チケット販売サービスの手数料をチケットサイトごとに比較しても、税込・税抜や別立て費用の書き方がバラバラで、結局どこが安いのか判断しきれない主催者は少なくありません。

各社の手数料は無料から二桁近い料率まで幅があり、1,000枚・単価3,000円の公演なら総額の差は30万円を超えます。差が開くのは率だけでなく、入金サイクルや機能込みの総コストまで会社ごとに違うためです。

率の低さだけで選ぶと、振込の遅さや機能不足で実負担がかえって重くなることがあります。手数料率・入金サイクル・必要な機能を同じ土俵で並べたうえで、自分の公演規模に合う1社を判断してください。

チケットラボは、チケット販売プラットフォーム「チケミー」を運営する株式会社チケミーのメディアです。手数料体系を自社で設計・運用している立場から、各社を横並びで確認し、集客規模や来場者属性に合うサービスを絞り込める構成にしています。

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目次
  1. 先に結論:目的別のおすすめ
  2. 全13社のチケット販売手数料早見表
  3. チケット手数料の種類
  4. プレイガイド型とセルフサーブ型の手数料はどう違うのか
  5. チケット販売サービス13社の手数料詳細
  6. 目的別チケット販売サービスの選び方
  7. チケット手数料に関するよくある質問
  8. まとめ

先に結論:目的別のおすすめ

13社の詳細は下の早見表にまとめていますが、選び方の結論は次の3パターンです。

主催のタイプ 向いているサービス 手数料の目安
自主イベント・ライブで費用を抑えたい チケミー・LivePocket(5%)/ TIGET(5.5%) 初期費用・月額0円
コンビニ発券や大手の集客力が必要 チケットぴあ・イープラス(8〜10%) 別途初期費用あり
無料イベント・コミュニティ運営 Peatix・チケミー(無料イベントは0%) 0円で開始

手数料5%・初期費用0円で、NFT転売対策や海外販売まで追加費用なしで使えるのはチケミーだけです。まず資料で自分のイベント規模に当てはめて確認できます。

全13社のチケット販売手数料早見表

チケットサイトの手数料を横並び比較すると、水準の差がはっきりします。0%のサービスもあれば、10%を超えるサービスもあります。初期費用や月額の有無もまちまちです。

同じ枚数・同じ単価でも、最安と最高では総額が大きくひらきます。しかも差を生むのは手数料の数字だけではありません。登録料のような前払いの固定費や、売上が口座へ入るまでの日数まで会社ごとに違うため、率が横並びでも実際の負担は入れ替わります。だからまず、各社を同じ条件で並べてみます。

なお、表では各社1行に要点を絞っています。気になったサービスの内訳や注意点は、この記事の後半「チケット販売サービス13社の手数料詳細」で1社ずつ解説しています。

サービス名 タイプ 販売手数料 初期費用 月額費用 主な特徴
チケットぴあ 委託型 自由席8% / 指定席10% 指定席10,000円 / 自由席無料 非公開 コンビニ発券・抽選販売・知名度上位
イープラス 委託型 ライト8% / スタンダード8〜10% 5,000円から 非公開 会員メルマガ告知・大規模公演実績
ローソンチケット 委託型 要問い合わせ(非公開) あり 非公開 Loppi発券・コンビニ店頭網
楽天チケット 委託型 4.9%(購入者負担切替で0%も可) 非公開 非公開 楽天会員への告知・セルフ登録可
チケミー セルフ・委託両対応 5%(無料イベント0%) 0円 0円 NFT転売対策・入場/販売管理・LINEミニアプリ(委託)・出金は翌日申請、着金は最短5営業日・転売対策/海外対応も追加料金なし
TIGET セルフサーブ型 5.5% 0円 0円 抽選・公式リセール・グッズ販売対応
LivePocket セルフサーブ型 5% 0円 0円 KDDI運営・音楽イベントに強い
teket セルフサーブ型 自由席8% / 指定席10% 0円 0円 座席指定に強い・ホール公演向き
Peatix セルフサーブ型 無料0% / 有料4.9%+99円/枚 0円 0円 コミュニティ型イベントに強い
ZAIKO セルフサーブ型 購入者負担がデフォルト(旧目安10%+50円/枚、要確認) 0円 0円 ライブ配信・海外ファン対応
ticket board 委託型相当 要問い合わせ(非公開) 不明 不明 会員990万人超・公式リセール機能あり
LINKET(旧チケットfor LINE Hybrid) セルフサーブ型 要問い合わせ(非公開) 不明 不明 LINE内で購入から入場まで完結
EventRegist セルフサーブ型 8% 0円 0円 BtoB向け・参加者管理・多言語対応

