展示会出展を成功させたいけれど、どうすれば効果的に準備や運営ができるか悩んでいませんか?
展示会企画会社への依頼は、そんな悩みを解決する有力な選択肢です。プロの知見を活用し、時間と労力を節約しながら、効果的な展示会参加を実現できます。
ただし、メリットだけでなくデメリットも理解し、適切な企画会社を選ぶことが重要です。
この記事では、展示会企画会社に依頼するメリットとデメリット、そして依頼の流れについて詳しく解説します。
展示会企画会社に依頼するメリット
展示会企画会社に依頼することで、多くのメリットを得ることができます。
ここでは、主に専門性によるメリットとコスト削減の観点から詳しく見ていきましょう。
プロの知見による効果的な展示会の実現ができる
展示会企画会社は、豊富な経験と専門知識を持つプロフェッショナル集団です。彼らの知見を活用することで、より効果的な展示会を実現できます。
展示会のトレンドや来場者の動向を熟知しているため、最新の情報に基づいた戦略立案が可能です。また、ブース設計や装飾、製品展示方法など、細部にわたる専門的なアドバイスを受けられます。これにより、来場者の注目を集め、商談につながりやすい魅力的な展示空間を作り出せます。
さらに、業界ネットワークを活かした効果的なプロモーション戦略の提案や、ターゲット顧客層に合わせた細やかな対応など、自社だけでは難しい専門的なアプローチが可能となります。
時間と労力を大幅な節約できる
展示会の準備には、膨大な時間と労力が必要です。企画会社に依頼することで、これらを大幅に削減できます。
ブースデザインから各種申請手続き、備品手配、当日の運営まで、煩雑な業務を一括して任せられます。これにより、自社スタッフは本来の業務に集中でき、生産性の向上につながります。
また、展示会に不慣れな社員が準備を行う場合、試行錯誤による時間のロスや、経験不足による判断ミスのリスクがあります。プロに任せることで、これらのリスクを回避し、効率的な準備が可能となります。
トータルサポートによる一貫した展示会運営ができる
展示会企画会社は、企画立案から実施、事後フォローまで、一貫したサポートを提供します。これにより、展示会全体を通じて統一感のある運営が可能になります。
事前の市場調査や競合分析、ターゲット設定から始まり、ブースデザイン、プレゼンテーション資料の作成、スタッフトレーニングなど、あらゆる面でのサポートを受けられます。さらに、展示会後の効果測定やフォローアップまで、トータルで対応してくれます。
このように、展示会の全プロセスを一貫して任せられることで、各段階での整合性が保たれ、より効果的な展示会参加が実現できます。
リスク管理と緊急時対応の負担を減らすことができる
展示会では予期せぬトラブルが発生する可能性があります。展示会企画会社は、こうしたリスクに対する豊富な経験と対応力を持っています。
機材トラブルや突然の天候変化、予想外の来場者数の増減など、様々な事態に迅速かつ適切に対応できます。また、事前のリスク分析や対策立案により、トラブルの発生そのものを最小限に抑えることも可能です。
さらに、法的規制や安全基準の遵守など、複雑な側面についても専門的な知識を持っているため、コンプライアンスリスクの回避にも貢献します。
展示会企画会社に依頼するデメリット
展示会企画会社への依頼には多くのメリットがありますが、同時にいくつかのデメリットも存在します。
ここでは、主な課題点について詳しく見ていきましょう。
社内のノウハウ蓄積が限定的になる
展示会の企画や運営を外部に委託することで、社内でのノウハウ蓄積が進まなくなる可能性があります。
展示会の準備や運営を通じて得られる貴重な経験や知識が、社内に蓄積されにくくなります。
例えば、来場者とのコミュニケーション方法や、効果的な製品プレゼンテーションのコツなど、実践を通じて培われるスキルの向上機会が減少する恐れがあります。
また、自社製品や顧客層に関する深い理解を基に、独自の展示会戦略を練り上げていく力が育ちにくくなる可能性もあります。長期的には、展示会参加の効果を最大化するための社内の能力開発が遅れる可能性があることを認識しておく必要があります。
コミュニケーションコストがかかる
展示会企画会社との連携には、密接なコミュニケーションが不可欠です。しかし、これには予想以上の時間と労力がかかる場合があります。
自社の意図や要望を正確に伝えるためには、何度も打ち合わせを重ねる必要があります。また、企画の進捗確認や細部の調整など、頻繁なやり取りが求められます。
特に、初めて協働する場合は、互いの理解を深めるまでに時間がかかることがあります。
さらに、社内の関係部署との情報共有や承認プロセスなどが増えることで、意思決定に時間がかかる可能性もあります。こうしたコミュニケーションコストの増加は、業務効率の低下につながる恐れがあります。
自社の独自性が反映されにくくなる
展示会企画会社は、多くの企業の展示会を手がけています。そのため、ある程度定型化されたアプローチを取る傾向があり、自社の独自性や個性が十分に反映されにくくなる可能性があります。
例えば、業界の一般的なトレンドに基づいたブースデザインや展示方法が提案される場合、他社との差別化が図りにくくなることがあります。
また、自社の企業文化や価値観、ブランドイメージなどの微妙なニュアンスが、十分に表現されない可能性もあります。
特に、自社製品やサービスの特徴、顧客との独自の関係性など、外部の人間では把握しきれない要素が、展示会の表現に十分に反映されないことがあります。結果として、来場者に対して自社の真の魅力や強みを伝えきれない事態が起こる可能性があります。
展示会企画会社への依頼の流れとは?
