「海外からのお客様にもチケットを販売したいけれど、言語の壁や決済方法の違いで悩んでいる…」「インバウンド需要を取り込みたいが、具体的な方法がわからない…」こんな課題を抱えているイベント主催者や施設運営者の方は少なくありません。
訪日外国人数が回復し、グローバル市場への展開が求められる今、チケットの海外販売は新たな収益源として注目されています。しかし、多言語対応や海外決済の導入、効果的なマーケティング戦略など、国内販売とは異なる多くのハードルが存在するのも事実です。
この記事では、自社イベントを海外に展開するための具体的な方法と、最適なチケット販売プラットフォームの選び方を徹底解説します。
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チケットを海外販売する市場ニーズとは?
近年、日本のイベントや観光スポットに対する海外からの注目度が急速に高まっています。
グローバル化が進む中で、自社のイベントチケットを海外に販売することは、新たな収益源の確保や顧客層の拡大につながる大きなチャンスです。
海外在住者・訪日外国人の購買傾向
海外在住者や訪日外国人のチケット購入行動には、日本人とは異なる特徴があります。これらを正確に把握することで、効果的な販売戦略を立てることができます。
まず注目すべきは、購入タイミングの違いです。海外在住者は日本人より早い段階でチケットを購入する傾向が強く、特に人気イベントでは3〜6ヶ月前から予約を始める方が多いのが特徴です。これは、旅行計画と合わせてイベント参加を決定するためで、早期の情報提供が販売機会の拡大につながります。
さらに、国・地域別の傾向も把握しておくと効果的です。中国からの訪日客はQRコード決済を好み、欧米からの訪日客はクレジットカード決済を重視します。また、アジア圏では「グループ割引」が訴求力を持つのに対し、欧米圏では「早期予約特典」が響くといった違いもあります。
予約から支払いまでのカスタマージャーニーも日本人とは異なります。海外ユーザーはモバイルデバイスでの購入完結を強く望み、複雑な会員登録や多段階の予約プロセスがあると離脱率が高まります。
海外販売に向いているイベントとは?
日本のイベントを海外に販売する際、全てのイベントが同じように海外のお客様の心を掴むわけではありません。実際に海外向けチケット販売で高い成果を上げているイベントには、共通する特徴があります。
海外マーケットで成功するイベントを見極めることで、限られたリソースを最適に配分し、効率的な集客と収益化が可能になります。ここでは、海外販売に特に向いているイベントタイプと、その理由を詳しく解説します。
海外で人気の日本発イベント
海外では、日本の文化的アイデンティティを強く反映したイベントが特に高い人気を誇ります。外国人にとって「日本でしか体験できない」という希少性が、強力な訴求ポイントになるからです。
伝統行事や祭りは、海外販売で安定した人気を獲得しています。京都の祇園祭や青森のねぶた祭り、徳島の阿波踊りといった伝統的な祭りは、その歴史的背景と視覚的なインパクトから、欧米やアジアの観光客に強く支持されています。特に専用観覧席や特別体験プログラム付きのチケットは、一般参加とは異なる価値を提供できるため、プレミアム価格での販売が可能です。
季節限定イベントも海外からの需要が高いカテゴリです。桜の時期の夜桜ライトアップイベントや冬の雪祭り、紅葉シーズンの特別拝観など、日本の四季を体感できるイベントは予約が早期に埋まる傾向があります。
また、伝統芸能の公演も安定した海外需要があります。歌舞伎や能、文楽といった日本の伝統芸能は、言語の壁を超えて視覚的な魅力で観客を魅了しています。
訪日外国人向け体験型イベント
単に「見る」だけでなく「参加する」「体験する」要素を持つイベントは、海外販売において特に優位性があります。言語の壁を超えて楽しめる体験型コンテンツは、訪日外国人の満足度を大きく高める効果があります。
「食」に関連した体験型イベントは、海外からの高い関心を集めています。寿司作り体験や和菓子作りワークショップ、日本酒テイスティングイベントなど、日本の食文化を体験できるプログラムは、海外販売において非常に強い競争力を持っています。
さらに、地域特有の職人技を体験できるワークショップも人気です。例えば、陶芸体験、箸作り、藍染め体験などの伝統工芸ワークショップは、観光客がお土産として持ち帰れる自作品を作れることから、特に欧米豪の旅行者に強く支持されています。こうした体験型イベントは、参加費用が5,000円〜15,000円の比較的高単価でも、高い予約率を維持しています。
加えて自然体験を組み合わせたアクティビティも訪日外国人に人気です。富士山麓のトレッキングツアーや、沖縄のシュノーケリング体験、北海道の雪上アクティビティなど、日本の多様な自然環境を活かした体験型イベントは、特にアドベンチャー志向の強い欧米豪からの観光客に好評です。