委託型の主催者向け手数料は、公式サイトで非公開のところが多くあります。ticket boardやLINKETも同じく要問い合わせです。セルフサーブ型は各社公式ページの税抜き最安値を記載しており、プランや決済方法によって変わります。チケミーも無料イベントは0%、有料公演は5%が基本です。

この表の販売手数料は主催者負担分で、購入者側にも別途かかる手数料は会社によってまちまちです。ぴあ・イープラス・ローソンチケット・楽天チケットの委託4社は、購入者がシステム利用料330円+発券手数料165円(紙発券時)前後を負担する水準でほぼ揃っています。TIGET・LivePocketも購入者に数百円/枚の実費がかかる一方、EventRegistやLINKETは購入者負担0円です。チケミーはイベントや価格帯ごとの設定額で、決済画面で購入者本人に金額を公開しています。総費用で比較するなら、この購入者手数料の有無も含めて各社の詳細ページで確認してください。

あわせて、チケットの受け渡し方法も確認しておきます。電子チケットは各社すべてが対応しており、違いが出るのは紙のチケット(コンビニ・店頭発券)への対応です。

サービス名 電子チケット 紙チケット(コンビニ・店頭発券)
チケットぴあ ○(セブン-イレブン・ファミリーマート発券165円/枚)
イープラス ○(スマチケ) ○(店頭発券165円/枚)
ローソンチケット ○(ローソン・ミニストップのLoppi発券165円/枚)
楽天チケット ○(コンビニ引取り・発券165円/枚)
チケミー ○(QRコード・発券手数料なし) ―(未対応)
TIGET ○(スマホQRで入場完結) ―(コンビニ発券なし)
LivePocket ―(電子チケット専業)
teket ○(PDF発行) △(コンビニ発券はなし・PDFの自宅印刷は可)
Peatix ○(アプリQR) ―(コンビニ発券なし)
ZAIKO ○(配信・電子) ―(電子・配信専業)
ticket board ―(電子チケット専業・スマホが入場券)
LINKET ○(LINE内表示) ―(公式記載を確認できず)
EventRegist ―(公式記載を確認できず)

コンビニや店頭で紙のチケットを発券できるのは、委託型の大手4社に集中しています。teketはコンビニ対応こそないものの、PDFチケットを自宅で印刷すれば紙として使えます。紙の券面が必要な公演かどうかで、委託型とセルフサーブ型のどちらを選ぶかが実務的に分かれます。

電子チケット自体の仕組みや入場の流れは、以下で確認できます。

電子チケットとは?メリット・デメリットと使い方・入場の流れを解説!

チケット手数料の種類

販売手数料5%という表記を見て安いと判断すると、実際の負担額とずれます。登録料・システム利用料・振込手数料が別立てで加わり、支払う総額は動きます。見落としやすいのは、公演が1枚も売れなくても発生する登録料です。

イベント登録料

委託型のサービスでは、公演を登録する時点で前払いの費用が求められます。金額は1公演あたり数千〜数万円が目安で、チケットぴあの指定席なら登録料10000円がかかります。イープラスなど大手のプレイガイドでも、公演を登録する段階で費用が発生します。

この登録料は、チケットが1枚も売れなくても消えません。販売結果にかかわらず先に出ていく固定費として積まれる点が、料率の比較だけでは見えにくいところです。

販売手数料

料率型の手数料は、販売額の5〜10%で設定されているサービスが中心です。仮に1000円のチケットを100枚売って売上10万円だとすると、手数料は5000〜1万円になる計算です。枚数と単価が上がるほど、この差は開いていきます。

料率の水準はサービスによって幅があり、セルフサーブ型のチケミーは有料公演で5%、無料イベントは0%です。もっとも、同じ料率でも、主催者が負担するか購入者に転嫁するかで支払う側の見え方は違ってきます。

システム利用料

決済画面には、料率とは別の固定額が乗ってきます。システム利用料は220〜330円/枚、コンビニ発券は165円/枚、コンビニ払いは330円/件かかります。こうした固定額は、チケットぴあやローソンチケットのようなコンビニ発券網を持つサービスで見られます。

購入者の画面に上乗せされることも多く、3000円のチケットが決済時に3500円まで膨らむケースもあります。支払総額がふくらんだ画面を見て、購入をためらう来場者も出てくるでしょう。料率が同じでも、この上乗せ分まで含めなければ本当の負担は見えません。システム利用料の仕組みと相場をさらに詳しく知りたい場合は、以下で整理しています。

チケット販売のシステム利用料とは?手数料の種類・相場と抑え方を解説

振込手数料

売上金を自分の口座へ移すとき、振込1回につき0〜550円/件が引かれます。内訳はサービスによって差があり、チケミーは145円、Peatixは210円、teketは220円、LivePocketやTIGETは550円(税込)といった具合です。