展示会企画会社への依頼は、いくつかの段階を経て進められます。
ここでは、その一連の流れを詳しく解説します。適切な手順を踏むことで、スムーズな連携と効果的な展示会の実現が可能となります。
①複数の展示会企画会社への見積もり依頼
展示会企画会社を選ぶ最初の段階として、複数の会社に見積もりを依頼することが重要です。この過程で、各社の特徴や強みを比較検討できます。
まず、自社の展示会参加の目的や予算、希望する内容を明確にしましょう。これらの情報を基に、候補となる企画会社に見積もり依頼書を送ります。依頼書には、展示会の概要、ブースサイズ、希望する設備やサービスなどを具体的に記載します。
見積もりを受け取ったら、単に価格だけでなく、提案内容の質や独自性、過去の実績なども総合的に評価します。必要に応じて、追加の質問や詳細な説明を求めることも大切です。
この段階で、各社の対応の迅速性や丁寧さも、選定の判断材料となります。
②企画提案と予算のすり合わせ
見積もりの比較検討後、最終候補となった企画会社と具体的な企画提案や予算のすり合わせを行います。この段階では、より詳細なコミュニケーションが必要となります。
企画会社からの提案を受け、自社の要望や意図が十分に反映されているかを確認します。ブースデザイン、展示内容、来場者とのコミュニケーション方法など、具体的なイメージを擦り合わせていきます。
同時に、予算についても細かい調整を行います。必要不可欠な要素と、状況に応じて変更可能な部分を明確にし、予算内で最大の効果を得られるよう話し合います。
この過程で、企画会社の柔軟性や創造性、コスト管理能力なども評価できます。
③契約締結と詳細な打ち合わせ
企画内容と予算の合意が得られたら、正式に契約を締結します。契約書には、業務範囲、納期、支払条件などを明確に記載し、双方で確認します。
契約後は、より詳細な打ち合わせを重ねます。具体的なスケジュール、必要な準備物、当日の運営体制など、細部にわたる計画を立てます。この段階で、自社側の担当者と企画会社の担当者の役割分担も明確にしておきましょう。
また、定期的な進捗確認の機会を設けることも重要です。予期せぬ問題が生じた場合の対応策や、最終的な成果目標の確認なども行います。綿密な打ち合わせを重ねることで、当日のスムーズな運営につながります。
④展示会当日の運営
いよいよ展示会当日を迎えます。ここでは、事前の準備が実を結ぶ時です。
展示会前日または当日早朝からのブース設営作業では、企画会社のスタッフと協力して、予定通りの準備を進めます。機材のチェックや展示物の配置、スタッフの最終打ち合わせなどを行います。
展示会中は、企画会社のスタッフと密に連携を取りながら運営を行います。来場者の対応、プレゼンテーションの実施、アンケートの収集など、計画に沿って活動を展開します。同時に、予期せぬ事態への迅速な対応も企画会社と協力して行います。
展示会終了後は、ブースの撤収作業を行います。また、企画会社とともに当日の成果の暫定評価を行い、今後の改善点などを話し合うことも有効です。
このように、見積もりの依頼から当日の運営まで、展示会企画会社との綿密な連携が求められます。各段階で適切なコミュニケーションを取ることで、効果的な展示会参加を実現できます。
おすすめの展示会企画会社9選
展示会企画会社を選ぶ際は、各社の特徴や強みを十分に理解することが重要です。
ここでは、業界をリードする11社の特徴と強みについて詳しく紹介します。
X-Border株式会社
X-Border株式会社(クロスボーダー株式会社)は、展示会主催事業を主要な事業の一つとして展開しています。この事業では、展示会やイベントの企画から運営まで幅広いサービスを提供しています。
X-Border株式会社の展示会主催事業の特徴として、国内外での展開が挙げられます。長年培ってきた国内でのノウハウを活かし、海外の展示会にも対応しています。
また、同社は展示会の企画や主催だけでなく、ブースの施工や運営までワンストップで対応可能な体制を整えています。これにより、クライアントは展示会に関する様々な業務を一括して依頼することができ、効率的な展示会参加が可能となります。
加えて協賛企業や来場者からの問い合わせ窓口、必要となる情報の発信や回収活動などの本番に必要なフォローやマーケティングなども行なっているため、クライアントのビジネス成長を総合的にサポートが可能です。