ポップカルチャー
日本のポップカルチャーは、世界的な影響力を持つソフトパワーとして確立されています。アニメ、マンガ、ゲーム、コスプレなどに関連したイベントは、国境を超えた熱狂的なファン層を持ち、海外販売において大きな潜在市場を形成しています。
アニメ・マンガ関連の大規模イベントは、海外からの集客力が特に高いジャンルです。コミックマーケットやアニメジャパン、京都国際マンガ・アニメフェアなどの大型イベントには、毎年多くの海外ファンが訪れます。
さらに、特定の作品やクリエイターにフォーカスした小規模イベントも海外からの高い関心を集めています。人気アニメの声優イベントや、著名マンガ家のサイン会、特定ゲームタイトルのファンミーティングなどは、熱心なファンが海外から参加するために来日する強い動機となります。こうした小規模イベントでは、VIP体験や限定グッズ付きチケットなど、付加価値の高いチケットプランが特に海外ファンに支持されています。
コスプレイベントも海外販売に適したジャンルです。世界コスプレサミットなどの国際的なコスプレイベントはもちろん、地方で開催される小規模なコスプレイベントでも、海外からの参加者を多く見かけるようになりました。コスプレイヤー向けの特別撮影会や衣装制作ワークショップなどの専門性の高いコンテンツは、国境を越えた需要があります。
ゲーム関連イベントも強い国際的訴求力を持っています。東京ゲームショウや各種eスポーツ大会は、世界中のゲームファンを魅了します。特に日本で先行発売されるゲームタイトルの体験会や、日本限定のゲームコンテンツを扱うイベントは、海外ゲーマーにとって大きな魅力となります。
アイドルやJ-POP関連イベントも、アジアを中心に強い海外需要があります。特に人気グループのコンサートや握手会は、中国、韓国、台湾、東南アジアからの熱心なファンを多く集めています。弊社で取り扱ったK-POPのファンミーティングでは、チケット購入者の約35%が海外居住者だったという事例もあります。
スポーツ
日本で開催されるスポーツイベントは、特定条件を満たせば海外販売で大きな成功を収めることができます。特に国際的な注目度が高い試合や、日本特有のスポーツイベントは、訪日のきっかけにもなる強力なコンテンツです。
プロ野球や大相撲といった日本特有のスポーツイベントは、海外からの高い関心を集めています。特に大相撲は、その独特な文化的側面と視覚的インパクトから、欧米豪の観光客に人気があります。両国国技館で開催される本場所では、外国人専用の観戦チケットが早期に完売することも少なくありません。
さらに、Jリーグや日本代表の国際試合など、サッカー関連イベントも海外からの集客力が高まっています。特に有名選手が所属するチームの試合は、選手の出身国を中心に強い需要があります。あるJリーグクラブでは、所属外国人選手の出身国向けに特化したプロモーションを実施し、その国からの観戦者数を前年比150%増加させることに成功しました。
武道の試合や演武会も、海外からの高い関心を集めるカテゴリです。柔道、空手、剣道などの国際大会や演武会は、競技人口の多い欧州や北米、アジア諸国からの観戦者・参加者を引き付けます。特に海外で武道を学ぶ人々にとって、本場での試合観戦や稽古体験は大きな魅力となります。
音楽イベント
日本の音楽シーンは、国際的にも独自の位置づけを持ち、様々なジャンルで海外ファンを惹きつけています。特定のジャンルやアーティストを中心に、高い海外販売ポテンシャルを秘めています。
J-POPやK-POPの大規模コンサートは、アジア圏を中心に強い海外需要があります。特に中国、台湾、香港、タイなどからのファンは、推しアーティストの日本公演のために訪日するケースが増えています。もあります。
アニソンやゲーム音楽のライブイベントも、海外からの高い集客力を持っています。アニメジャパンや東京ゲームショウなどの大型イベントに併設されるライブステージだけでなく、単独で開催されるアニソンライブにも海外ファンが多く訪れています。
日本独自の音楽ジャンルを扱ったフェスティバルも、海外販売に適しています。ビジュアル系バンドのフェスやアイドルフェス、ボーカロイドのライブイベントなどは、ニッチではあるものの熱心な海外ファン層を持っています。こうしたイベントへの参加を目的とした訪日は、滞在期間が長く消費額も大きい傾向があります。
クラシック音楽や伝統音楽の公演も、一定の海外需要があります。サントリーホールや東京オペラシティなどで開催される質の高いクラシックコンサートや、雅楽や尺八、三味線などの日本伝統音楽の公演は、特に欧米の音楽愛好家から支持を受けています。
音楽フェスティバルも海外からの参加者を増やしています。フジロックフェスティバルやサマーソニックなどの大型野外フェスでは、海外アーティストの出演も影響して、海外からの参加者が年々増加傾向にあります。
どうやってチケットを海外販売すればいい?