小口の決済が多く、公演ごとに出金申請を繰り返すスタイルだと、1回あたりの額は小さくても回数分だけ積み上がります。1枚単位の料率が最安でも、申請回数が多ければ振込手数料の総額で逆転することもあります。

プレイガイド型とセルフサーブ型の手数料はどう違うのか

集客が1000人を超えるあたりを境に、委託型プレイガイドとセルフサーブ型はコストの上下が入れ替わります。500人未満の小規模ならセルフサーブが割安になりやすく、数千枚規模になると会員基盤を持つプレイガイドが集客力込みで見合うケースが増えてきます。

委託型は販売手数料に加えて登録料が数千〜数万円かかるのに対し、セルフサーブ型はこれがなく手数料だけに収まるのが目安です。手数料率だけを横に並べても、この逆転は見えてきません。

プレイガイド型の手数料水準

プレイガイド型の販売手数料は8%前後が中心で、指定席にはさらに数%が上乗せされる社が多く見られます。購入者向けに合算すると、システム利用料や発券手数料まで含めて1枚あたり495〜660円程度に膨らみます。

この水準に含まれるのは、長年かけて築かれた会員基盤と、公演告知を届ける宣伝力の対価です。そのため、自前で集客チャネルを持たない主催者は、既存の購買層へのリーチと販促をまとめて買う形になります。委託の仕組みそのものを整理すると、費用構造やメリット・デメリットが見えてきます。

チケット委託販売とは?費用・メリットデメリット・選び方など解説!

セルフサーブ型の手数料水準

セルフサーブ型は、主催者が自分でチケットを設定し、公開から販売までを一つの管理画面で完結させる仕組みです。販売手数料は5%台からが相場で、初期費用や月額を0円に抑えたサービスが中心になります。

もっとも、会員基盤や宣伝は付いてこないため、告知は主催者自身のSNSや顧客リストで賄う前提です。自社のチケミーもこの型に含まれ、料率は5%(無料イベントは0%)です。

チケット販売サービス13社の手数料詳細

ここからは1社ずつ、料率と別立て費用を同じ項目で見ていきます。委託型・セルフサーブ型・両対応のどれにあたるかは、各社の表のタイプ欄に記載しました。

数字を見るときは、改定の動きにも注意が要ります。委託型は2024年から2025年にかけて、各社が発券・システム利用料を110円/220円帯から165円/330円帯へ改定しました。率が非公開の会社も残るため、最終的には見積もりで確かめる前提で読み進めてください。

チケミー

チケミーロゴ
項目 内容
タイプ セルフ・委託両対応
公式サイト https://ticketme.co.jp/lp
販売手数料(主催者) 5%(無料イベント0%)
初期費用・登録料 0円
月額費用 0円
購入者側の手数料 イベントごとの設定額(決済画面に表示)
振込手数料 145円/回

チケミーの販売手数料は5%、無料イベントは0%で、初期費用・月額費用は0円です。この料率のまま、公演ごとにセルフ運用と委託代行を切り替えられます。座席設定から公開まで自分で完結させたい公演はセルフ、当日運営やサポートまで任せたい公演は委託と、同じサービスの中で使い分けられる設計は13社のなかでチケミーだけです。

5%に含まれる範囲が広い点も判断材料になります。9言語表示・195カ国以上の海外カード決済、NFTチケットによる転売対策、入場管理までが追加料金なしで同じ料率に収まります。転売対策はNFTで所有権を追跡する方式で、この制御技術は特許を取得済みです。公式リセールで定価との差額の5〜90%が主催者に還元されるため、転売を防ぐだけでなく収益に変えられます。2024年6月には、ぴあ・ローソンチケット・イープラスも参加するチケット適正流通協議会にNFTチケット事業者として初めて採択されました。

LINEミニアプリにも対応しており、委託ではファンがLINEの画面のまま購入から入場まで完結できます。パスワード入力なしの自動ログインと、発券・抽選結果・前日リマインドの通知が届くため、LINE公式アカウントでファンとつながっている主催者は告知から購入までの導線を1本にできます。

資金繰りの面では、出金を公演終了日の翌日午前中から申請でき、振り込みまでは申請後5営業日が目処です。売上が月末締めで翌月に入る形と比べると、次の公演の会場費や制作費に早く回せます。導入実績はULTRA JAPANのような大型フェスから劇場公演、ライブハウスまで広がっています。

一方で、機能ごとの料金内訳は公開されていないため、そこだけを他社と横並びで比較したい主催者には向きません。実際の負担感を確かめるには、見積もりを取るほうが早い場合もあります。

