イベント開催を計画しているけれど、その目的が曖昧で悩んでいませんか?効果的なイベントを実現するためには、明確な目的設定が不可欠です。
本記事では、イベント開催の意義から具体的な目的例、さらには目的設定における失敗例まで、幅広く解説します。
関連:イベントを開催するための方法とは?イベントを成功するためのポイントなども解説!
イベント開催の目的とは?
イベントを開催する際、その目的を明確に定めることは非常に重要です。
ここでは、イベント開催の目的について、主催者が達成したい成果と参加者が得られる価値という二つの観点から詳しく見ていきます。
イベントを通じて達成したい成果
イベント開催の目的を考える上で、主催者が達成したい成果を明確にすることは欠かせません。これは単なる願望ではなく、具体的で測定可能な指標と結びついたものであるべきです。
具体的な成果の例としては、「イベント後3か月以内に新規顧客を20%増加させる」や「参加者の90%以上から好評価を得る」といったものがあります。このように数値目標を設定することで、イベント後の評価が容易になり、次回への改善点も明確になります。
また、複数の目的がある場合は優先順位をつけることが重要です。主要な目的に集中することで、限られたリソースを効果的に活用できます。
成果を明確にすることで、イベントの企画や運営の方向性が定まり、スタッフ間での意識共有も容易になります。
参加者視点から見たイベントの価値
イベントの成功には、参加者にとっての価値を十分に考慮することが不可欠です。参加者が得られる価値を明確にし、それをイベントの目的に反映させることで、より魅力的で意義深いイベントを企画することができます。
また、感動や楽しさといった情緒的体験、自己成長や気づきの機会、商品やサービスの直接体験なども重要な価値となります。
さらに、参加者の期待を上回る価値を提供することを目指すことも重要です。予想外の学びや出会いが得られるような仕掛けを用意することで、参加者の満足度を高め、イベントの成功につながります。
参加者視点に立ってイベントの価値を考えることで、より多くの人に参加してもらえる魅力的なイベントを企画できます。そして、参加者が満足し、価値を感じるイベントは、口コミなどを通じて次回以降の集客にもつながり、イベントの継続的な成功をもたらすのです。
なぜイベント開催の目的設定が重要なのか?
イベント開催において、目的設定は成功への道筋を示す羅針盤のような役割を果たします。適切な目的設定がなければ、イベントは単なる形だけの集まりになってしまう恐れがあります。
ここでは、イベント開催における目的設定の重要性について、具体的な側面から掘り下げていきます。
明確な方向性の確立
イベント開催の目的を明確に設定することは、イベント全体の方向性を定める上で極めて重要です。これは単に「何をするか」を決めるだけでなく、「なぜそれをするのか」という根本的な問いに答えることでもあります。
明確な方向性があることで、イベントの企画から実施、そして事後のフォローアップまで、一貫性のある取り組みが可能になります。
また、目的が明確であれば、スタッフ全員がその目的を共有し、同じ方向を向いて準備や運営に当たることができます。これにより、細部に至るまで目的に沿った判断や行動が可能となり、イベント全体の質が向上します。
さらに、参加者に対しても、イベントの意図や価値を明確に伝えることができます。
リソースの最適配分
イベント開催には、時間、予算、人員、会場など、さまざまなリソースが必要です。目的が明確に設定されていれば、これらのリソースを最も効果的に配分することが可能になります。
例えば、顧客との関係強化が主な目的であれば、華美な装飾よりも、参加者との対話の時間を多く設けるなど、交流を深められるような場作りにリソースを集中させることができます。
一方、ブランドイメージの向上が目的であれば、会場のデザインや演出により多くの予算を割くことが適切かもしれません。
また、目的に基づいてイベントの規模や形式を決定することで、無駄な出費を抑え、効率的な運営が可能になります。小規模なセミナーで十分な場合に大規模な展示会を開催するなど、目的と手段のミスマッチを避けることができます。
さらに、目的に応じて適切な人材を配置することも可能になります。
成果測定の基準となる
イベント開催の目的設定は、イベントの成果を測定するための明確な基準を提供します。これにより、イベントの成功度合いを客観的に評価し、次回以降の改善につなげることができます。
例えば、新規顧客の獲得が目的であれば、イベント後の問い合わせ数や成約率を測定することで、その成果を数値化できます。ブランド認知度の向上が目的であれば、イベント前後でのアンケート調査を実施し、認知度の変化を計測することができます。
