ライブやスポーツ観戦で初めてQRコード電子チケットを使う場合、入場はスマホ画面のQRコードをゲートにかざすだけで完了します。ただし、スクリーンショットで代用できるのか、充電や電波が切れたときどうなるのかは、前日までに把握しておかないと当日その場で詰まりやすいポイントです。

この2点を事前に確認しておけば、当日は何も迷わずゲートを通れます。この記事では受け取りから入場まで一連の流れと、当日のトラブル対処を解説します。

QRコード電子チケットとは

スマートフォンの画面に表示された二次元コードを、入場ゲートにかざして入れる仕組みです。座席番号・購入者情報・入場ステータスがQRコード1枚に埋め込まれていて、ゲートのスキャナーが一瞬で照合します。QRコードはデンソーウェーブの登録商標で、「Quick Response」の略称です。

紙チケットやバーコードと何が違うのかというと、バーコードは横一列の縞模様で格納できる情報量に限りがあります。QRコード(2次元コード)は縦横2方向で情報を保持するため、バーコードより読み取りスピードが速く、大規模イベントの大量入場処理に向いています。

購入が完了したあとは、印刷も郵送も要りません。スマホのアプリやメールからQRコードを開いて入場ゲートにかざすだけで、それが「発券」にあたります。Jリーグチケット・ticket board・e+(イープラス)など、国内の主要サービスの多くがこの方式を採用しています。

QRコード電子チケットの受け取りから入場までの流れ

チケットの購入が完了すると、LINE・メール・アプリのいずれかでQRコードが届きます。ここでは届いたQRコードを当日ゲートにかざすまで、一連の流れを順に追います。

チケットはLINE・メール・アプリのどこに届くか

QRコードがどこに届くかは、どのサービスで買ったかで変わります。ticket boardやe+(イープラス)、ローチケといった主要サービスで購入すると、購入完了メールやアプリの通知でQRコードが知らされ、当日まで申込み履歴やマイページから何度でも表示できます。

ticket boardの場合は、ログインして「購入/譲渡」タブから対象のイベントを選び、チケット詳細画面でチケットダウンロードを選んで端末に保存する順序です。たとえばダウンロード前には注意事項の確認画面が挟まり、ここに同意しないと保存が完了しないため、初めての人がつまずきやすい箇所です。

そのため、メールが届いただけで安心せず、QR画面まで実際に開いておくのが確実でしょう。

QRコードを表示して入場ゲートにかざす

当日は届いたQRコードをスマホに表示し、入場ゲートのスキャナーにかざすだけで通れます。画面の明るさを最大にしておくと読み取りが速くなるため、ゲートの列に並ぶ前に明るさを上げておくと安心です。

スキャンされた時点で入場記録が残るため、同じQRコードを二度使うことはできません。友人に画面を見せて先に入ってもらうような使い回しもできない仕様です。

同行者にチケットを分配する

複数枚をまとめて買った場合は、当日までに同行者へ1枚ずつ分けて渡せます。購入後にアプリやサービスの管理画面を開き、受け取る側のメールアドレスやLINEを指定して送ると、相手のスマホにそのままQRコードが届きます。

分配しておけば、当日は各自が自分のスマホで入場でき、集合場所で待ち合わせてチケットを手渡しする手間もありません。たとえば仕事終わりの友人と現地集合にして、別々のタイミングで会場入りするときに役立ちます。

先着販売でチケットを取得した直後、分配のタイミングと手順を確認しておくと、取れた瞬間にスムーズに送れます。先着販売の仕組みと事前準備は以下で解説しています。

チケット先着販売とは?仕組みと前日までに済ませる準備を解説

QRコード電子チケットで当日スマホが使えないときの対処法

スマホ1台で入場まで完結するQRコード電子チケットは、財布から紙を取り出す手間がない反面、当日スマホが手元で使えなくなった瞬間に紙チケットより詰まりやすくなります。充電が切れたら入れないのか、電波が悪い会場はどうなるのか、初めての人ほど当日になって急に不安になります。多くは事前のひと手間で回避できます。

スクリーンショットで入場できるか

QRコードを撮っておけば、当日はそれを見せれば入れる。初めての人ほど、そう思い込みがちです。

ところが、チケプラや、ticket boardの一部公演で採用されているLIVE QR PLUS方式のように、動的QRコードを使うシステムでは、スクリーンショットでは入場できません。動的QRコードはコードの横でタイマーやマークが動き続けていて、読み取られた瞬間に1回限りで無効化される仕組みです。

静止画のスクショや複製コピーをかざしても、ゲートはこれを弾きます。一方、teketのように固定QRコードのサービスでは、印刷したチケットでの入場に対応していることもあります。

QRの横でタイマーが動いていれば、その公演は動的QRを採用しているためスクリーンショット入場は不可です。なお非公式の転売サイトで入手したスクショ画像も、先に読み取られたQRは無効化されているため会場で弾かれます。電波障害などの緊急時に限り、主催者の判断でスクショ提示が認められるケースもありますが、最初から当てにできる方法ではありません。

スマホの充電が切れたとき

入場列に並んでいる途中で充電が切れ、チケット画面が出せなくなる。当日その場で起きると、頭が真っ白になります。

大きな会場では、通常の入場口とは別に電子チケット問い合わせ窓口が設置されていることがあります。表示がうまくできない人の対応をしてくれる窓口で、その存在を知らずに列で立ち往生する人は珍しくありません。

ただし入場許可は主催者の判断によります。運転免許証などで購入者本人だと確認が取れれば入場を認めてもらえる場合が多く、チケット表示が絶対条件の公演では身分証だけでは入れないこともあります。