チケットぴあ

チケットぴあロゴ
項目 内容
タイプ 委託型
公式サイト https://t.pia.jp/
販売手数料(主催者) 自由席8% / 指定席10%
初期費用・登録料 指定席10,000円 / 自由席無料
月額費用 非公開
購入者側の手数料 システム利用料330円/枚+発券手数料165円/枚(コンビニ払いは別途330円/件)
振込手数料 非公開

チケットぴあの料率は、自由席が8%、指定席が10%を基準にしており、この席種には登録料が1万円別途かかります。発券まわりでもシステム利用料が330円/枚、発券料が165円/枚と積み上がるため、手数料の数字だけでなく1枚あたりの固定費まで含めた総額で見る必要があります。

強みは全国約38000店のコンビニ発券網で、抽選や先行受付にも対応します。知名度の高さもあり、紙のチケット需要が残る大規模公演や、プレミア感を出したい興行と方向が合うところです。

初めて委託を使う主催者でも運用面で迷いにくい体制がそろっています。この指定席料率は他社より高めに映るものの、来場が見込める集客力と発券インフラを込みで判断すると、率の高さだけで敬遠する話ではありません。

イープラス

イープラスロゴ
項目 内容
タイプ 委託型
公式サイト https://eplus.jp/
販売手数料(主催者) ライト8% / スタンダード8〜10%
初期費用・登録料 5,000円から
月額費用 非公開
購入者側の手数料 スマチケ0円 / 店頭発券165円/枚
振込手数料 スマチケ運用なら0円

イープラスはライトプランとスタンダードプランの2段構成で、料率は8%台から10%台まで、登録料は5000円から始まります。スマチケの電子発券を使えば、店頭発券料が0円、振込手数料も0円に収まります。音楽・スポーツ・演劇と販路が広く、会員メルマガやお気に入り公演の自動配信で告知を回せる点が持ち味です。

購入者の属性や決済データを分析できるため、どの層が買ったかを追い、次回公演の改善につなげたい興行に向きます。スマチケ中心の運用にすれば紙の在庫や当日引き換えの手間も減り、当日オペレーションが軽くなります。率は最安ではないものの、発券コストを電子で圧縮でき、集客と分析をひとつのプランでまかなえる作りになっています。

ローソンチケット

ローソンチケットロゴ
項目 内容
タイプ 委託型
公式サイト https://l-tike.com/
販売手数料(主催者) 非公開(要問い合わせ)
初期費用・登録料 あり(非公開)
月額費用 非公開
購入者側の手数料 システム利用料330円/枚+Loppi発券手数料165円/枚
振込手数料 非公開

ローソンチケットは販売手数料を公開しておらず、料率は問い合わせで確認する形です。店頭受け取りはLoppiで165円/枚、システム利用料が330円/枚で、Lコード発券が定着しています。大型ライブやスポーツ、舞台の実績が厚く、複雑な席割りにも対応できる運営体制を持ちます。

ローソンやミニストップでの店頭受け取りを前提とする観客層を抱える公演なら、発券網の広さは弱点になりません。スマートフォンでの電子チケットにも対応するため、店頭発券と電子発券を観客層に応じて使い分けられます。率が非公開である以上、他社と横並びで比較しにくい面は残りますが、実績と店頭網を重視するなら見積もりを取る価値は十分にあるでしょう。

楽天チケット

楽天チケットロゴ
項目 内容
タイプ 委託型
公式サイト https://mini.ticket.rakuten.co.jp/
販売手数料(主催者) 4.9%(購入者負担切替で0%も可)
初期費用・登録料 非公開
月額費用 非公開
購入者側の手数料 システム利用料330円/枚+決済手数料330円/枚+発券手数料165円/枚
振込手数料 非公開

楽天チケットの料率は4.9%で、購入者負担に切り替えれば主催者側を0%に設定することも選べます。購入者側のシステム利用料・決済手数料は330円/枚、発券手数料は165円/枚で、2024年12月の改定で引き上げられました。

1つ目は楽天会員1億人超へのリーチとポイント連携で、既存のECユーザーへ告知が届きます。2つ目はセルフ登録での即時販売開始で、小規模でも代理店を通さず販売を立ち上げられる点も見逃せません。3つ目は料率の低さで、数字の上では5社のなかで最も入りやすい水準です。

一方で発券網や電子チケットの作り込みはプレイガイド勢ほど厚くないため、複雑な席割りや紙前提の大規模公演では別社のほうが向いています。ネット通販に慣れた新規層を取り込みたい公演では、集客チャネルとしての楽天の会員規模が効いてくるでしょう。

ticket board

ticket boardロゴ
項目 内容
タイプ 委託型
公式サイト https://ticket.tickebo.jp/
販売手数料(主催者) 非公開(要問い合わせ)
初期費用・登録料 非公開
月額費用 非公開
購入者側の手数料 非公開
振込手数料 非公開

ticket boardは料率を公開しておらず、公演ごとに条件が異なるため、比較の軸は数字ではなく機能側に移ります。会員数は990万人超で、他社と比べると発券網の広さよりも会員規模とリセール機能が前面に出ます。