このような具体的な評価指標を設定することで、イベントの ROI(投資対効果)を算出することも可能になります。これは、今後のイベント開催の是非や予算配分を決定する上で重要な判断材料となります。
また、目的に基づいた評価指標を設定することで、イベント中でも進捗状況をリアルタイムで把握し、必要に応じて軌道修正を行うことができます。
イベント開催の主な目的5つを紹介
イベント開催には様々な目的がありますが、ここでは特に重要と考えられる5つの主な目的を紹介します。これらの目的は、ビジネスの成長や組織の発展に直接的に寄与するものばかりです。
ここでは、具体的に見ていきましょう。
新規顧客の獲得
新規顧客の獲得は、多くの企業にとって最も重要なイベント開催の目的の一つです。イベントは、潜在顧客と直接対面できる貴重な機会を提供します。
効果的な顧客開拓のためには、ターゲット層を明確に定め、そのニーズに合わせたイベント内容を企画することが重要です。例えば、業界の課題解決をテーマにしたセミナーを開催し、自社の製品やサービスがいかにその解決に貢献できるかを示すことができます。
また、イベント参加者に特別な特典や限定オファーを提供することで、その場での成約率を高めることも可能です。さらに、イベント後のフォローアップを計画に組み込むことで、長期的な顧客獲得につなげることができます。
ブランド認知度の向上
ブランド認知度の向上は、特に新興企業や新しい市場に参入する企業にとって重要な目的です。イベントを通じて、企業の理念や価値観、製品の特徴を直接的に伝えることができます。
効果的なブランディングのためには、イベントの全ての要素(会場デザイン、プレゼンテーション内容、スタッフの対応など)を通じて一貫したメッセージを発信することが重要です。
また、参加者の印象に残るユニークな体験を提供することで、口コミ効果を期待することもできます。SNSでの拡散を促すような仕掛けを用意することも有効です。
既存顧客との関係強化
既存顧客との関係強化は、安定した事業基盤を築く上で欠かせない目的です。イベントは、顧客との対面コミュニケーションを通じて信頼関係を深める絶好の機会となります。
顧客維持のためのイベントでは、参加者一人ひとりに価値を提供することが重要です。
さらに、VIP顧客向けの特別イベントを企画し、感謝の気持ちを伝えるとともに、より深い関係性を構築することも効果的です。このような取り組みは、顧客のロイヤルティ向上につながります。
製品・サービスのPR
新製品や新サービスのPRは、多くの企業がイベントを開催する主要な目的の一つです。イベントを通じて、製品やサービスの特徴や利点を直接的かつ印象的に伝えることができます。
効果的なプロモーションのためには、製品やサービスの体験機会を多く設けることが重要です。
また、製品開発者や技術者による詳細な説明会を開催することで、製品の技術的優位性をアピールすることもできます。さらに、既存ユーザーによる活用事例の紹介は、製品の実用性や効果を具体的に示す上で非常に有効です。
プロモーションの成果指標としては、イベント当日の商談数、製品への関心度調査、イベント後の問い合わせ数や販売数の変化などが挙げられます。これらの指標を通じて、イベントがプロモーションにどの程度効果があったかを客観的に評価できます。
社内コミュニケーションの活性化
社内向けイベントの主要な目的の一つが、社内コミュニケーションの活性化です。特に大規模な組織や、部門間の壁が高い企業にとって、このような目的は非常に重要です。
社内活性化を目的としたイベントでは、部門や役職を超えた交流の機会を設けることが重要です。例えば、チームビルディングワークショップや、社内プロジェクトの成果発表会などが効果的です。また、経営陣と一般社員が直接対話できる場を設けることで、組織の一体感を醸成することもできます。
さらに、社員の家族も参加できるイベントを企画することで、仕事と私生活のバランスを重視する企業文化を醸成することも可能です。
以上の5つの目的は、それぞれが単独で存在するわけではなく、多くの場合、複数の目的が組み合わさってイベントが企画されます。重要なのは、主たる目的を明確にし、それに基づいてイベントの内容や規模を決定することです。適切な目的設定と、それに沿った綿密な計画により、イベントの効果を最大化することができるのです。
よくある失敗例から学ぶ、適切な目的設定のポイント
イベント開催において、適切な目的設定は成功への重要な鍵となります。しかし、多くの主催者が目的設定の段階で躓き、結果としてイベントの効果を十分に引き出せないケースが少なくありません。
ここでは、よくある失敗例を通じて、適切な目的設定のポイントを学んでいきましょう。
曖昧な目的設定を避ける
