日本のコンテンツやIPは世界中から高い評価を受けています。海外からの訪問者を呼び込むことができれば、日本のコンテンツ産業にとって大きな機会となります。しかし、魅力的なコンテンツだけでは不十分です。デジタル技術の活用、ユーザー体験の向上、適切なマーケティングが欠かせません。この記事では、JLOX補助金の概要とデジタル技術の活用方法、補助金申請のポイントなどを紹介します。

JLOX補助金とは?

JLOX補助金の目的

JLOX補助金は、「令和5年度補正予算 我が国の文化芸術コンテンツ・スポーツ産業の海外展開促進事業費補助金(コンテンツ産業の海外展開等支援)」を受け、映像産業振興機構が事務局となって実施する補助金です。この補助金の目的は、次世代デジタル技術を活用して、日本発のIPを活用したビジネスモデルの高度化や新たなコンテンツ体験価値の提供を図ることにあります。コンテンツ産業における新たなマネタイズ手法を構築し、産業全体の成長に寄与する先進的な取り組みを生み出すことを目指しています。

対象となるプロジェクト

JLOX補助金の対象となるプロジェクトは、以下の2つの要件を満たす必要があります。

  • 1.日本発IPやコンテンツの活用、またはIPホルダー/クリエイターとの連携
  • 2.コンテンツのデジタル化、ビジネスモデルの高度化、マネタイズの多様化等に資するシステム開発を実施する事業

デジタル技術に加え、「ビジネスモデルの高度化」「マネタイズの多様化」「コンテンツにおける顧客への新たな体験価値の提供」のうち、1つ以上を組み合わせたプロジェクトが対象となります。つまり、単なるデジタルコンテンツの制作だけでなく、ビジネスモデルの革新やユーザー体験の向上が重視されています。

関連記事:JLOXとは何?対象は?

補助金の額と条件

JLOX補助金の補助金額の上限は1社につき1億円(補助対象額2億円)となっています。補助率は補助対象経費の2分の1が適用されます。申請は1社1案件のみで、補助金の支払い期限は2025年3月31日までとなっています。

申請には、日本の法令に基づいて設立された法人であり、本事業を円滑に遂行するための組織体制と資金管理能力を有することが必要です。また、補助金の交付を受けようとする意思があることが条件となります。

次世代デジタル技術の可能性

VR・AR技術の最新動向

VR(Virtual Reality: 仮想現実)やAR(Augmented Reality: 拡張現実)技術は、コンテンツ体験を飛躍的に向上させる可能性を秘めています。VRでは、ユーザーをコンテンツの世界に没入させることができ、AR技術はリアルな現実世界にデジタル情報を重ね合わせることができます。

最新のVR技術では、高解像度で没入感の高い映像が実現されるほか、触覚など複数の感覚にアプローチできるようになってきました。ARでは、GPS情報やカメラ情報を活用して現実世界を認識し、そこにデジタルコンテンツを重ね合わせます。例えば、キャラクターが実際の街を歩いているかのような体験ができるようになっています。

これらのVR・AR技術を活用することで、参加者を物語の世界に引き込み、リアルで没入感の高いコンテンツ体験を提供できます。海外からの訪問者を魅了し、日本のコンテンツの魅力を体感してもらうための強力なツールとなります。

AIを利用したコンテンツ開発

AIを活用したコンテンツ開発も注目されています。AIは大量のデータから規則性を見つけ出す能力に優れているため、ストーリーの自動生成やキャラクターの動作生成などに役立ちます。GPTのような生成型AIは、与えられた条件に基づいてテキストを自動生成できます。人工知能が書いた小説も登場し始めています。

また、画像生成AIは、与えられた文章からイメージを作り出すことができます。人間が手作業で作るよりもはるかに早く、様々な表現が可能になります。動画生成AIも研究が進み、AIがキャラクターの動作や話し方を生成してアニメーションを作り出せるようになってきました。

これらのAI技術を活用することで、膨大な量のコンテンツを短期間で制作したり、新しい表現方法を生み出したりすることができます。海外からの訪問者を惹きつけるためのオリジナルコンテンツ制作に役立つでしょう。

その他の注目技術

VR、AR、AIに加えて、ブロックチェーン技術やメタバース、IoTなどの新しい技術も注目されています。ブロックチェーン技術を使えば、デジタルコンテンツの所有権や利用履歴を管理できるようになります。メタバースはコンピューターグラフィックスで構築された3D仮想空間のことです。コミュニケーションの新しい形としても期待されています。