最大の特徴は公式の定価トレードで、リセールを一元管理できる点です。この仕組みを通した売買だけが正規ルートになるため、高額転売を締め出しやすく、ファンが定価で買い直せる導線も損なわれません。率が見えないぶん、ぴあや楽天のように料率で並べる比較はできませんが、定価流通を主催者側で握れる点は他社にない強みです。

TIGET

TIGETロゴ
項目 内容
タイプ セルフサーブ型
公式サイト https://tiget.net/
販売手数料(主催者) 5.5%(購入者負担0円切替も可)
初期費用・登録料 0円
月額費用 0円
購入者側の手数料 数百円/枚の実費
振込手数料 550円/回(税込)

TIGETの販売手数料は5.5%で、初期費用・月額費用はどちらも0円です。抽選、公式リセール、グッズ販売を同一の管理画面で完結でき、複数の売り方を1つのサービスにまとめたい主催者が扱いやすい作りになっています。手数料を購入者負担0円に切り替える設定も選べます。

向いているのは、ライブハウス規模のバンド公演や、抽選とリセールを多用するアイドルの物販込みの現場です。公式リセールを正規の枠内でさばく機能まで含めて価値を測るサービスです。物販の運用まで踏み込んで比較したい場合は、グッズ販売サービス側の選び方も参考になります。

イベントグッズ販売サービスの選び方!当日の物販運用まで含めて主催者向けに比較解説

LivePocket

LivePocketロゴ
項目 内容
タイプ セルフサーブ型
公式サイト https://livepocket.jp/
販売手数料(主催者) 5%(無料イベント0%)
初期費用・登録料 0円
月額費用 0円
購入者側の手数料 数百円/枚の実費
振込手数料 500円/回(税抜)

LivePocketの販売手数料は5%、無料イベントなら0%で、初期費用と月額費用はかかりません。2024年にエイベックスが設立した後、同年にKDDIが全株式を取得し完全子会社化しており、現在の運営はKDDI傘下のLivePocket株式会社です。購入者は累計1200万人を超え、登録事業者は6万件に達します。

審査なしで即日販売を始められ、先着、抽選、会員限定など売り方の選択肢も広く用意されています。入金は月2回、振込は1回500円です。そのため毎月コンスタントに主催する側ほど、この入金サイクルは資金繰りの計画を立てやすくなります。開催が急に決まった公演でも、審査を待たずにそのまま販売へ進められる身軽さがあります。

teket

teketロゴ
項目 内容
タイプ セルフサーブ型
公式サイト https://teket.jp/
販売手数料(主催者) 自由席8% / 指定席10%
初期費用・登録料 0円
月額費用 0円
購入者側の手数料 公式記載を要確認
振込手数料 220円/回

全国400カ所以上のホールの座席表があらかじめ登録されており、ホール名を選ぶだけで指定席公演を最短5分で販売開始できる手軽さがあります。座席データを一から作り込む必要がありません。販売手数料は自由席が8%、指定席が10%と席の形式で分かれ、振込手数料は1回220円です。LINEとの連携にも対応します。

クラシックや吹奏楽のように座席指定が前提の公演では、座席表の準備の速さと指定席対応がそのまま使い勝手の良さになります。ただし自由席中心の催しでは、数字だけを見ると他社のほうが軽く収まるケースも少なくありません。

Peatix

Peatixロゴ
項目 内容
タイプ セルフサーブ型
公式サイト https://peatix.com/
販売手数料(主催者) 4.9%+99円/枚(無料イベント0円)
初期費用・登録料 0円
月額費用 0円
購入者側の手数料 原則なし(主催者負担型)
振込手数料 210円/回

Peatixの販売手数料は1枚あたり4.9%+99円で、無料イベントなら0円です。対応言語は22言語に及び、Zoom連携でオンラインとオフラインを混ぜたハイブリッド開催にも使えます。勉強会やミートアップといったコミュニティ型の催しで広く使われてきました。

少人数の会を連続して開くケースや、参加者どうしのつながりを重視する集まりに向いています。定員数十人の回を毎月重ねるなら、1枚99円の固定額が単価に占める割合は無視できません。チケット価格2000円なら4.9%と合わせて実質約9.9%相当まで上がる計算です。

