外国人がチケットを買おうとして、日本のサイトで手が止まる。この相談が主催者から増えています。
需要がないわけではありません。買いたい外国人はいるのに、決済の仕組みが追いついていない状態です。最初に手をつけるべきは、言語ではなく決済です。
外国人がチケットを買えない壁は何か?
外国人が日本のチケットサイトで手が止まる原因の大半は、決済の仕組みにあります。言語の壁よりも先に、カード決済が通らない段階で離脱が起きています。
サイトが日本語にしか対応していない
外国人がチケットサイトを開いた瞬間、画面に並ぶのは日本語だけです。席種の説明、入場時の注意事項、サポート窓口まですべて日本語で構成されています。
公演名や会場名も日本語表記しかないため、検索の段階からたどり着けません。
英語ページを用意しているサイトもありますが、実際の決済画面や会員登録フォームに進むと日本語に切り替わります。
海外発行のクレジットカードが通らない
決済エラーの多くは、3Dセキュア認証の仕様差異から起きています。
2025年4月からオンラインカード決済で3Dセキュアが義務化されました。国内向けに作られた認証フローでは海外発行カードが弾かれるケースが目立ちます。
海外にいる状態では、カード会社の本人確認用ワンタイムパスが届かず、認証の設定変更もできません。
決済画面で日本の郵便番号や電話番号の入力が必須になっているサイトもあります。
決済で弾かれた外国人の一部は、日本在住者に代理での手配を依頼します。代理手配の経路でチケットが渡ると、主催者側には実際に来場する人の情報が届きません。
電話番号認証やコンビニ発券が前提になっている
電話番号認証(SMS認証)が必須のサイトでは、海外の携帯番号に認証コードが届きません。登録が完了しないため、決済画面にすらたどり着けません。
コンビニ発券も同様です。操作画面は日本語のみで、端末の操作手順も国内在住者向けに作られています。
外国人にチケットを売るために何を準備するか?
海外販売を始めようとして、言語対応から手をつける主催者は多いです。先に決済の壁を片づけないと、どれだけ英語ページを用意しても外国人は買えないまま終わります。
英語、韓国語、中国語に対応する
2025年の訪日外国人は韓国が945万人、中国909万人、台湾676万人、米国330万人で、上位4カ国・地域だけで全体の67%を占めます。
ただし、全言語を同時に対応する必要はありません。K-POP系の興行なら韓国語が突出して多く、アニメ・ゲーム系なら英語と繁体字が中心です。
自分の客層がどこの国から来ているかで、最初に対応する言語は1つに絞れます。
海外決済に対応したプラットフォームを選ぶ
準備の順番を間違えるケースが目立ちます。多言語対応に時間をかけた後で、決済が海外カードに対応していないと気づく。この順番では売れる時期を逃します。
最初に確認するのは海外発行クレジットカードの対応可否です。VISA・Mastercardに加えてUnionPay(銀聯)が使えるかどうかで、中国からの決済が通るか分かれます。
次にPayPalやAlipayなど国際決済への対応です。カード決済が弾かれたとき、代替の決済手段がなければそこで離脱が起きます。
手数料率も選定の軸になりますが、手数料率だけで判断すると後から合わなくなることがあります。
大手プレイガイド系は販売手数料・発券手数料・決済手数料の合計で10〜15%程度です。海外決済に対応した新興のプラットフォームでは5%前後のところもあります。
【2026年版】チケット手数料比較 全14社一覧|主催者向けサービスの選び方
もう1つ見落としやすいのが、ゲスト決済の可否です。日本語の会員登録フォームが出た時点で離脱が起きます。会員登録なしで決済が完結するかどうかは、手数料率と同じくらい選定に響きます。
年に数回しか催事を開かない主催者の場合、月額固定費が発生するプラットフォームだとコストが合いません。開催頻度が少ないなら初期費用ゼロ・従量課金制のプラットフォームが向いています。
電子チケットで受取の手間をなくす
コンビニのキオスク端末は日本語前提で、外国人にはチケットの受取自体が手間です。QRコード型の電子チケットならスマートフォンだけで入場が完結します。
QRコード電子チケットとは?メリット・デメリット・仕組みを解説
電子チケットを導入しても、チケット表示画面が日本語のみだと入場方法や注意事項が伝わりません。表示画面の多言語対応まで確認してから導入を決めるのが手戻りの少ない順番です。
入場時の外国語対応を事前に決めておく
入場ゲートの案内表記を英語で用意します。スタッフ全員に英語対応を求めるのではなく、頻出の質問への英語回答を5〜6パターン共有しておくだけで当日の混乱はかなり減ります。
チケットが売れた後の段取りを後回しにすると、入場ゲートで外国人が止まり、列が伸び、日本人の来場者にも影響が出ます。販売と当日オペレーションの設計は同時に進めないと、どちらかが破綻します。
チケミーで海外販売した事例
2026年5月、東京ドームでLemino BOXINGが開催されました。井上尚弥 vs 中谷潤人のダブル世界タイトルマッチのチケットを、チケミーでグローバル先行先着販売しています。
対応言語は9言語です。海外発行クレジットカード、Apple Pay、Google Pay、Alipayで決済できるようにしました。
USD建ての価格設定にも対応し、海外のファンが自国の通貨感覚でチケットを手に入れられる環境を作っています。
韓国アーティストの日本単独公演や、エンターテインメント系の海外ファン向け販売でもチケミーが使われています。手数料は5%、初期費用・月額費用はゼロです。
\外国からでも国内の人と同じようにチケットを購入可能/
\海外発行のクレカ・9カ国の言語対応/
まとめ
外国人にチケットを売るなら、最初にやるべきは決済が通るプラットフォームを選ぶことです。言語対応や当日オペレーションはその後で間に合います。
確認する順番は、海外カード対応 → ゲスト決済の可否 → 手数料と固定費 → 言語対応 → 電子チケット → 当日の案内体制。この順で準備すれば、途中で手戻りが起きにくくなります。
