イベントスタッフバイトのきつさは、仕事の名前より当日振り分けられる配置でほぼ決まります。設営・搬入を担当するか、入口でチケットを切るだけの配置に当たるかで、1日の体力消耗はまるで違います。

きついという口コミと突っ立っているだけで稼げたという口コミが同じバイトに並ぶのは、この配置差が理由です。現地に到着してから担当が知らされる仕組みのため、応募前に配置ごとの実態を知らなければ、当日まで自分に合うかどうかを判断できません。

この記事では、仕事内容・1日の流れ・配置ごとのきつさ・時給と日給の相場を順に解説します。最後まで読むと、自分が避けたい配置と向き不向きがわかり、応募するかどうかを自分で判断できます。

イベントスタッフバイトの仕事内容:配置は4種類

どの業務を担当するかは、現地に到着してから知らされることがほとんどです。応募の段階では何の係になるか決まっておらず、当日その場で振り分けられます。音響・照明・花束を運ぶ力仕事に回る人もいれば、入口でチケットを切るだけの人もいる。同じ「イベントスタッフ」の求人でも、振り分けられる配置で一日の中身がまるごと変わります。

機材の搬入と撤去

音響・照明などの機材、関係者から送られてくる花束を運び込む、はっきり言って力仕事です。屋外ではテントの設営、舞台では美術を運ぶこともあります。たとえばコンサート会場なら、開演前に大量の機材を限られた時間で入れ込み、終演後はそれを素早くばらして車に積む。

この搬入と撤去には、時間の壁がついて回ります。限られた時間内で終わらせなければならず、現場がピリピリすることもある。体力が要る分、単価も上がる傾向にあります。

また、見返りもあります。撤去が早く終わればその分早く帰れて、日給は満額のことがほとんどです。

案内・誘導

会場の入口からステージまでの案内、指定席が決まっている会場での座席への誘導、駐車場の案内、会場周りを巡回して不審者がいないかのチェック。やることは多いものの、搬入のような力仕事ではありません。

立ちっぱなしで人をさばく時間は長く、規模が大きいイベントほど人手が要ります。たとえば数万人が入るフェスなら、入口とステージの間に何人もの案内係が立つ。この配置はお客さんの流れと逆を向いて立つことが多く、ステージを見られることはほとんどありません。

チケットのもぎりと入口チェック

会場に入る前のチケットもぎりは、来場者を最初に受ける仕事です。そのまま持ち物検査が必要になる場合もあります。

たとえばライブ会場では、飲食物の持ち込みが禁止されていたり、ペットボトルはOKでも缶の飲み物は持ち込み禁止だったりする。列をさばきながらこのルールを一人ひとり確認していくため、見た目より神経を使う配置になります。

もぎりの仕事内容や電子チケット化による変化は、以下の記事で詳しく解説しています。

もぎりとは?意味・仕事内容・電子チケットでの変化など解説!

グッズ販売

Tシャツやペンライトなどのグッズを売り、レジ打ちと在庫管理まで受け持ちます。人気アーティストの会場では開場前から長蛇の列ができ、列が途切れないまま売り続けることになります。座って待つような時間はほとんどありません。

イベントスタッフバイトの1日の流れ

コンサート現場を例に、1日の流れを見ておきます。朝8時から9時に会場へ集合し、点呼が終わるとすぐに重い荷物の運び出しとステージ設営が始まります。正午になると休憩室で支給弁当をとり、17時半の開場でもぎりとグッズ販売、21時から22時の撤去まで動き続けます。

集合から撤収までおよそ14時間。展示会や小規模イベントでは拘束時間がこれより短くなる場合もありますが、コンサートはこの長さで考えておくと外れません。

最初の数時間は設営に充てられます。管理スタッフの点呼後、指示に従って機材を運び込み、ステージを組み上げていきます。屋外ならテントの設営、舞台公演なら美術の搬入も加わります。

12時から13時は休憩と昼食。支給された弁当を休憩室で他のスタッフと一緒にいただき、飲み物も配られます。ただし、スタッフが少ない案件では休憩が交代制になることもあり、全員が同じ時間に休めるとは限りません。