ZAIKO

ZAIKOロゴ
項目 内容
タイプ セルフサーブ型
公式サイト https://zaiko.io/
販売手数料(主催者) 購入者負担がデフォルト(負担割合は選択制)
初期費用・登録料 0円
月額費用 0円
購入者側の手数料 購入手数料(旧目安10%+50円/枚・要確認)
振込手数料 公式記載を要確認

ZAIKOはここまでの各社と違い、手数料の初期設定が購入者負担の「購入手数料」です。主催者は①購入者が全額負担②主催者と折半③主催者が全額負担、の3パターンから選べる仕組みで、①のままなら主催者側の実質負担はゼロになります。旧料金の目安は10%+50円/枚でした。2026年4月14日以降に新規販売開始したチケットから購入手数料が改定されており、公式サイトも具体額を明示せず「購入時に確認」としているため、最新の料率はZAIKOへの問い合わせで必ず確認してください。

ライブ配信やアーカイブ販売の標準対応、Alipayなど多通貨での決済も扱える点が強みでしょう。会場公演に配信を併設したり、海外の観客を越境で集めたりする公演では動かしやすい一方、枚数課金が加わる分、単価が低いチケットほど率換算では割高に出ます。500円のワンコイン配信チケットなら、実質20%相当の負担になります。

LINKET(旧チケットfor LINE Hybrid)

LINKETロゴ
項目 内容
タイプ セルフサーブ型
公式サイト https://linket.jp/
販売手数料(主催者) 非公開(要問い合わせ)
初期費用・登録料 非公開
月額費用 非公開
購入者側の手数料 0円
振込手数料 非公開

株式会社ICの「チケット for LINE Hybrid」と「HINORI」が統合し、現在は「LINKET」として提供されています。LINE連携のチケット発行・管理システムで、購入者に専用アプリは不要、ふだん使うLINEの画面のまま購入から入場まで手続きを終えられます。

すでにLINE公式アカウントで顧客とつながっている主催者なら、その基盤をそのまま集客と販売に使える点が強みです。既存のフォロワーに告知を流してそのまま購入まで運べるので、新しい経路を一から作るより立ち上がりが速くなります。LINE経由の販売はチケミーの委託代行でも導線として使えますが、こちらは購入から入場までのすべてをLINEの画面内で完結させる点に特化しています。手数料は要問い合わせで公開されておらず、この一点は見積もりを取らないと他社と横並びで比較できません。

EventRegist

EventRegistロゴ
項目 内容
タイプ セルフサーブ型
公式サイト https://eventregist.com/
販売手数料(主催者) 8%
初期費用・登録料 0円
月額費用 0円
購入者側の手数料 0円
振込手数料 160円/回(振込額3万円以上は250円)

EventRegistは、参加者管理や入場処理、アンケートを標準機能でまかなうイベント運営サービスです。販売手数料は8%で、多言語表示や請求書払いにも対応します。

向いているのは、来場者の属性管理と事後アンケートが重要になるBtoB系のカンファレンスやセミナーです。名刺情報に近い参加者データを集め、終了後に満足度や商談意向を回収する流れが、追加ツールなしで1つのサービスに収まります。そのため8%という率は、販売手数料としてではなく、こうした管理機能まで含めた運営費として捉えたほうが実感に近くなります。海外拠点との合同カンファレンスなど、多言語表示や請求書払いが前提の取引先が多い催しでは、この点だけで候補から外れずに済みます。

目的別チケット販売サービスの選び方

優先順位を一つ決めると、候補は一気に絞れます。何を重視するかによって、最適解は入れ替わります。

集客力を重視するなら

自分の公演に、いま何人の見込み客がいるか。ここが委託かセルフかの分かれ目です。SNSフォロワーやリピーターが十分にいるなら、外部の集客力に頼らずセルフ型で売り切れます。手数料は低く、来場者との接点も自前で残せます。

ところが、初開催で告知の当てがない場合は事情が違います。集客目標が1,000人を超え、しかも手元にファンの名簿がないなら、委託型が有力な候補です。プラットフォームの会員に露出できる分、ゼロから広める負担が軽くなります。

判断材料はシンプルです。過去の公演で自力で何枚さばけたか、その実数がひとつの目安になります。数字が出てこない主催者ほど、委託の集客力が効いてきます。企画段階で集客の見込みを詰めておくと、この判断はさらに精度が上がります。

イベント企画の注意点とは?初めての主催で失敗を防ぐ確認ポイントを解説!