いずれにせよ窓口頼りでは確実性がないため、事前に備えておくのが安心です。モバイルバッテリーと運転免許証などの身分証を持参し、早めに会場入りしておくと当日慌てずに済みます。どの身分証が使えるか、忘れたときの対処法は以下で確認できます。

ライブ・コンサートの本人確認|使える身分証と忘れたときの対処法

会場の電波が悪くQR画面が開けないとき

地下のライブハウスや古い競技場では、入場直前に電波が入らず、肝心のチケット画面がいつまでも開けないことがあります。来場者が集中して回線が混むと、普段はつながる場所でも反応が返ってきません。

そのため、入場列に並ぶ前、まだ電波が届く場所でQR画面を開いておきます。e+やticket boardなどは一度QRを表示させておけば、通信が切れても画面に残ります。

スマホ操作に不慣れな人と一緒に行くとき

高齢の親や祖父母と一緒に行く場合、当日その場でアプリを開いてQRコードを出してもらうのはハードルがあります。

スクショ入場が可能なサービスなら、事前にQR画面を開いてスクリーンショットを撮り、相手のスマホのカメラロールに保存しておけば、当日の操作はほぼ要りません。スクショ入場が不可のサービスでは、自分のスマホで同行者の分もQRコードを開き、入場ゲートで順番に見せていくやり方が確実です。

QRコード電子チケットを使うメリット

QRコード電子チケットは、充電と電波への備えを整えておけば、紙チケットで起きていた困りごとがそのまま消えます。財布の中で挟まって見つからない、家に置き忘れる、入場列でなかなか進まない。こうした場面が当日からなくなります。

紛失や持ち忘れがなくなる

当日、財布の中で別の紙に挟まって紙チケットが見つからない。家のどこかに置き忘れて取りに戻れない。紙チケットを持ち歩くかぎり、発券から会場までずっとこの紛失リスクがつきまといます。

一方、QRチケットは、スマホのアプリやメールを開けば出てきます。物理的に持ち歩く行為そのものがありません。財布を家に忘れても、スマホさえあれば会場のゲートを通れます。

転売チケットをつかむリスクが減る

QRコードには固有の識別情報が埋め込まれています。同じQRをスクショして複製しても、先に読み取られたほうが本物として処理され、コピーは弾かれます。

だから転売サイトで購入した画像データは入場時に使えません。先に入った誰かのコードはすでに無効だからです。公式のリセール機能があるサービスと手数料の比較は以下で確認できます。

チケット売買サイトはどこがいい?手数料と安全性で8社比較!

入場列がすばやくさばける

紙チケットのもぎりは、係員が目視で半券を確認して、手でちぎる手順が入ります。1人あたり数秒かかり、混雑時はそのまま列の停滞につながる動作です。

一方、QRスキャンはスマホをかざすだけで照合が終わり、係員がちぎる動作も目視確認も挟みません。開場直後の混雑した列も、以前のもぎりより短い時間で進んでいきます。もぎりの仕組みと電子チケット化による変化は以下で詳しく解説しています。

もぎりとは?意味・種類・電子チケットでの変化をわかりやすく解説

QRコード電子チケットのよくある質問

「アプリで表示」と案内されても、どのアプリを開けばいいのか分からず手が止まる。初めての人が引っかかるのは、たいていこうした細かい箇所です。QRコード電子チケットは購入から入場までの流れ自体は単純ですが、分配や譲渡、表示方法はサービスごとに仕様が違います。ここでは購入前後に残りやすい疑問にお答えします。

同行者にチケットを分配する方法は?

購入したチケットを同行者に渡す場合は、アプリやサービスの管理画面にある分配機能を使います。一人で複数枚を購入して当日に配ることもできます。

分配は同行者へ送る機能で、第三者に売るリセールとは別の機能です。ただし送れる人数や期限はサービスごとに違うため、申込前に利用規約を確認しておくと安心できます。

どのアプリを使えばQRコードが表示できる?

「アプリで表示」と書かれていても、どのアプリを指すのか案内されていないことがあります。混乱の原因になりやすいのが、スタッフ用の認証アプリと利用者向けの表示画面の取り違えです。

たとえばチケットれすQは、専用アプリを入れなくてもウェブブラウザからマイページにログインしてQRコードを表示します。名前の似た「れすQスマート認証アプリ」は会場スタッフが読み取りに使うもので、購入者がインストールする必要はありません。サービスによって専用アプリが要る場合とブラウザだけで済む場合があるので、購入後に届いた確認メールや案内ページに表示手順が書かれていないか、まず確認しましょう。

スマホを持っていない人はどうすればいい?

紙チケットとの併用に対応しているサービスもあります。

スマホがない人と一緒に行くなら、申込時にその点を問い合わせておくと安心です。

チケットを他の人に譲渡できる?

分配は購入したチケットを同行者に送る機能で、多くのサービスが対応しています。一方リセールは、第三者への公式な転売を指す別の機能です。

リセールしたいときは、公式のリセール機能を持つサービスを使います。ただし公式機能がないサービスでは転売そのものを禁止している場合もあるため、譲渡を考える前に利用規約を確認しておきます。

購入後にメールやQRコードが届かないときは?

最初に見るのは迷惑メールフォルダです。購入確認メールはフィルタリングで別フォルダに振り分けられていることがあるためです。

それでも見つからない場合は、チケットを発行したサービスのサポートページから問い合わせてみましょう。

まとめ

QRコード電子チケットは、スマホに表示したQRコードをゲートにかざして入場する仕組みです。紙チケットの印刷・郵送・もぎりが不要になり、会場での入場処理も速くなります。

前日までに確認しておくのは2点です。コードの横にタイマーが動いていれば動的QRなのでスクリーンショット入場は不可であること、そして充電切れに備えたモバイルバッテリーと身分証の準備。この2点を済ませておけば、当日は画面をかざすだけで入れます。