イベント企画を成功させるために、6W2Hフレームワークを活用していますか?イベントの目的や対象者、内容、タイミング、場所、実施体制、運営方法、予算など、考慮すべき要素は多岐にわたります。

これらを体系的に整理し、効果的に計画・実行するためのノウハウを、本記事で詳しく解説します。

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イベント企画における6W2Hとは?

イベント企画を効果的に進めるうえで、6W2Hというフレームワークがしばしば用いられます。これは、イベントの目的や内容、対象者などを明確にし、体系的に整理するための基本的な要素をまとめたものです。

6W2Hは、以下の要素から構成されています。

  • What(何を):イベントの目的や内容
  • Why(なぜ):イベントを開催する理由や背景
  • Who(誰が):イベントの対象者や関係者
  • When(いつ):イベントの開催日時や期間
  • Where(どこで):イベントの開催場所
  • How(どのように):イベントの進行方法や演出
  • How much(いくらで):イベントの予算や費用対効果

これらの要素を考慮することで、イベントの全体像を把握し、計画を具体化していくことができます。また、漏れのない準備やリスク管理にもつながります。

5W1Hとの違いと追加要素の重要性

イベント企画においては、一般的な5W1Hに加えて、「Why(なぜ)」と「How much(いくらで)」の2つの要素が重要視されます。

「Why」は、イベントの目的や意義を明らかにするために不可欠です。単にイベントを開催するのではなく、その背景にある課題や狙いを明確にすることで、より効果的な企画立案が可能となります。

また、「How much」は、イベントの予算管理や費用対効果の検討において重要な役割を果たします。イベントの規模や内容に応じて適切な予算を設定し、投資対効果を最大化するための指標として活用されます。

5W1Hに加えてこの2つの要素を考慮することで、イベント企画をより戦略的かつ実践的に進めることができるのです。6W2Hは、イベントの成功に向けた羅針盤として、欠かせないフレームワークといえるでしょう。

6W2Hを活用したイベント企画の手順

イベント企画を成功に導くためには、6W2Hの要素を踏まえた体系的なアプローチが不可欠です。

ここでは、6W2Hを活用したイベント企画の手順を、ステップバイステップで解説していきます。

目的と目標の明確化

イベント企画の第一歩は、開催の目的と達成すべき目標を明確にすることです。なぜイベントを開催するのか、その背景にある課題や狙いを整理することが重要です。

また、目的に沿った定量的・定性的な目標を設定することで、イベントの成果を測定し、評価することができます。目的と目標が明確になれば、イベントの方向性や意思決定の基準が定まり、関係者間の認識共有にも役立ちます。

ターゲット層の設定

イベントの目的と目標が明確になったら、次にターゲット層を特定します。イベントの対象となる参加者の属性や関心事、ニーズなどを詳細に把握することが重要です。年齢、性別、職業、地域などの基本的な属性に加え、ライフスタイルや価値観、購買行動などの情報も収集しましょう。

これらの情報を基に、ターゲット層のペルソナを設定することで、参加者の視点に立ったイベント企画が可能となります。

また、ターゲット層の規模や参加可能性を予測することで、イベントの規模やプロモーション戦略を適切に設定することができます。

イベント内容の決定

ターゲット層が明確になったら、次はイベントの内容を具体的に決定します。目的や目標、ターゲット層のニーズを踏まえ、どのようなプログラムや演出を行うのか、詳細に検討しましょう。

講演やセミナー、ワークショップ、展示、体験型アクティビティなど、多様な要素を組み合わせることで、参加者の満足度を高められます。また、イベントのテーマやコンセプトを明確にし、参加者にとって価値のある体験を提供することが重要です。

イベント内容は、目的達成や参加者満足度に直結する重要な要素であり、創造性とともに、実現可能性や予算との兼ね合いも考慮する必要があります。

開催時期と場所の選定

イベント内容が決まったら、開催時期と場所を選定します。ターゲット層のスケジュールや参加可能性を考慮し、最適な日程を設定しましょう。平日か週末か、季節や時間帯なども検討が必要です。