転売対策を優先するなら

定員500人以内で即完売し、直後に定価の何倍もの転売が並ぶ公演があり、人気公演でくり返される光景です。それをシステム側で止められるサービスは、そう多くありません。

対策は大きく二つに分かれます。公式リセール機能で場外流通を減らす方式と、NFTなどの技術で入場資格を本人に紐づけて譲渡を制御する方式です。

この二方式に顔認証や電子チケット化を加えた6つの手法を、防止力と導入ハードルの両面で比較しています。先に読んでおくと、自社の被害規模と会場条件に不要な対策へ予算を割かずに済みます。

チケット不正転売防止システムの選び方!顔認証など対策手法を主催者向けに比較解説

前者の代表がticket boardです。厚い会員基盤を背景にした公式定価トレードでリセールを自社の枠内に一元管理し、定価での売買に限ることで場外転売を抑えます。定価流通を主催者側で握れるため、率が非公開でも転売を抑えたい公演では候補に入ってきます。

後者にあたるのがチケミーで、NFTチケットで購入者の本人性を保ち、二次流通を主催者の管理下に置けます。リセール上限額を主催者が設定でき、定価以上の売買を防げます。ウォレットは登録時に自動で用意されるため、購入者が仮想通貨の知識を持つ必要はなく、通常のチケット購入と同じ操作感で完結します。同様の技術は楽天チケットも「みんなのチケット」として一部公演で導入し始めており、NFTによる転売対策は今後さらに広がる見込みです。チケミーは委託・セルフを問わず全公演で標準対応している点が異なります。ただしticket boardのような会員990万人超の基盤はまだなく、二次流通の受け皿としての厚みはこれからの部分もあります。NFTを転売対策以外のファン施策にも広げたい場合は、活用パターンを以下でまとめています。

NFTマーケティングとは?仕組みと活用パターン・始め方を解説

即完売が読める公演ほど、この一機能の有無が後々の対応コストを分ける境目です。

海外の観客に売るとき

訪日外国人向けの公演で最初に詰まるのが、決済です。国内の主要サービスは円建て決済が中心で、海外発行カードや外貨に対応しないものが目立ちます。購入画面が日本語だけなら、そこで離脱する海外客も出ます。

一方で、チケミーは9言語・195カ国以上のカード決済に対応し、訪日客は母語で購入から入場まで完結します。言語と通貨の壁を、申込の入口で取り除いています。対応言語はあらかじめ決まっているため、極端に少数の言語圏からの来場を想定する場合は、事前に対応範囲を確認しておく必要があります。

同じ電子チケットでも、国内客だけを想定した作りと、海外客の導線まで引いた作りでは、取りこぼす人数が変わります。海外比率が高い公演ほど、この差は無視できません。決済以外に集客面でつまずくポイントも含めて知りたい場合は、海外販売の実務を以下で解説しています。

チケット海外販売のやり方!買えない壁を解く決済と集客を主催者向けに解説

来場者データの二次活用

チケットを売って終わり、ではもったいない使い方があります。来場者データの二次活用です。

チケミーの場合、購入されたNFTチケットは終演後も購入者のウォレットに残ります。この一枚が、そのまま次回公演の案内先です。過去の来場者へ直接リーチでき、先行販売の優先枠や限定特典の配布先にも回せます。ファンクラブを別立てで用意しなくても、来場履歴がそのまま名簿になります。活用するにはウォレットへの案内配信機能を主催者側で使いこなす必要があり、この点は他の委託代行サービスと違って運用を丸投げできません。

こうした来場者データの活用は、コンサートやライブに限りません。たとえばBtoB展示会なら、参加者属性や申込経路を次回商談の起点にできます。リピーターの購買履歴を、翌年の集客設計へそのまま回すことも可能です。売った後に何を手元へ残せるかで、二回目以降の動きやすさが変わってきます。

コストを最小化したい場合

コストを一円でも削りたいなら、比べる軸は販売手数料です。無料をうたうサービスもありますが、機能や決済の幅で差が出ます。有料のなかでは、チケミーが最安水準の一角に入ります。

チケミーで効いてくるのは、その料率に何が含まれているかです。転売対策も海外販売も、追加料金なしで同じ料率の中に収まります。機能ごとにオプション費を積み増す料金体系ではないため、総額が読みやすくなります。

ただし、率だけで一番安いところを選んでも、必要な機能が別料金なら結局は割高です。転売対策や多言語決済まで使う公演なら、全部込みで料率が動かないサービスのほうが、最終的な支払額で先に立つ場面は多いはずです。

必要な機能を書き出し、料率と総額の両方で見比べておくと選定を誤りません。チケミーの手数料とその内容は、主催者向け問い合わせページで確認できます。

チケット手数料に関するよくある質問

比較表を眺めても、料率の比較だけでは判断しきれない論点がいくつか残ります。公開ページの手数料欄には、こうした細部まで書かれていないことが多くあります。

ぴあ・ローチケ・イープラスはどれがいいのか?