午後は機材チェックや巡回、駐車場の案内に回り、17時半の開場で来場者をさばく時間に切り替わります。続々と入ってくる客のチケットをもぎり、グッズ販売のレジに立つ。本番中は一気に忙しくなります。

そして21時から22時、ステージの機材を素早く撤去し、備品を専用車に詰め込んで作業終了です。撤去は早く終わるほど勤務時間が縮みます。日給は満額のまま帰れる現場が多く、手際よく動けばその分だけ早く解放されます。

イベントスタッフバイトはきつい?

どの配置に当たるかで、1日の終わりの疲れ方がまるで変わります。設営・搬入・撤去は体力勝負ですが、展示会のもぎりなら1時間のうち20分は休憩室で椅子に座れる現場もあります。

搬入と撤去は別格にきつい

重い荷物を運び、ステージを組み、終わればまた解体する。設営・撤去担当は翌日の筋肉痛が確実で、終わったらヘトヘトです。搬入込みの現場は稼げますが、翌日は動けないぐらい疲れます。

体力に不安があるなら、コンサートやライブの設営・撤去は避けたほうがいい。これは数年やってきた経験者の助言です。体がきついだけでなく、現場の空気も張り詰めることがある。怒号が飛ぶ現場もあります。

きつさの中身は配置によってここまで違います。設営・撤去はその一番しんどい側。

案内やもぎりは想像より楽なこともある

同じイベントスタッフでも、案内やもぎりは設営とまるで違います。展示会系では、1時間業務のうち20分は休憩室で椅子に座れる配置もあります。立ちっぱなしのイメージとは離れた現場です。

数年経験しても、翌日動けないほどの疲労は一度も経験しなかったという声もあります。案内やもぎりの配置に当たれば、体力に自信がなくても十分こなせます。たとえばマラソン大会の沿道スタッフは、突っ立っているだけで休憩もきちんとありました。

もっとも、楽な配置に必ず当たるとは限りません。それでも、きつい現場ばかりではありません。

コンサートの案内は無休憩になることもある

同じ案内配置でも、コンサートやライブは展示会系と比べて休憩が取りにくい。開演・終演の前後2時間前後が無休憩になることもあります。来場者がいっせいに動く時間に、案内が抜けられないからです。

ところが展示会の案内なら、その2時間にあたる空白が生まれやすい。

屋外イベントは配置に関係なく天候がきつい

夏の野外フェスは炎天下です。熱中症対策が要ります。冬は待機で体が冷えて、ホッカイロが手放せません。配置の楽さとは別の軸にある、屋外ならではのきつさ。

運営スタッフは待機時間が長く、体を動かさない時間が続きます。だから冬は特に冷えます。設営のようなきつさはなくても、じわじわ効いてくる寒さ。屋外は配置を選んでも、天候からは逃げられません。

屋外は寒さや暑さだけでなく、当日まで開催か中止かが確定しないという問題もあります。開催されるのか中止になるのかの判断基準を知っておくと、当日の心構えが変わります。

雨天決行と荒天中止の違いは?荒天の基準や判断ポイントなど解説!

イベントスタッフバイトの時給・日給はどれくらい?

イベントスタッフは時給ではなく、日給で募集されることがほとんどです。1日働いていくら、という形で金額が示される。正味6時間の勤務で8,000円もらえた、という声もあります。

日給8,000〜10,000円が相場

日給8,000〜10,000円。これが多くの案件の相場です。同じイベントスタッフでも、地域でこの幅は動きます。関東圏なら時給換算で1,000円以上の案件が多く、地方では1,000円を下回る案件もあります。

もっとも、場所や案件によっては1,500円以上が付くものもあります。

正味6時間の勤務で8,000円。実際にこの額を手にした人もいます。拘束時間ぶんをまるまる時給に換算した数字ではなく、待機や休憩を挟んでこの額に届く形。そのため1日単位で見れば、短期で稼ぎたい人には悪くない数字です。