また、イベントの規模やコンセプト、予算に応じて、適切な会場を選定します。アクセスの良さ、設備の充実度、キャパシティ、雰囲気など、様々な要素を総合的に判断しましょう。

実施体制の構築

イベントを円滑に運営するためには、適切な実施体制の構築が不可欠です。イベントの規模や内容に応じて、必要な人員や役割分担を明確にしましょう。事務局やプロジェクトマネージャー、プログラム担当、会場担当、広報担当など、各部門の責任者を任命し、連携体制を整備します。また、外部スタッフやボランティアの活用も検討しましょう。

実施体制は、イベントの成功を左右する重要な要素です。各メンバーの能力やモチベーションを最大限に引き出し、チームワークを促進することが求められます。

運営方法の検討

イベント当日の運営方法を詳細に検討することも重要です。受付や誘導、進行、タイムスケジュール管理など、各業務の手順やルールを明確にしましょう。また、想定されるリスクやトラブルへの対応策を事前に準備しておくことも必要です。

運営マニュアルを作成し、スタッフ全員で共有することで、イベント当日のスムーズな運営が可能となります。参加者の安全と満足度を最優先に、柔軟かつ的確な対応を心がけましょう。

予算計画の立案

イベント企画において、予算計画の立案は欠かせません。目的や内容、規模に応じて、適切な予算を設定しましょう。会場費、設備・備品費、講師・出演者への謝礼、運営スタッフの人件費、広告宣伝費など、必要な経費を詳細に洗い出し、見積もりを取ることが重要です。

また、スポンサーや協賛企業の獲得、チケット販売などによる収入も考慮し、収支バランスを適切に管理しましょう。予算計画は、イベントの実現可能性を左右する重要な要素であり、費用対効果を最大化するための戦略的な意思決定が求められます。

イベント企画成功のための6W2Hチェックリストとは?

イベント企画を成功に導くためには、6W2Hの各要素を適切に検討し、必要な対策を講じることが重要です。

ここでは、イベント企画のプロセスにおける6W2Hのチェックリストの例を紹介します。

各要素におけるチェックポイント

Why(なぜ):イベントの目的と目標

  • イベントの目的は明確で具体的か?
  • 目的に沿った定量的・定性的な目標が設定されているか?
  • 目的と目標は関係者間で共有されているか?

Whom(誰が):ターゲット層の設定

  • ターゲット層の属性や関心事、ニーズは把握されているか?
  • ペルソナは設定されているか?
  • ターゲット層の規模や参加可能性は予測されているか?

What(何を):イベント内容の決定

  • 目的や目標、ターゲット層のニーズに合致したプログラムや演出が用意されているか?
  • イベントのテーマやコンセプトは明確か?
  • 参加者にとって価値のある体験が提供できるか?

When(いつ)・Where(どこで):開催時期と場所の選定

  • ターゲット層のスケジュールや参加可能性を考慮した日程となっているか?
  • 会場のアクセス、設備、キャパシティ、雰囲気は適切か?
  • 開催時期と場所は参加者の利便性を考慮しているか?

Who(誰が):実施体制の構築

  • 必要な人員と役割分担が明確になっているか?
  • 各部門の責任者は任命され、連携体制が整備されているか?
  • 外部スタッフやボランティアの活用は検討されているか?

How(どのように):運営方法の検討

  • 受付、誘導、進行、タイムスケジュール管理などの手順やルールは明確か?
  • 想定されるリスクやトラブルへの対応策は準備されているか?
  • 運営マニュアルは作成され、スタッフ全員で共有されているか?

How much(いくらで):予算計画の立案

  • 必要な経費は洗い出され、適切な見積もりが取られているか?
  • 収入源(スポンサー、チケット販売など)は考慮されているか?
  • 予算計画は費用対効果を最大化する戦略的な意思決定となっているか?