株式会社ムラヤマ
株式会社ムラヤマは、展示会主催事業を重要な事業の一つとして展開しています。同社は長年の経験を活かし、展示会の企画から運営まで総合的にサポートする体制を整えています。
ムラヤマの展示会主催事業の特徴は、企画、会場デザイン、施工、運営計画、出展各社サポート業務まで、展示会に関わる様々な業務を一貫して提供できる点です。これにより、クライアントは展示会の準備から実施までをワンストップで依頼することができ、効率的な展示会運営が可能となります。
また、ムラヤマは展示会主催者のサポートも行っています。企画段階からの相談に応じ、会場デザインや施工、運営計画の立案など、展示会全体の成功に向けて総合的なサポートを提供しています。
さらに、同社の強みは、多種多様な空間づくりの経験から得られた幅広いノウハウです。展示会だけでなく、イベントやテーマパーク、ミュージアムなど、様々な空間創りに関わってきた経験を活かし、クライアントのニーズに合わせた柔軟な提案が可能となっています。
株式会社フロンティアインターナショナル
株式会社フロンティアインターナショナルは、展示会事業を含む幅広いイベントプロモーション事業を展開しています。同社の展示会主催事業は、クライアントのニーズに応じた総合的なサポートを提供することが特徴です。
同社は、展示会の企画段階から実施まで一貫したサービスを提供しています。具体的には、出展社募集や来場者集客のための広報PR業務、出展社事務局の運営、人材派遣など展示会全般的なサポート業務を行っています。
フロンティアインターナショナルの強みは、出展目的に合わせた体験空間のデザイン施工から運営までをトータルでプロデュースする能力です。製品やサービスを効果的にアピールするだけでなく、潜在的な見込み客のリードを効率的に獲得するための戦略立案、ブースデザイン設計・施工、そして運営までを一括して手掛けています。
また、同社は中大型展示会事業のプロジェクト設計から集客PR、出展事務局運営まで全体計画を担当することも可能です。さらに、様々なデジタルツールを活用し、当日のスムーズな運営や来場者の属性データ等のソリューションサービスも提供しています。
このように、株式会社フロンティアインターナショナルの展示会主催事業は、クライアントの目的に合わせた包括的なサービスを提供し、効果的な展示会の企画・運営を実現しています。同社の豊富な経験とノウハウ、最新技術の活用により、クライアントのビジネス成長を総合的にサポートしています。
株式会社ストラーツ
株式会社ストラーツは、リアル・オンライン・ハイブリットイベントの企画・制作・配信やイベントプラットフォーム「EventBASE」の開発・運営を展開しています。同社の特徴は、独自開発したイベントマネジメントプラットフォーム「Event BASE(イベントベース)」を活用し、効果的なオンラインイベントを提供していることです。
同社のEvent BASEプラットフォームは、事前の集客管理から、イベント当日のオンライン商談、講演ステージ、、リード管理までをワンストップで管理することができます。このプラットフォームは、ビジネス展示会だけでなく、講演会、採用フェア、株主総会、セミナーなど、幅広いオンラインイベントに対応可能です。
加えてEvent BASEは自社開発と比較して短納期かつ低予算で導入できること、幅広いニーズに答える拡張性、そして参加者と出展社の満足度を高める多数の高機能が挙げられます。
ストラーツの展示会主催事業は、「スキルの高いエキスパートが対応」、「御用聞きではなくしっかりと提案」、「経費をコストカットすることで安価を実現」というクオリティが高い3つの理由があります。そのため多くの事業者に選ばれています。
株式会社カクタス
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株式会社カクタスは、展示会主催事業を含む幅広いイベントプロデュース事業を展開しています。同社は「ココロを動かす、感動体験を創る」というコンセプトのもと、多様なイベントの企画・運営を行っています。