イベントやコンサートのチケットを海外向けに販売することは、新たな市場開拓と収益拡大の大きなチャンスです。しかし、言語の壁、決済方法の違い、時差対応など、国内販売とは異なる課題が多く存在します。海外販売を成功させるためには、適切な販売チャネルの選択が重要です。
ここでは、海外販売を実現するための3つの主要な方法について、そのメリットとデメリットを詳しく解説します。
自社開発を行う
自社でシステムを開発し、チケットの海外販売環境を構築する方法は、完全なカスタマイズが可能という大きなメリットがあります。しかし、実際には多くの課題と高いコストが伴います。
自社開発の最大の魅力は、ブランドイメージに合わせた独自のデザインや機能を実現できることです。顧客データを直接管理できるため、マーケティング活動にもフルに活用できます。また、決済システムとの連携も自由に選択でき、将来的な拡張性も高いのが特徴です。
しかし、自社開発には相当な初期投資が必要です。多言語対応のシステム開発には通常500万円〜3,000万円程度の費用がかかり、さらに年間の保守運用費として開発費の15〜20%が継続的に発生します。また、決済システムの多通貨対応や税制対応など、技術的な専門知識も必要になります。
最も大きな課題は開発期間の長さです。要件定義から設計、開発、テスト、リリースまで、最低でも半年、複雑なシステムでは1年以上の期間を要します。この間、市場環境や要件が変化する可能性もあるため、リスク管理も重要です。
また、継続的なセキュリティ対策や法律の変更への対応、システムの安定運用にも専門知識を持ったエンジニアの確保が必要です。自社にこうしたリソースがない場合、外部への委託も視野に入れる必要があります。
大手プレイガイドを使用する
国内の大手プレイガイドを利用する方法は、知名度の高さと安定した運用基盤というメリットがありますが、海外販売に関しては多くの制約があります。
大手プレイガイドの最大の強みは、国内での圧倒的な認知度と豊富な販売実績です。チケットぴあやローソンチケットなどは国内のユーザーに広く認知されており、会員数も数千万人規模に達しています。また、長年の運営で培われた安定したシステム基盤があり、大規模イベントの一斉販売でも安定した運用が可能です。
しかし、海外販売に関しては多くの課題があります。最も大きな問題は多言語対応の不十分さです。大手プレイガイドのほとんどは日本語のみの対応で、英語や中国語などの多言語表示が限定的か、まったく対応していない場合があります。
また、海外の決済システムとの連携も限られており、海外発行のクレジットカードが使えない場合や、PayPal、Alipay、WeChat Payなどの国際的な決済手段に対応していないことが多いのが現状です。
そして見逃せないのが高額な手数料です。大手プレイガイドの場合、チケット代金の10〜15%程度の販売手数料に加え、システム利用料や決済手数料が追加で発生します。これにより、チケット1枚あたりの実質利益が大きく減少してしまうのです。ある大規模イベントでは、チケット代金8,000円に対し、総手数料が1,200円以上になったケースもあります。
大手プレイガイドは国内販売で優れた実績を持ちますが、海外販売においては多くの制約があります。訪日外国人向けのイベントを本格的に展開したい場合、別の選択肢を検討する方が効果的かもしれません。
チケミーを使用する

海外販売に特化したサービスとして急速に注目を集めているチケミーは、多言語対応や海外決済に対応した画期的なチケット販売プラットフォームです。訪日外国人向けにイベントチケットを販売したい主催者にとって、最適な選択肢となっています。
チケミーの最大の強みは、多言語対応の充実度です。英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語などの主要言語に対応しており、海外ユーザーが母国語でチケット情報を閲覧・購入できる環境を提供しています。これにより、言語の壁を取り除き、外国人観光客の購入ハードルを大幅に下げることができます。
また、決済手段の多様性も大きな特徴です。海外で普及しているPayPal、Alipay、WeChat Pay、Samsung Payなどの決済システムに加え、海外発行のクレジットカードにも対応しています。これにより、訪日前に自国から安心してチケットを購入することが可能になります。
チケミーの手数料体系も主催者にとって魅力的です。大手プレイガイドが10〜15%の手数料を取るのに対し、チケミーは販売手数料が5%と比較的リーズナブルに設定されています。さらに、初期費用や月額費用が不要で、売上に応じた従量課金制のため、小規模イベントからでも安心して導入できます。
さらに、NFT技術を活用した電子チケットにより、チケットの不正転売防止や二次流通時の収益還元機能も実現。セキュリティ面でも安心して利用できる環境が整っています。
\外国からでも国内の人と同じようにチケットを購入可能/
\海外発行のクレカ・8カ国の言語対応/
まとめ
チケットの海外販売を成功させるには、適切な販売チャネルの選択が重要です。自社開発は完全カスタマイズが可能ですが、高コストと長期の開発期間が課題となります。大手プレイガイドは国内での認知度は高いものの、多言語対応や海外決済機能が不十分な場合が多く、手数料も高めです。
そのため、チケットを海外販売する際には、チケミーがおすすめです。これまでに英語、韓国語、中国語など以外の言語にも対応することができます。また、外国で使用されている決済手段を使用することができるため外国人にとっても購入しやすいサービスです。Kpopのイベントや世界的なゲームの大会、劇団などでも導入されています。
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