を本気で止めたいなら、紙では厳しいと認めるしかないです。

当日トラブルが起きたらどうする?

電子チケットで当日厄介なのはバッテリー切れです。モバイルバッテリーを会場で貸し出す手はありますが、何台用意すればいいかは来場者数と会場の規模次第です。

充電が間に合わず入場口で待たせることは実際に起きますし、貸出の管理自体が新しいオペレーションとして乗っかります。

もうひとつ厄介なのが通信環境です。Wi-Fiが弱い会場だとQRコードの表示が固まります。

オフライン表示に対応しているアプリもありますが、全部が対応しているわけではないです。会場のWi-Fi状況を事前に調べておくしかない。準備してもトラブルが残るポイントです。

紙チケットで一番きついのは紛失です。再発行に対応していないケースがほとんどで、身分証と購入証明を揃えてもすぐには入れません。

入場口の列が止まるので、本人だけでなく後ろの参加者にも影響が出ます。

ただ、紙チケットは電源も通信も要らないので、「表示できない」系のトラブルとは無縁です。屋外フェスや山間部の会場では、この安定感はかなり大きいです。

結局どっちを選べばいい?

ここまで読んで「で、結局どっち?」と思うかもしれませんが、条件次第です。

シニア中心の催事で電子チケットを導入したら、入場口でスマートフォンの操作を説明するスタッフが必要になります。コスト削減のつもりが人件費が増えた、という結果は普通にありえます。

逆に、若い客層でチケット単価が3,000円以上あるなら、電子のほうが印刷・郵送のコストもスタッフの手間も減ります。

初めてのイベントなら、バッテリー切れや通信トラブルへの備えは紙では不要だったコストです。

最初から正解を出そうとせず、1回やってみて合わなかったら次は変えるくらいの構えで十分です。

チケット販売システムを選ぶときに見る点

各社のページを見ると機能が並んでいて、全部要るように見えてきます。

先に自分のイベントで要る機能を洗い出してから選ぶと、比較対象が一気に減ります。

座席指定や抽選など必要な機能を整理する

最初に確認するのは、席を指定するかどうかです。

自由席のイベントなら座席指定機能は不要です。Peatixは座席指定に対応していないので、自由席のイベントに向いています。座席指定が必要なら、LivePocketやteketが選択肢に入ります。

次に先着か抽選か。抽選販売に対応しているところは限られます。抽選が前提なら、対応しているものに絞ってから他の条件を比べるほうが早いです。

この2点だけで候補は半分以下になります。

機能一覧を全部見ているとグループ購入や早割も気になりますが、最初のイベントで全部を使う場面はまずないです。まずは座席指定と販売方式を決めて、残りは手数料率と管理画面の操作感で比較してください。

無料プランでテストイベントを1つ作ってみると、管理画面の使い勝手が分かります。公式サイトの機能一覧だけでは操作性まで判断できないので、10分で終わるテストを先にやるのが結果的に早いです。

返金や譲渡のルールを確認する

参加者が急に来られなくなるのは、どのイベントでも起きます。

Peatixでは返金可否を主催者が設定できますが、返金処理が発生したときの手数料は主催者負担です。悪天候や出演者都合でイベント中止になったとき、返金が重なると想定外の出費になります。

チケットの譲渡対応も差があります。アプリ内で名義変更ができるなら、譲渡の問い合わせにもすぐ応じられます。

譲渡機能がないと、キャンセルして再購入してもらう流れです。主催者にも参加者にも手間がかかります。

返金時の手数料負担と譲渡の手続き方法は、FAQか規約に書いてあります。申し込む前に目を通しておくと安心です。

入場管理とサポート体制を比べる

QRコード入場はどこも対応しています。差が出るのはサポート体制です。

公式サイトに電話対応ありと書いてあっても、実際にかけるとつながりにくいところもあります。無料プランで一度問い合わせてみると、反応速度の実態が分かります。

チケミーならオンライン販売から入場管理まで一括対応

ここまでの比較でPeatix・LivePocket・teketを例に出してきましたが、チケミーも候補に入ります。

チケミーが他と違うのは、チケットの二次流通(リセール)を主催者側でコントロールできる点です。

再販されるたびに主催者にも利益が還元される仕組みで、価格上限も主催者が決められます。転売を禁止するのではなく、転売から主催者が利益を得る設計です。

QRコード入場・クレジットカード決済・抽選販売にも対応しています。興味があればチケミーの資料請求ページを見てみてください。

まとめ

コスト面では、紙のコンビニ発券と電子の購入者負担でそこまで差がつかないケースもあります。転売対策では電子が強いですが、屋外やWi-Fiが弱い会場では紙の安定感に助けられます。

最初のイベントで全部うまくやろうとしなくて大丈夫です。1回やってみて、何が面倒だったかを次に反映してください。