IoT(モノのインターネット)技術を活用すれば、現実世界のさまざまなモノがネットにつながり、リアルタイムの情報収集やインタラクティブなコンテンツ体験が可能になります。例えば、会場に設置したセンサーからの情報を基にコンテンツを変化させたり、ユーザーの行動に合わせてコンテンツを制御したりできます。

これらの技術を組み合わせて活用することで、インバウンドイベントに革新的な体験を提供し、世界中から訪問者を惹きつけることができるでしょう。

補助金申請のステップ

申請資格と必要書類

JLOX補助金の申請資格は、日本の法令に基づいて設立された法人であり、本事業を円滑に遂行する組織体制と資金管理能力を有していることが条件となります。また、補助金の交付を受けようとする意思がなければなりません。法人格は問われませんが、コンソーシアムや製作委員会、実行委員会からの申請は認められていません。

申請には、事業者登録書類、事業計画書、収支計画書などの必須書類の提出が求められます。事業者登録書類には、登記簿謄本、決算書、暴力団排除に関する誓約書などが含まれます。事業計画書ではシステムの概要、マーケティングプラン、事業スケジュールなどを記載する必要があります。

その他、システム概要図、実施体制図、社内の体制図なども求められます。書類の不備があると審査に諮ることができませんので、十分な準備が重要です。過去に類似の補助金に登録済みの場合でも、本補助金への申請時には再度書類の提出が求められます。

申請プロセスの概要

申請プロセスは以下の通りです。

  1. gBizIDの取得
  2. jGrantsからの応募
  3. 審査委員会による審査
  4. 採択/不採択の通知
  5. 採択された場合は補助金交付申請書の提出
  6. 事務局による形式審査と交付決定通知の発行
  7. 事業の実施(交付決定日以降)
  8. 実績報告と確定検査
  9. 補助金の請求と支払い

申請には事前にgBizIDを取得する必要があり、jGrantsのポータルサイトから応募を行います。審査委員会による審査を経て採択/不採択が決定されます。採択された場合は補助金交付申請書を提出し、事務局の形式審査を経て交付決定が行われます。その後、事業実施、実績報告、確定検査を経て、最終的に補助金の支払いが行われます。

書類作成のポイント

補助金申請書類の作成においては、以下のポイントに留意する必要があります。

  • 事業内容の詳細を明確に記述する
  • デジタル技術の活用方法と期待される効果を具体的に示す
  • ビジネスモデルの革新性や収益化手段を説明する
  • ユーザー体験の向上策を盛り込む
  • 実施体制や事業スケジュールの現実性を示す
  • 費用対効果が高いことを明らかにする

サマリーでの簡単な説明だけでなく、細部までの詳細を記載することが求められます。不明な点は事務局に相談し、丁寧に準備することが重要です。また、経費の積算根拠なども適切に示す必要があります。書類が不備なく審査に通過するよう十分に気を付ける必要があります。

補助金を獲得できるサービスの紹介

補助金の対象となっているWeb3(ブロックチェーン)サービスの1つに、TicketMeがあります。

チケミーについて

チケミーは、あらゆる「モノ」や「権利」をNFTチケットとして売買できる、日本初のマーケットプレイスです。このサービスは、イベント券やグッズ券など、物理的なものだけでなく、権利やサービスも取引可能にしています。

チケミーの特徴

1,買取オファーが出せる

どうしても欲しいチケットの所有者に対し、買取りオファーを送ることができます。そのため、チケットが欲しい場合オファーを送り購入することができます。チケットの価格の上限は、主催者側が決めることができるので行くことができなかった人のリセール市場としても使用することができます。

2,二次流通で利益が上がる

これまでチケットが売買されても主催者側には何もメリットがない状況でした。しかし、チケミーの提供しているチケット販売サービスは、販売価格とリセール価格の差額のうち、10%~90%が二次流通成立時にイベントの主催者様に入ります。そのためこれまで得られなかった利益が新たに手に入るようになります。

3,手数料が安い

他プレイガイドの場合手数料が10パーセント以上取られる場合が多いです。チケミーでは手数料が販売価格の5%となっています。しかし、チケミーでチケットが2次流通が起こった場合10〜90%が主催者に還元されるため比較的に低い手数料で済みます。

資料請求はこちら!