イベント規模別の注意点

小規模イベント(参加者50名未満)

  • 限られた予算と人員で効果的な運営を行うための工夫が必要。
  • 参加者一人一人へのきめ細やかな対応がポイントとなる。
  • 会場選びは、アットホームな雰囲気づくりを意識する。

中規模イベント(参加者50~200名)

  • 参加者の多様なニーズに応えるためのプログラムの工夫が重要。
  • スタッフの役割分担と連携が円滑に行われるための体制づくりが必要。
  • 会場選びは、アクセスの良さと設備の充実度を重視する。

大規模イベント(参加者200名以上)

  • 入念な事前準備と綿密なタイムスケジュール管理が不可欠。
  • 参加者の安全確保と円滑な誘導のための人員配置と会場設営が重要。
  • 予算管理と費用対効果の検証をより慎重に行う必要がある。

イベントの規模や種類によって、重点的に検討すべき事項や留意点は異なります。しかし、いずれの場合も6W2Hの各要素を網羅的にチェックし、PDCAサイクルを回すことが、イベント企画の成功につながるでしょう。

6W2Hで考えるイベントの目的設定と評価

イベント企画において、明確な目的の設定と適切な評価基準の策定は非常に重要です。

ここでは、イベントの目的設定におけるKPIとROIの考え方、そしてイベント後の効果測定と分析について詳しく解説します。

KPI設定のポイント

イベントの目的を達成するためには、適切なKPIを設定することが重要です。KPIは、目的に沿った具体的で測定可能な指標であり、イベントの成功度を評価する基準となります。以下は、KPI設定の際のポイントです。

例えば、セミナーイベントの目的が「新規リードの獲得」である場合、KPIは「参加者数」「名刺獲得数」「商談申込数」などが考えられます。これらのKPIについて、具体的な目標値を設定し、進捗を管理していくことが重要です。

ROI計算方法と目標値の設定

イベントの費用対効果を評価するためには、ROI(投資収益率)を計算し、目標値を設定することが有効です。ROIは、イベントによる収益(または利益)をイベントの総費用で割った値で表されます。

ROI = (イベントによる収益 – イベントの総費用) ÷ イベントの総費用 × 100

例えば、イベントの総費用が100万円で、イベント後の販売増加額が150万円だった場合、ROIは次のように計算されます。

ROI = (150万円 – 100万円) ÷ 100万円 × 100 = 50%

この場合、イベントによって50%の投資収益率が得られたことになります。

一般的に、ROIが正の値であれば投資効果があったと判断できますが、高い目標値を設定することで、イベントの費用対効果をより厳しく評価することができます。

イベント後の効果測定と分析

イベントの目的達成度を評価し、改善につなげるためには、イベント後の効果測定と分析が不可欠です。以下は、効果測定と分析の手順です。

  1. データの収集
  2. 目標値との比較
  3. 要因分析
  4. 参加者アンケート
  5. 報告書の作成

イベント後の効果測定と分析により、イベントの成果を客観的に評価し、次回のイベント企画に活かすことができます。PDCAサイクルを回すことで、イベントの質を継続的に向上させることが可能となります。

イベントプランナーが語る6W2H活用の実践テクニック

イベント企画において6W2Hを効果的に活用するには、経験豊富なプランナーの知見が不可欠です。

ここでは、ベテランイベントプランナーたちが実践で培った6W2H活用のテクニックを紹介します。

よくある失敗とその対策

イベント企画における6W2Hの活用には、経験者でも陥りやすいいくつかの落とし穴があります。ここでは、ベテランプランナーたちが直面してきた典型的な失敗例とその対策を詳しく解説します。

まず、最も多いのが目的の明確化不足です。「Why(なぜ)」の部分を十分に掘り下げないまま企画を進めてしまうと、参加者のニーズとのズレが生じる可能性が高くなります。