搬入込みなら日給20,000円以上も

日給を一気に跳ね上げたいなら、運搬・搬入がセットになった案件です。設営前の荷下ろしや機材運びまで含む募集だと、日給20,000円以上も珍しくない。案内やもぎりの倍以上が付くこともあります。

ただし、その額は肉体労働の対価です。重い機材を運び続ける時間が長く、体力の消耗は案内系の比ではありません。とにかく稼ぎたい人には向く一方で、体への負担は確実に重くなります。

イベントスタッフバイトに向いてる人

仕事の難易度は高くなく、当日その場で説明を受ければ初日から動けます。もっとも、毎回会場も担当者も入れ替わるため、この仕事に「慣れる」という感覚は来にくい。その場で段取りを呑み込んで動ける人のほうが、長く続けやすい仕事です。

その場で動ける人

朝、現場に着くまで自分がどこに立つか分かりません。点呼のあとに配置と段取りが言い渡され、そこから当日の流れを頭に入れて動きます。前のイベントで覚えたやり方が、次の会場では通じない。会場も担当者も顔ぶれも、毎回入れ替わるからです。

しかも当初の予定が途中で変わることもよくあります。雨で導線が変わる、来場ペースが読みと違う、急に人手を別の持ち場へ回す。そのたびに指示を聞いて切り替えられる人なら、戸惑いません。毎回まっさらな現場を読み解くのが嫌でない人なら、同じ持ち場で飽きることはありません。

単発で予定を埋めたい人

土日や長期休暇のあいた日だけ働きたい学生やフリーターにとって、入りやすい仕事です。多くは1日単位の単発募集なので、空いている日に申し込んで、埋まっていない日は入れません。

シフトに縛られず予定を組めます。

飲食や販売といったアルバイトのような研修期間もありません。当日その場で説明を受けて、すぐ持ち場に立ちます。覚える前提知識が要らないぶん、申し込んだその日から稼げるわけです。

試験前の週は空け、終わったら一気に入る。そんな調整が利く人に向いています。

好きなジャンルのイベントがある人

担当する現場は、音楽ライブやフェス、スポーツ、展示会とさまざまです。自分が好きなジャンルの案件を選んで入れば、客席ではなく運営側の立ち位置からそのイベントに関われます。

ライブやコンサートの現場なら、休憩中にリハーサルの音が聞こえてくることもあります。設営や撤去の合間に、本番前の会場を内側から見る。応援しているアーティストやチームの催しを、働きながら間近で味わえる立ち位置です。

会場外の持ち場に回ると、ステージはほとんど見えません。中が見たいなら会場内寄りの配置を引けるかどうか次第になります。趣味と実益を重ねたい人には、その当たり外れごと楽しめる仕事です。

1人で現場に行ける人

応募から当日まで、ほとんど1人で動きます。集合場所に着くと、周りは初対面のスタッフばかり。隣に立つ人とは、その日かぎりの間柄です。

1人で淡々と動くのが平気な人に向いています。

体を動かすのが苦にならない人

基本は立ち仕事です。案内やもぎりの持ち場でも、長時間立ちっぱなし。展示会のように動きの少ない配置でも、足のむくみがこたえる人にはきつく感じられます。

座って進められる作業ではなく、長時間立ちっぱなしが続きます。体を動かすこと自体が苦でない人なら、案内・もぎり・搬入のどれに回っても続けやすい仕事です。

イベントスタッフバイトに向いていない人

前の現場で身につけた段取りが次では通じない。その繰り返しの中で、じわじわ消耗が重なっていくタイプがいます。

決まった手順を繰り返したい人

同じ作業を繰り返して体で覚える、という流れがこの仕事にはありません。前の現場で身につけた段取りは、次の会場では使えない。動線も持ち場のルールも担当者も入れ替わるので、毎回ゼロから現場を読み直すところからの再スタート。