また、チケミーにはチケットを海外販売することができるサービス「TicketMe海外販売」のサービスの事前予約を開始しています。

TicketMe海外販売について

『TicketMe海外販売』は、訪日外国人への効果的なマーケティング、チケット販売のオンラインシステム/決済手段の提供、開催日における外国人向けオペレーションのサポートの3つをサポートします。マーケティングから入場後の対応までの一貫したサポートを提供するため、訪日外国人やイベント主催者様がよりスムーズにできるような仕組みとなっています。

インバウンド需要を取り込みたいイベント主催者様は以下のリンクから事前登録をお願いします。

TicketMe海外販売の事前登録はこちらから

TicketMe 海外販売では、インバウンド需要を狙うイベント主催者が抱える問題を解決するようにしています。

  1. 訪日外国人への効果的なマーケティング
  2. チケット販売のオンラインシステム/決済手段の提供
  3. 開催日における外国人向けオペレーションのサポート

(1)訪日外国人への効果的なマーケティング

イベント事業者には、海外への効果的なマーケティングを行う人材やノウハウを保有していないなど様々な問題を抱えていると思います。しかし、チケミーでは海外の提携メディアへの、完全成果報酬型広告の出稿等のプロモーション、世界各国の開発パートナーとの連携し、国や地域ににローカライズした上で共通在庫化された販売サイトの提供により、効果的に認知、告知をすることができます。また、完全報酬型であるため、インバウンドを取り込むためのマーケティング費用を最大限まで減らすことができます。

(2)チケット販売のオンラインシステム/決済手段の提供

国々によって人気な決済方法が違っており、イベント主催者が全ての決済方法を導入することは難しいです。TicketMe 海外販売では、訪日外国人でも利用しやすいオンラインチケット販売システムを提供することは勿論のこと、クレジットカードやPayPal、Alipayなど、訪日外国人から人気の高い決済手段も幅広く対応していく方針です。購入から入場まで一貫してオンラインで完結できるシステムのため、訪日外国人やイベント主催者側も両方が利便性の高いシステムを活用することができます。

(3)開催日における外国人向けオペレーションのサポート

イベント主催者にとって外国人の対応をすることが難しい場合があります。しかし、チケミーでは、外国人への対応ができる人材の派遣を行います。これにより、イベント主催者は、外国人参加者への対応にかかる負担を軽減し、安心してイベント運営を行うことができます。

チケミーの導入の流れ

「TicketMe 海外販売」の導入は、以下の流れで進めることができます。

①事前登録

以下の事前登録用のページからお問い合わせしてください。

海外に向けてチケットを販売したい方はこちらから!

②ご相談・カスタマイズ

事業主様、配券担当者様との初回ミーティングを通じて、お客様のニーズやイベントの特性を把握し、最適なサービスを提案いたします。具体的には以下の中からお客様に必要なものを組み合わせます。

・基本機能(電子チケット販売、外国人向け決済手段の提供、二次流通コントロール機能)
・イベント詳細内容の英語対応
・海外のチケミー提携メディアへの、完全成果報酬型広告の出稿等のプロモーション
・共通在庫化した上で、国や地域にローカライズされた販売サイトでの販売
・開催日における外国人向けオペレーションのサポート

③ご導入の決定

ご相談の上で提案にご満足いただけましたら、基本的な契約手続きに移ります。契約書の取り交わしと同時に、専属の担当者がお客様にアサインされ、円滑なサービス提供のための調整が始まります。

④マーケティング戦略の立案

チケミー社の海外販売の専門家チームが、お客様のイベントに適したマーケティング戦略を立案します。提携メディアへのプロモーションや、国や地域にローカライズされた販売サイトでの販売など、訪日外国人にアプローチするための戦略が具体的に定められます。

⑤外国人向けオペレーションの計画

開催当日の外国人向けオペレーションをサポートするため、必要な人材やサービスを計画します。これには、外国人向けの入場受付や会場案内、トラブル対応などが含まれ、円滑なイベント運営のための体制が整います。

⑥トライアル運用

システムの運用や外国人向けサポートの一部をトライアル運用し、問題がないか確認します。トライアル運用の段階では、必要に応じて微調整を行い、サービスが円滑に提供できるよう最終調整を行います。

⑦本格運用開始

すべての段階が順調に進んだ場合、本格的な運用を開始します。「TicketMe 海外販売」のサービスを通じて、訪日外国人を効果的に引き込みながら売り上げを最大化し、主催者様は安心してイベントに集中できるようになります。

TicketMe海外販売事前予約

参考記事