この問題を解決するには、ステークホルダーとの綿密な打ち合わせを行い、イベントの開催理由や期待される成果を明確にすることが重要です。また、目的を数値化できる指標(KPI)に落とし込み、具体的な目標を設定することも効果的です。

次によくある失敗は、ターゲット設定の甘さです。「Who(誰に)」の部分を広く設定しすぎて、結果的に誰にも響かないイベントになってしまうケースが少なくありません。

これを防ぐには、ペルソナを作成し、ターゲットの具体的なニーズや行動パターンを把握することが有効です。アンケートやインタビューを通じて、ターゲット層の生の声を集めることも大切です。加えて、過去の類似イベントのデータを分析し、参加者の傾向を把握することで、より精度の高いターゲット設定が可能になります。

三つ目の失敗例として、予算配分の偏りが挙げられます。「How much(いくらで)」の部分で、見栄えのする部分に予算を集中させすぎて、肝心な部分に十分な資金が回らなくなるケースがあります。この問題を解決するには、イベントの目的に立ち返り、各要素の重要度を見極めることが大切です。

また、過去の類似イベントの予算配分を参考にしつつ、費用対効果を常に意識することが重要です。さらに、予備費を設けておくことで、想定外の支出にも柔軟に対応できるようになります。

6W2Hを超えた創造的なイベント企画のコツ

6W2Hは、イベント企画の基本的な枠組みを提供する優れたツールです。しかし、真に印象に残るイベントを生み出すには、この枠組みを超えた創造性が必要です。ベテランプランナーたちは、6W2Hを踏まえつつも、そこにひねりを加えることで、独創的なイベントを生み出しています。

まず重要なのは、参加者の期待を裏切る「サプライズ要素」を取り入れることです。

次に、「ストーリー性」を持たせることも効果的です。イベント全体を通して一貫したテーマやストーリーを設定することで、参加者の没入感が高まります。

さらに、「五感への訴えかけ」も忘れてはいけません。視覚や聴覚だけでなく、嗅覚、触覚、味覚も活用することで、より深い印象を与えることができます。

また、「参加者同士のつながり」を促進することも、イベントの価値を高める重要な要素です。ネットワーキングセッションやグループワークを効果的に取り入れることで、参加者間の交流が生まれ、イベント後も続く関係性を構築できます。

最後に、「フォローアップ」の重要性も忘れてはいけません。イベント当日だけでなく、事前・事後のコミュニケーションも含めて一つの体験として設計することで、より長期的な効果を生み出すことができます。例えば、事前に参加者の期待や質問を集め、それをイベント内容に反映させたり、事後にフィードバックを求めて次回のイベント改善につなげたりすることが可能です。

イベントを開催する際におすすめなチケット販売サービスとは?

チケミー

チケミー:https://ticketme.io/

チケミーは、不正転売を防止するためのシステムやインバウンド向けにチケットを販売することができるプラットフォームです。チケミーを利用することの最大のメリットは、全てのチケットがリセールできる点にあります。

既存のプレイガイドの場合、リセールできるチケットの種類や期限が制限されています。しかしチケミーのチケットは全てリセールすることができ、チケットの利用確定をするまでリセールを行うことができます。さらにリセールをする際の販売金額は、事業者が上限を設定することができます。

定価以上でリセールされた際には、(リセールされた際の金額)ー(定価)÷(10〜90%)が事業者にも還元されます。そのため、新たな収益源としても活用することができます。

まとめ

本記事では、イベント企画における6W2Hフレームワークの活用方法について詳しく解説しました。6W2Hは、イベントの目的設定から評価まで、一連のプロセスを体系的に整理するための基本的な要素であり、これを適切に活用することが、イベント成功のカギとなります。

記事では、6W2Hの各要素の意味と重要性、活用のステップ、成功のためのチェックポイント、目的設定と評価の方法、そして実践的なテクニックを紹介しました。イベントプランナーや企画担当者の方は、ぜひ本記事で提示した情報を参考に、6W2Hを駆使して魅力的なイベントを企画・実行してください。

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