慣れて楽になっていく感覚を求める人ほど、この振り出しの繰り返しが効いてきます。たとえば飲食や物販のように、同じ手順を磨いて速くしていく働き方が肌に合う人なら、毎回まっさらな現場を読み解く負担はけっして軽くありません。

毎回初対面のチームが苦手な人

隣に立つ人も上に立つ人も、その日かぎりの顔ぶれです。同じメンバーで現場を重ねて打ち解けていく、という積み上げがありません。会うたびに名前も呼吸も分からない相手と組んで、半日から一日を動きます。

人の入れ替わりそのものに気疲れするタイプには、これがじわじわ効いてきます。特に、固定の仲間とだから安心して働けるという人にとって、毎回が初対面という状態はそれだけで消耗のもと。誰とでもその場で組める人なら気にならない部分が、苦手な人には毎回ずしりと重い。回数を重ねるほど、現場へ向かう足取りが鈍くなります。

体力勝負の配置を避けられない事情がある人

設営や搬入は男性に割り振られやすく、当日その場で回されると断りきれない現場もあります。重い機材を運ぶ持ち場に立たされても、希望を後出しで通すのは難しい。だから腰や膝に不安を抱えている人にとっては、この振り分けの読めなさがそのまま負担になります。

配置を自分で選べないまま、体力勝負の持ち場を引く可能性が最後まで残ります。

イベントスタッフバイトに応募する前に知っておきたいこと

朝7〜8時に会場集合、周りは初対面の人ばかり。これがイベントスタッフバイトの当日の始まりです。一人で申し込む人が大半で、友達と一緒に応募しても同じ配置になる可能性はむしろ低くなります。

応募前に確認しておくべきは、「誰と働くか」と「何ができれば務まるか」の2点です。

友達と申し込んでも同じ配置とは限らない

友達と一緒に申し込んでも、当日はまったく別の持ち場に振り分けられます。会場入りした時点で大半は単独行動になり、隣で働くのは初対面のスタッフ。同じ配置になる保証はなく、むしろ別々になる可能性のほうが高いと見ておきましょう。

とはいえ、友達と一緒に働くこと自体を歓迎している会社は多くあります。応募の段階で「友達同士可」と書かれた求人を選んでおけば、少なくとも同じ現場には入りやすくなります。同じ持ち場までは約束されないものの、休憩や行き帰りを一緒に過ごせる距離には収まります。

未経験でもその場の説明でこなせる

当日朝に会場へ着くと、そこで初めて自分の仕事内容を知らされます。待機列の整理や来場客の案内に回されることが多く、どれも説明を一度受ければその場でこなせる内容です。チケットのもぎりや誘導も、流れを教わってすぐ動き出せます。

事前研修はほぼなく、経験者と未経験者で任される業務に大きな差はありません。だからこそ、未経験で不安な人ほど案内や整理の配置に当たれば気持ちは楽になります。覚えることが少ない一方で、立ちっぱなしの時間は長くなりがちです。仕事を覚えられるかより、その場の指示にすぐ動けるかどうかで向き不向きが出ます。

イベントを運営する側、チケットを売る側に興味が出てきたら、TicketMeでチケット販売や集客の仕組みを見てみるのもおすすめです。スタッフとして現場に立つ視点とはまた違う、イベントの成り立ちが見えてきます。

まとめ

イベントスタッフバイトのきつさは、仕事そのものよりどの配置に当たるかでほぼ決まります。同じ会場の同じ1日でも、案内やもぎりに入った人と、設営から撤去まで体を張った人とでは、終わったあとの疲れ方がまるで違ってきます。翌日まで動けない人もいれば、突っ立っていたら稼げたという人もいて、この差はそのまま持ち場の差です。

だから避けたい配置がはっきりしているなら、応募の判断はそこから逆算できます。重い荷物を運ぶ持ち場を引きたくないのか、屋外で天候に削られる時間が苦手なのか、自分が降りたい場所を先に決めておく。そのうえで、楽な持ち場に当たる可能性も込みで一度試してみる価値はあるでしょう。配置は読めなくても、避けたいものさえ分かっていれば、迷わず一歩を踏み出せます。

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