カクタスの展示会主催事業の特徴は、企画立案から安全性の高い現場運営まで、ワンストップで対応できる点です。同社は地域特性や目的に応じた訴求力のあるイベント演出を得意とし、個性あるコンテンツづくりに定評があります。
また、カクタスは商業施設プロモーション、企業プロモーション、自治体プロモーション、エリアプロモーションなど、多岐にわたるプロモーション事業の経験を持っています。この幅広い経験を活かし、展示会においても効果的なプロモーション戦略を立案・実行することが可能です。
このように、株式会社カクタスの展示会主催事業は、総合的なイベントプロデュース力、独自のツール制作能力、そして地域に根ざしたサービス提供を強みとしています。
株式会社トーガシ
株式会社トーガシは、「イベントの未来を科学する」をスローガンに掲げ、展示会主催事業を含む総合的なイベントプロデュース事業を展開しています。同社は、59年以上の実績を持ち、年間3000件以上のイベントをサポートしてきた経験豊富な企業です。
トーガシの展示会主催事業の特徴は、イベントの立ち上げから当日の開催まで一気通貫でサポートできる点です。具体的には、企画・制作、設計・デザイン、会場装飾・運営など、展示会に関わる全ての段階で専門的なサービスを提供しています。
同社は、クライアントのニーズに合わせて、商談会やプライベートショーなど、様々な形態の展示会を企画・運営しています。これらのイベントでは、来場者に時間をかけて製品やサービスを見てもらえるため、より深く自社の製品やサービスを印象付けることができます。
トーガシは、展示会の成功に不可欠な要素として、ターゲットの第一印象を意識したブースづくり、商品・サービスの効果的な見せ方、ブース内の導線設計などを重視しています。これらの要素を最適化することで「勝てる展示会ブース装飾」を実現しています。
株式会社ボックス・ワン
株式会社ボックス・ワンは、展示会主催事業を含む総合的なイベントプロデュース事業を展開しています。同社は「展示総合ディスプレイカンパニー」として、展示会やイベントにおけるデザイン・設計から制作・施工、運営サポートまでをワンストップサービスで提供しています。
ボックス・ワンの展示会主催事業の特徴は、システムユニットを駆使した効率的かつ柔軟な空間提案にあります。同社は、オクタノルムをはじめとするシステムユニットのリーディングカンパニーとして、約30年の経験と技術を活かし、最適なプロモーション空間を創造しています。
展示会やプライベートショーなどの各種イベントにおいて、ボックス・ワンは会場プランニングから会場設営、出展者対応、ブース設営に至るまでの主催者業務を総合的にサポートしています。
また、同社は出展者対応や各種申請書類の取りまとめなど、主催者・事務局代行業務も行っています。これにより、クライアントは展示会の企画から運営までをトータルに任せることができます。
ボックス・ワンの強みは、「100のブースを2日で作る」というスピーディーな対応力にあります。独自のシステムユニットを使用することで、短期間で大規模な展示会場の設営が可能となっています。
株式会社ドゥ・クリエーション
株株式会社ドゥ・クリエーションは、40年以上の実績を持つ総合的なイベント制作会社として、展示会主催事業を含む幅広いサービスを提供しています。同社の展示会主催事業は、企画から運営までをワンストップで提供する点が特徴です。
ドゥ・クリエーションは、年間30件以上の展示会をサポートしており、BtoBおよびBtoCの両方に対応しています。同社は、イベントの企画立案から会場設営、運営、キャスティング、事務局対応まで、クライアントのニーズに応じて必要な機能を組み合わせて総合的にサポートしています。
同社の強みは、豊富な運営ノウハウと全国展開能力です。札幌から福岡まで全国の主要都市に拠点を持ち、地方での展示会開催にも柔軟に対応できます。
まとめ
展示会企画会社への依頼は、メリットとデメリットを慎重に検討する必要があります。プロの知見による効果的な展示会の実現、時間と労力の節約、一貫したサポート、リスク管理など、多くのメリットがある一方で、社内ノウハウの蓄積が限定的になる可能性やコミュニケーションコストの増加などのデメリットもあります。
依頼の流れを理解し、複数の企画会社への見積もり依頼から、企画提案、契約締結、そして当日の運営まで、各段階で適切な対応が求められます。