大手3社は主催者側の料率がほぼ横並びのため、発券方法と告知力で選びます。紙のコンビニでの受け取りを重視するなら約38,000店の発券網を持つぴあ、そのぶん電子中心でコストを抑えるならスマチケで発券料0円にできるイープラス、ローソン・ミニストップ店頭で受け取る観客層が多いならローソンチケットです。

購入者側の手数料は3社ともシステム利用料330円+発券手数料165円前後でほぼ揃っています。指定席の登録料(ぴあは10,000円)や会員告知の厚みは各社で違うため、席種と観客層から逆算すると1社に絞れます。

PassMarket(パスマーケット)が終了した後の乗り換え先は?

LINEヤフーの電子チケットサービス「PassMarket」は、2025年12月17日の公式発表のとおり2026年6月30日でサービスを終了しました。背景は公式には示されていません。

無料イベントの受付が中心だったなら、無料イベント0円のチケミーやLivePocket、Peatixの無料プランが同じ感覚で使えます。有料チケットの販売なら、上の早見表にある料率5%前後のセルフサーブ型が実質的な後継候補です。チケット管理ツールは2026年8月31日で使えなくなるため、販売履歴やアンケートのダウンロードだけ先に済ませてください。

手数料が無料のサービスはあるのか?

0%をうたうサービスもありますが、その多くは入場無料イベント限定の設定です。

有料チケットを売る前提だと、最安水準はチケミーで、完全無料は見当たりません。無料と表示されていても、決済や発券の別費用は別途かかります。

購入者が払う手数料を主催者が負担できるのか?

負担できます。チケット価格に上乗せすれば、購入者が払う代金の中に手数料分を含められる仕組みです。

ただし総額が上がるため、同じ席でも割高に見えて申込離脱を招くことがあります。主催者が飲むか価格に乗せるかは、売り方の判断になります。

コンビニ払いと電子チケットで手数料は変わるのか?

支払い方法ごとに決済手数料の水準は異なります。

コンビニ払いは1件あたり330円ほどかかる一方、電子チケットの発券手数料は0〜165円に収まることが多く、後者のほうが1枚あたりの負担は軽くなります。券種構成を決める前に確認しておきたい差です。

先行販売と一般販売で手数料は違うのか?

同じ公演でも、先行抽選や特別販売には1枚0〜1000円のサービス料が別途加算されます。料率そのものは変わりません。

この上乗せは購入者が負担する形が多く、主催者の受取額には直接響きません。とはいえ支払う側の総額が膨らむ点は見落とせません。

手数料の安いサービスを選ぶとき注意すべきことは?

料率だけで選ぶと、入金サイクルで詰まることがあります。

仮に5%差でも1000枚なら5万円ほどの違いですが、入金が数週間先だと次公演の会場費や制作費の準備に回せません。安さとそのスピードは、公演の資金繰りに合わせて天秤にかけます。

導入から販売開始までどれくらいかかるのか?

teketのようなセルフ型は審査がなく、最短で当日、登録から5分ほどで販売を開始できます。

一方でLINKET(旧チケットfor LINE Hybrid)のようなLINE連携型のシステムは、申込から利用開始まで一定の準備期間を見ておく必要があります。初開催で日程が迫っているなら、着手の早さも選定の条件になります。

システム対策以外に不正転売を防ぐ手段はあるのか?

リセール上限額や公式トレードといったシステム側の対策に加えて、不正転売禁止法(特定興行入場券の不正転売の禁止等に関する法律)という法的な手段もあります。

販売価格を超えた有償譲渡や、それを目的とした転売は同法で禁じられており、違反すれば罰則の対象です。サービス側のリセール制限機能と法律の両輪で、定価超えの転売を抑えています。

払い戻し時に手数料は返ってくるのか?

公演中止のとき、返る範囲は各社で異なります。

チケットぴあは特別販売利用料まで返金する一方、ローソンチケットはチケット代金のみで、システム利用料や発券分は戻りません。決済手数料はどちらも対象外で、購入者の手元に全額は戻りません。

まとめ

販売手数料率の低さだけでは、総コストは決まりません。登録料やシステム利用料、申請ごとの振込手数料が率とは別に積み上がります。率が最安のサービスを選んだのに、後から費用が逆転することもあります。

委託型は集客力が強い一方で、前払いの費用が重くなります。セルフ型は初期費用を抑えられますが、集客は自前です。チケミーは委託とセルフを公演ごとに切り替えられ、料率は5%(無料イベントは0%)に統一されています。

だから、率を見る前に確認する順番があります。入金サイクルはいつか。振込手数料はいくらか。転売対策や海外販売、データの機能が自分の公演に要るのか。

この3つを率と同じ土俵に並べたうえで、公演規模に合う1社を選んでください。率最安が総コスト最安とは限りません。