イベント開催において最もよくある失敗の一つが、曖昧な目的設定です。「会社の知名度を上げる」「顧客との関係を深める」といった漠然とした目的では、具体的な行動計画を立てることが難しく、結果としてイベントの効果を測定することも困難になります。
例えば、「会社の知名度を上げる」という目的の場合、どの程度知名度を上げたいのか、どの層に対して知名度を上げたいのかが不明確です。これでは、イベントの成功を判断する基準が曖昧になってしまいます。
具体的な目的設定の例としては、「30代のIT企業勤務者における当社の認知度を、イベント前の20%から3ヶ月後に40%に引き上げる」といったものが挙げられます。この場合、ターゲット層、現状の数値、目標とする数値、期間が明確に定められており、イベントの効果を客観的に測定することができます。
また、具体的な目的設定は、イベントの内容を決める上でも重要です。
複数の目的を詰め込みすぎない
イベント開催の際によくある失敗の二つ目は、複数の目的を詰め込みすぎることです。「新規顧客の獲得」「既存顧客との関係強化」「新製品のPR」「社員の意識向上」など、一度に多くの目的を達成しようとすると、かえって焦点がぼやけ、結果としてどの目的も十分に達成できないという事態に陥りがちです。
例えば、新規顧客獲得を目的としたセミナーと、既存顧客向けの懇親会を同時に開催しようとすると、新規顧客にとっては敷居が高く感じられたり、既存顧客にとっては物足りなさを感じさせたりする可能性があります。
効果的なイベント開催のためには、1〜2つの主要な目的に焦点を絞ることが重要です。
また、リソースの効率的な配分も可能になります。予算、時間、人員などの限られたリソースを、最も重要な目的の達成に集中させることで、イベントの効果を最大化することができます。
目的と目標を混同しない
イベント開催における三つ目のよくある失敗は、目的と目標を混同することです。目的は「なぜそのイベントを開催するのか」という根本的な理由を指し、目標は「そのイベントで具体的に何を達成するのか」という具体的な到達点を指します。この二つを明確に区別することで、より戦略的なイベント企画が可能になります。
例えば、「来場者数1000人を達成する」というのは目標であり、目的ではありません。これだけでは、なぜその来場者数が必要なのか、何のためにイベントを開催するのかが不明確です。
一方、「新規顧客の獲得によって売上を増加させる」というのは目的であり、そのための具体的な目標として「イベントを通じて100件の新規商談を獲得する」といった設定が考えられます。
このように目的と目標を明確に区別することで、イベントの方向性(目的)と具体的な成果指標(目標)の両方を押さえることができます。これにより、イベントの企画段階から実施、そして事後評価に至るまで、一貫した視点でイベントを管理することが可能になります。
関連:イベント企画書のテンプレートの選び方とは?注意点やよくある失敗など解説!
イベントを開催する際におすすめなチケット販売サービスとは?
チケミー
チケミー:https://ticketme.io/
チケミーは、個人や小規模な団体でも簡単にQRコード電子チケット販売ができるサービスです。チケミーを使えば、自分で設定したチケット価格で、24時間いつでもどこでも日本は勿論のこと他のプレイガイドでは販売しにくい海外の人々にもオンラインでチケットを販売することができます。
チケミーの一番の特徴は、チケットが2次流通(リセール)された場合、売買された額の一部が主催者に支払われる点です。これまで非公式の転売サイトや公式サイトでチケットが売買された場合でも主催者側には還元されることはありませんでした。
チケミーでは2次流通がされるたびに、チケットを発行した主催者に定価との差額の5%~90%が還元されます。2次流通の金額は主催者側が設定できるため予想以上の高騰を防ぐことができます。
また、チケミーではNFTチケットを導入しているためデジタルコレクションとして集めることも可能です。そのためファンに向けたマーケティング施策やリピーターの獲得に使用できます。さらにチケミーのチケットを保有しているユーザーに向けた独自コミュニティを開設することも可能です。
まとめ
イベント開催の目的設定は、成功への重要な鍵です。本記事では、イベントの意義や目的設定の重要性、具体的な目的例、そして失敗から学ぶポイントまでを詳しく解説しました。
イベントを通じて達成したい成果を明確にし、参加者視点からの価値を考慮することが大切です。また、目的設定により明確な方向性を確立し、リソースの最適配分や成果測定の基準を定めることができます。
最後に、曖昧な目的設定を避け、焦点を絞り、目的と目標を区別することで、より効果的なイベント開催が実現できます。